プロ家庭教師の公立中学生に対する指導から学ぶ(その1)

私は大学2年生から、中学校の教師になる直前までのおおよそ10年以上、塾講師以外に家庭教師もしていました。
本記事は、その経験をまとめたものです。
大学生の方で、
「これから家庭教師をしようと思っているので、基本的な方法を教えてほしい」
「家庭教師をしているが、生徒の成績が上がらないので困っている」
場合、また、中学校の先生で、
「保護者に勉強の方法を教えてほしいと言われたが、勉強方法の指導法が分からない」
場合。
そのような方はぜひ参考にしてください。
「プロ家庭教師の公立中学生に対する指導から学ぶ」1~34
「プロ家庭教師の公立中学生に対する指導から学ぶ」35~60 はこちら

■目次

0■プロローグ
1■家庭教師のマナー
2■初回の面談の流れ
3■初回の面談の流れ<面談表について>
4■初回の面談の流れ<1.保護者との面談のポイント>
5■初回の面談の流れ<2.子ども本人と面談のポイント>
6■初回の面談の流れ<3.保護者と面談のポイント>
7■初回の面談の流れ<4.保護者+本人との面談のポイント>
8■宿題の出し方
9■宿題をしてこなかったらどう指導するか
10■日々の授業の記録をどのようにつけるか
11■家庭教師の気づかぬ失敗(1)<多くの問題集に手をつける>
12■家庭教師の気づかぬ失敗(2)<他の指導者の悪口を言う>
13■家庭教師の気づかぬ失敗(3)<言われなくても分かっていることを注意する>
14■家庭教師の気づかぬ失敗(4)<できないことを宿題にする>
15■家庭教師の気づかぬ失敗(5)<自分の勉強法や大人の勉強法でやらせようとする>
16■褒め方のコツ
17■勉強計画表は2種類作成する
18■「普段の勉強計画表」の作成方法
19■「普段の勉強計画表」のモデル
20■「テスト直前の勉強計画表」の作成方法
21■「テスト直前の勉強計画表」のモデル
22■授業は宿題テストから開始する
23■丸つけは必ずソフトペンを使う
24■テストの目標点の設定方法
25■結果の出やすい時期、出にくい時期
26■「暗記するのが苦手だ」と言われたら
27■家庭教師に向いている人、向いていない人
28■求められる先生の学力
29■元気よく挨拶をする
30■定期テストの予想問題を作成する方法
31■授業前の最低限の準備について
32■子どもの気持ちを落ち着かせる授業の流れ
33■参考書の購入代を請求するか?
34■保護者に定期的に伝えるべきこと

0■プロローグ

このブログは次のような方のために書きました。
・これから家庭教師を始めようと思っている大学生、社会人、シニアの方々
・家庭教師をしているが、うまく子どもの成績を伸ばすことのできない先生
・個別指導の方法について、基本を確認したい塾や学校の先生
・子どもに勉強を教えようと思っている保護者の方々
・家庭教師を頼もうと思っている(もう既に頼んでいる)が、先生に何をどこまで要求したらよいか分からない保護者の方々
・今の家庭教師でよいかどうか、悩んでいる保護者の方々
また、対象としている子どもは、次の通りです。
・公立中学校の中学1年生~中学3年生
・通知表の成績が平均して「2~3」前後
・一生懸命勉強している割に成績が伸びない
・クラブと勉強の両立が難しくなっている
今まで家庭教師・塾講師として10年、公立中学校の教師として10年働いてきました。
その中で、多くの質問を受けてきました。
今回、「より多くの方に情報を発信してほしい」と周りから背中を押され、このブログを立ち上げました。
子どもは悩んでいます。
「勉強しなければならないのは分かっているけど・・・、分かっていてもできない」
子どもは「分かっていてもできない」のです。
自分一人だけで生活習慣や勉強法を改善するのは難しいことなのです。
「これがいい」と言われたことを自分一人の力では習慣にできないのです。
大人だって、習慣を変えるのは難しいのです。
「朝1時間早起きして散歩する習慣」を身につけるのはとても難しいことなのです。
相手は思春期真っ盛りの子どもです。
一緒になって取り組んであげるのが家庭教師の役割です。
さて、私の願いは、単に子どもの成績を上げることだけではありません。
家庭教師として多くの時間を子どもとともにするなら、それ以上のことをしてあげなければなりません。
「勉強のこと」以外に、
・「学校生活のこと」
・「友人のこと」
・「親や先生のこと」
・「自分自身のこと」
・「将来のこと」
など、さまざまな問題を抱えています。
そういう悩みも聞いてあげてほしいのです。
そして、5年後、10年後、
「今の私があるのは、先生のおかげです。先生と出会えて本当によかったです」
と言われるくらいの気持ちで家庭教師をしてほしいのです。
このブログを読み進めていくうちに、読者の皆さんがそういう先生になられることを心から望んでいます。
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1■家庭教師のマナー

