研修や研究会の発表者に決まったら考えること

採用されて、2年、3年も経ってくると、発表しなければならない時が出てきます。
このチャンスを活かして、最大限成長して欲しいのです。

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求められていることを確認する

自分が発表したいことを意識することも大事ですが、主催者がどのような内容にしてほしいのか、時間をかけて打ち合わせしておきましょう。

特に教育委員会や教育センター等から依頼された場合は、学習指導要領や報道発表内容も含めておく必要もあるかもしれません。

発表までのスケジュール及び専用ノートの作成

まず、発表準備専用のノートを1冊(A4)を準備します。

(プリントアウトして、穴を開けて、ファイリングするのもいいでしょう。)

そこにすべての資料を貼り付けていきます(テープのり)。
予定表は、自分の持っている手帳等に直接記入しても、コピーしてノートに貼り付けてもよいでしょう。
発表の規模にもよりますが、私は3ヶ月前から準備します。
おそらく、教師の方の発表は、「校区内の小中学校が集まって各校ごとの実践を発表する形式」ではないでしょうか。
時間にしておおよそ30分、使用する機器はパワーポイントとプロジェクターといったところでしょうか。
1か月前までに、写真やデータの資料をできる限りたくさん集めます。
2週間前までに一度、プレゼンテーションを完成させます。
そして、一度リハーサルを兼ねて他の教師に見てもらいます。
1週間前までに修正したプレゼンをもう一度見てもらいます。

導入のコツ

必ず、「会場校」の写真から入りました。
例えば、会場校の運動場で、放課後元気に遊んでいる子どもたち(顔が分からない大きさ、著作権に注意して)の写真を当日に撮り、スライドの1枚目に挿入しておきます。
自己紹介の後、その写真を最初に示し、
「本当はこのスライドが最初の予定ではありませんでした。でも、今日、◯◯小学校の門をくぐった時に、思わず撮ってしまいました。なんて伸び伸びとした子どもたちなんだろうと。
このような子どもたちを中学校で預かることができて、本当に心強い限りです。
確か、◯◯小学校の学校教育目標は、△△です。まさに、この子どもたちです。
さて、今から、◯◯中学校の発表をするわけですが、中学校でも伸び伸びとダイナミックな姿をめざして、4月より取り組んでまいりました。」
というように話を続けていきます。
一番直近で起こったことを話題に入れると、聞いてくれるものです。

また、余裕があれば、直前に発表された先生の内容にふれるのもいいでしょう。

「先程の◯◯先生の発表、本当に感動しました。(感動した内容)。私の発表には、(関連づけた内容)があります。◯◯先生の内容と共通する部分もありますが、特にそこを聞いていただければと思います」

みたいな感じです。

組み立てのコツ

発表のための発表ではいけません。
組み立ての方法はいろいろありますが、私は、
「課題」➡「解決」➡「未来」という形式をとっていました。
これは、小室淑恵の即効プレゼン術(小室 淑恵著、Gakken)の手法です。
是非、本を読んでくださればと思います。

スライドに用いる写真

迫力のある写真を準備することは言うまでもありません。
皆さんが、他人が発表するスライドを見て、どのような写真やスライドであれば、「凄い」「よくわかる」となるでしょうか。
私は、文字がぎっしり詰まったスライドは好きではありません。
それを読んだらよいのか、発表を聞いたらよいのか分からなくなるからです。
1スライドに1~2枚の写真、言いたいこと、キーメッセージが1つ入っていることが基準でしょう。

1スライドに使う時間と文字数

これも、書籍や好みにより千差万別ですが、分かりやすい基準で言うと、1スライド1分、文字数にして300字~400字がよいでしょう。
もちろん、スライドにより「重み」が違いますから、多少の強弱あるべきです。
30分なら、30スライドくらいがよいでしょう。

聴衆を意識する

どのような層の方を中心に話を組み立てるのか、考えなければなりません。
いわゆる「ターゲットを絞る」ということです。
性別、経験年数、教科等。
広げすぎると話がぶれてしまいます。
私は、一番人数の多い層に絞って話を組み立てていました。
おおよそ、採用6年未満が多かったです。
その方に話しかけるように話すのです。

注意点

原稿を丸々読むだけの味気のない発表ではなく、できるだけ原稿を見ずに話さなければなりません。
流れを大きくメモに箇条書きとして残しておきます。
読み原稿は作成します。
リハーサルでも使用します。
しかし、本番では読み原稿は使いません。
スライドがありますから、スライドに合わせて話ができればよいのです。
スライドは、堂々と見ることができるメモというイメージでもOKです。
凝りすぎたスライドはまず、成功しません。
例えば、アニメーションが入りすぎている、文字を飾りすぎているなどです。
私は、プレゼンテーションで使用するアニメーション効果は、フェードだけです。
使用するフォントは、標準フォントだけです。
どのようなスライドが見やすいかについては、「プレゼンテーション」「コツ」で検索すれば、様々なヒントを得ることができます。
リハーサルの様子をビデオに撮ってもらうのもよいでしょう。
一人ですべてを抱えてはいけません。
発表内容については、いろんな人にアドバイスをもらいながら進めましょう。
その力も試されているのです。

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