中学校教師がこの事実に気づかない限り、家庭学習の習慣は身に付かない

復習しておきなさい?!
「○○中学校に勉強を任せていたら、もう習い事に行かせなくてもいい」
「家庭学習の習慣は、中学校の先生に任せておけば大丈夫」
と、保護者から言われたことがありますか?
ほとんどの教師はないはずです。
なぜか?
それは、中学教師が、我流で各教科の勉強法を伝えているからです。
「家庭学習冊子」、「学年だより」、「テスト勉強の仕方」で次のような言葉を目にします。
これがいけないのです。

↓ 好ましくない例です。
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■国語
・作者の気持ちになって本を読もう。
・漢字は、繰り返し練習する。
■社会
・教科書を理解しようとする。
・授業を真面目に聞く。
・関連づけて覚える。
■数学
・復習しておく。
・章末問題を解いておく。
■理科
・日常生活で疑問に思ったことを徹底的に調べる。
・科学館や博物館に行く。
■音楽
・音楽にたくさんふれる。
・授業中に話しをきちんと聞こう。
■美術
・勉強したことを理解し、覚えておきましょう。
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いかがでしょうか。
教科の授業開きで、各教科の教師がこのように説明しても、一部の中学生を除き、正しい家庭学習の習慣は身に付きません。
問題点は、次の3つです。

1.具体的でない

太線部「やり直す」「見直す」「復習する」「繰り返す」「まとめ直す」「読む」「宿題をする」「理解する」「覚えておく」というような言葉が並んでいますが、具体的にいつ、どのように、どんな方法で、どれだけの量か、ということが書かれていません。
また、教科ごとにバラバラです。また、やったことを誰がチェックするのかも分かりません。
いつ、どのように、どんな方法で、どれだけの回数を書いておくだけで、中学生の習慣付けへのハードルが低くなるのです。

2.教科毎のバランスが分からない

1日に生徒ができる勉強時間が決まっています。
どの教科をどれくらいやったらよいのか、自分では判断できません。
例えば、数学に、
「特に3年生は1、2年時の副教材の問題をやり直すのも効果的」
とありますが、特に指示が雑すぎるのです。
これでは、生徒は混乱してしまうのです。
もし、1、2年時の副教材をすべてやり直したら、多くの時間がかかります。
他教科をやる時間がなくなります。
教科それぞれの指示に従って器用にできる子どもは少ないのです。
例えば、

5教科の教師が話し合い、時間割に合わせた宿題を出題する日を決めておくだけでも、家庭学習時間は多くなります。

月:英、数
火:英、理
水:英、数
木:数、社
金:英、数
なぜなら、「決まりきっているから」です。
生徒も、「今日は火曜日だから、英、理の宿題がある」と簡単に理解できるからです。
また、学年頭書の保護者説明会などで説明しておけば、保護者も毎日宿題があることを理解できるのです。
もちろん、これだけでは不十分です。
開始時期等も戦略的に実施する必要があるからです。

3.テストが近づいてきてからテスト勉強指導をする

一般的な中学校では、テストの一週間前から計画を立てさせます。
テスト勉強期間として設定されるからです。
しかし、1週間前から勉強を始めて、5教科以上を仕上げることのできる中学生は少数です。
もっと早い段階で、生徒の勉強について見てあげないといけません。
普段の授業の受け方で、既に勝負はついてしまっているのです。
「テスト直前に個別で見てあげようと思ってノートを確認すると、全くノートを書いていない」ことはよくあることです。
これではもう手遅れです。
普段の家庭学習習慣が大事なのです。
テスト直前だけ、放課後残して勉強している姿を見ます。
これは、これで素晴らしい取組みだと思うのですが、本筋から外れています。
家庭学習指導は、1学期の始業式の次の日からはじめないといけません。
まず、この事実に気づくことがスタートです。