いくら教え方がうまくても、マナーが悪ければ、心から「この人を信頼しよう」と思えません。
最低限、次のことは守らなければなりません。
(1)授業中も休憩中も携帯はださない。
携帯を出すのはもっての他です。
子どものテンションは間違いなく下がります。
また、先生にとって、休憩は休憩ではありません。
子どもとの信頼関係を築くための時間です。
(2)時間には絶対に遅れない
遅刻は問題外です。
信頼関係が崩れます。
止むを得ず当日、遅れる場合は、しっかり理由を伝えましょう。
「急な予定が入った」「前の予定が伸びた」は、NGです。
「熱が○○°で動けなくて…」、「親が急に入院して…」などが止むを得ない理由です。
(3)茶菓子の対応
出されたものを「いただかない主義なので」と断るのはよくありません。
しかし、「もらって当然」のようになってもいけません。
毎回丁寧に、
「本当にお気遣いなくなさってください」
「いつもありがとうございます」
「いつもおいしくいただいております」
と言えなければなりません。
月に1回くらいは、
「○○に行ってきたので、どうぞ召し上がってください」
といつものお返しをするとよいでしょう。
(4)服装
初めて行く時は、スーツはマストです。
「僕は学生だから」は通用しません。
高級である必要はありませんが、清潔感があるものにしましょう。
シワだらけのスーツはNGです。
靴、ベルト、カバンの色は黒またはダークブラウンで合わせます。
靴下は、靴と同じ色か、靴とズボンの中間色にします。
白い靴下は超NGです。
(5)体臭のチェック
特に男性は気をつけましょう。
「汗臭い」のはNGです。
口臭、靴下の臭いもダメです。
ドラッグストアなどで、対応商品を探しましょう。
また「香水」をする場合は、強すぎないものを選びましょう。
香水が苦手な子どもの場合は当然NGです。
(6)その他
玄関の靴は、絶対に揃えましょう。
気になることが多い方は、「社会人のマナー」についての本を読みましょう。
☆マナーも達人になろう!
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2■初回の面談の流れ

初回の面談(見立て面談)の流れは次の通りです。
1.保護者と面談

2.子どもと面談

3.保護者と面談

4.保護者+本人と面談
事前に面談表に記入してもらっておきましょう。
事前に記入してもらうのが不可能な場合もあります。
その場合は、面談表を机上におき、記入しながら面談を進めるとよいでしょう。
これらを合計1~2時間で行います。
明るく、ハキハキと自信のある表情で、面談を進めてください。
自信のない表情、曖昧な返答をする人がいます。
それでは、「この人に任せて大丈夫」とは、思われません。
☆初回の面談で、「この人なら子どもを任せて大丈夫」と思わせよう!
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3■初回の面談の流れ<面談表について>

面談表は、今後の方向性を決めていく上で重要な情報源になります。
初回の面談表のサンプルです。
書ける範囲で書いてもらいます。
また、特別希望や考えがない項目についても、空白で構わない旨も伝えます。
◇保護者記入用
面談表(保護者)
◇子ども記入用
面談表(生徒用:表)
面談表(生徒用:裏)
これらのことを、楽しい雰囲気で、かつ具体的なアドバイスも含めながら面談していきます。
可能であれば、過去の解答用紙も準備してもらい、得意、不得意な部分や癖をみていきます。
最終的に
「週○回の指導で○○テストで○○点が目標です」
と言いたいところです。
また、「ここまではできるが、これはできない」ということも、同時に伝えましょう。
☆面談表を利用して、保護者と子どもの信頼を得よう!
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4■初回の面談の流れ<1.保護者との面談のポイント>

保護者の要望を確認するための面談です。
面談表と過去のテスト結果(答案用紙を含む)を見ながら進めます。
要望として多いのは、
・入試対策をしてほしい
・基礎、基本を徹底的にやってほしい
・中1、中2の範囲の復習をやってほしい
・次の定期テストで、点を取らせてほしい
・苦手教科の克服してほしい
・得意教科の伸ばしてほしい
・勉強だけではなく、生活習慣も改善してほしい
・お兄さん的な役割をしてほしい
・いろいろな相談にのってほしい
・実力テストで点をとっとほしい
・受験の情報を知りたい
・学校の授業で分からないところを中心に説明してほしい
・ある教科の予習をしてほしい
・厳しく指導してほしい
・やさしく指導してほしい
・勉強の仕方を教えてほしい
などです。
どこに重点をおいているのかを見極めながら、話を進めていかなければなりません。
また、重点が分かれば、さらに深く追求します。
例えば、苦手教科の数学と理科の対策をしてほしいと分かったのなら、
・子どもも同じ願いなのか
・どのテストで結果をだしてほしいのか
・どの分野なのか
など、質問を続けなければなりません。
☆保護者の要望をしっかり聞こう!
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5■初回の面談の流れ<2.子ども本人と面談のポイント>

重要な面談になります。
「出会い」でどんな印象をもたれるのか、とても重要です。
この面談のポイントは、
・保護者と同じ考えかどうか
・保護者との関係はよいのか
・本人にやる気はあるのか
ということです。
面談表や保護者との面談の内容をもとに進めます。
また、子どもにも、
「この人となら一緒にやっていって大丈夫」
と、思わせなくてはいけません。
次に、答案用紙を一緒に見ていきます。
その時に、
「○○さんは、方程式の代入法で、必ず、○○のミスをするね。これは、このようにやれば、ミスもなくなるし、計算も早くなるよ」
と、その子どもの弱点と対策を瞬時に言えれば理想です。
さらに、子どもの答案や様子を見ながら、どこまでなら成績を伸ばせるかという「見立て」も立てなければなりません。
「褒める」ことも忘れてはいけません。
「国語のこの難しい読解問題、よくできたね」
「英語の単語を正確に覚えられているね」
「その服、とてもセンスいいね」
「○○部続けているの?練習大変なのに、すごい体力あるね」
どんなことだっていいのです。
子どもとの面談途中に最低3つは褒めることを見つけてあげましょう。
☆子どもに「出会い」で、何かを感じさせよう!
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6■初回の面談の流れ<3.保護者と面談のポイント>

「2.の子どもとの面談」の後、保護者に見立てを伝えるための面談です。
「ここまでならできる、ここからはできない」とはっきり言えなければなりません。
抽象的に「できるだけのことはやってみます」と言ってはいけません。
成績が上昇しない場合、「できるっていったのに」とも言われかねません。
また、子どもの性格についても、
「明るいお子さんですね、何でも、『えいっ』て、一気にやってしまうタイプですね。でも、なかなか長時間集中するのは、少し苦手かもしれないですね」
というようなことも言えるといいでしょう。
おだてるように、良い部分だけを言ってはいけません。
この面談でのメインは、
「4.保護者+子どもの面談」で、子どもの前で伝える「目標」や「やっていくこと」を確認することにあります。
・保護者の要望
・子どもの能力
・子どもの希望
・面談での見立て
の4つを、総合的に擦り合わせていかなければならないのです。
「お子様が、『数学は、めっちゃ頑張る。宿題もする。毎日勉強する』とおっしゃっていました。また、お子様の成績やテストから判断すると、○○までは、頑張らすことができそうです。今申し上げたことを次の三者の面談で約束させようと思うのですが、よろしいでしょうか」
と言えればよいでしょう。
☆「子どものことをよく分かってくれている」と保護者に感じさせよう!
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7■初回の面談の流れ<4.保護者+本人との面談のポイント>

この面談のポイントは、
子どもにやる気のスイッチを入れてあげることです。
長時間は費やしません。
「○月○日からやっていきます。」
からはじめ、後は面談で確認したことを、三者で再度確認します。
最後には、先生自身の言葉で、「思い」や「メッセージ」をしっかり伝えてください。
☆初回の面談で、子どものやる気のスイッチを入れ、保護者に「この人なら大丈夫」と思わせよう!
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8■宿題の出し方

「家でまったく勉強しないんですよ」
保護者からの一番多い悩みです。
何もと言われずに子どもが勉強する姿を見たいのです。
家庭教師の重要な腕の見せ所の1つです。
「宿題を出す」ことを誰でも思いつくと思のですが、大事なのは、その出す内容と宿題をするタイミングの指示です。
宿題の目的は、「完全に理解したこと」、「授業中に暗記したこと」をより確実に習得するためにあります。
例えば、
・「英語本文3回書き」
・授業中にやった問題である「○○問題集p○の(2)、(3)、…」
などです。
必ず、ノートに記入させます。
どれだけ頑張ったか、子どもに実感をもたせるのです。
いざ、スランプに落ちたときでも、
「ほら、こんなにやってきたよ」
「前は、方程式の○○ができなかったのに、今は確実にできるようになっているね」
と言えなければなりません。
始めは、1日に30分程度で終わる量に設定しましょう。
やってみたら分かりますが、宿題で30分の量を教えるのは結構大変なものです。
宿題まで意識して授業計画を立てないといけません。
モタモタしていると、授業終了後、
「宿題出せる範囲がこれだけしかない」といったことになります。
二流の家庭教師は、宿題で「理解させ」、「暗記させ」ようとします。
本末転倒です。
理解することや暗記することが苦手だから、家庭教師を頼んでいることもあるのです。
宿題をさせるタイミングも大切です。
宿題をする時間を決めるか決めないかということが焦点になります。
まだ、家庭学習の習慣がついていない子どもは、宿題の時間を必ず決めてあげます。
それも、1週間ごとです。
単純に、
「学校から帰ってきてから30分間」や
「夜9時~9時30分」
という方法では駄目です。
子どもですから、帰ってきてすぐでは、しんどいときもあります。
夜9時から見たいテレビ番組があるときもあります。
子どもの生活の実態(学校の授業時間数、クラブの有無)から1日1日設定してあげないとダメなのです。
その上で、出来るだけ、同じ時間、同じ生活リズムでできるようにしてあげます。
可能であれば、保護者のいる時間帯に設定するのがよいでしょう。
☆授業中に理解してできるようになった問題、暗記したことを宿題に出そう
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9■宿題をしてこなかったらどう指導するか

宿題をしてこない時があります。
相手は子どもです。
そういう時もあります。
初めて忘れてきた時は、
笑顔でしっかり相手の顔を見て、
「宿題やっていないですね。」
と、事実を伝えます。
子どもは、罰の悪そうな顔をします。
「何か理由があったのですか」と優しく言ってあげます。
子どもは、
「ありません。さぼっていました」
「クラブが忙しくてできませんでした」
「宿題があることを忘れていました」
と答えます。
その後、「分かりました。では、今から一緒にやりましょう」と温かく包みこむように言ってあげます。
この時、絶対にやってはならないことは、説教です。
特に、長時間の説諭です。
「忙しかったらできないのか」
「言い訳するな」
「保護者に言う」
「みんな限られた時間の中で…」
なんてことを言ったら、子どもは逃げ場を失います。
子どもは宿題を忘れたらダメということは分かっているのです。
長時間指導しても、よい方向へは進みません。
短く端的に指導します。
さて、一緒に宿題をしてあげると時間がかかります。
その分、予定していたことができなくなれば、本末転倒です。
この場合は、宿題を授業中にした時間だけ、授業時間を延長するのです。
宿題をやってこなかったのは、家庭教師であるあなたの責任です。
また、保護者へも、契約する前に次のように説明しておきます。
「宿題をしてこなかった場合は、一緒にやります。その分、授業を延長します。ただし、延長料金はいただきません」
思いついたように、これをしてはいけません。
子どもにだって、次の予定があるのです。
もちろん、宿題をしてきた時は、最大限の褒め言葉のシャワーを浴びせてあげましょう。
☆宿題を忘れたら一緒にやってあげよう!
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10■日々の授業の記録をどのようにつけるか

いつ何をしたかを分かるように日々の授業を記録しておかなければなりません。
そのために、管理ファイルを作成します。
授業管理ファイルには、次の書類を綴じていきます。
(1)授業日誌
(2)初回に実施した面談ファイル
(3)普段の勉強計画表・テスト直前の勉強計画表
(4)テスト後の振り返り表
授業日誌のサンプルです。
授業日誌
このファイルは、初回の面談までに作成して、保護者に説明しておきます。
また、この時に使用するファイルは、百均グッズを使用してはいけません。
ステーショナリーショップで、おしゃれでしっかりとしたものを準備しましょう。
帰り際にファイルを保護者に手渡すようにすればよいでしょう。
自分が見るのも目的ですが、保護者が何をやっているか確認するためにもあります。
字を丁寧に書き、見やすいものを作成しましょう。
☆授業管理ファイルを作成し、保護者とのコミュニケーションの手段にしよう!
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11■家庭教師の気づかぬ失敗(1)<多くの問題集に手をつける>

中学生であれば、学校で使用している問題集を、「繰り返し同じ順序で」練習していくのが、一番の早道です。
テスト問題も、ふつうの教師であれば、学校で購入している問題集や白プリントを中心に出題するはずです。
それを、「こちらの問題集の方が、入試に対応しているから」とか「分かりやすいから」という理由で他の問題集に手をつけてしまうのです。
中学生ならば、1冊の問題集を使いこなすものも難しいのです。
それにも関わらず、購入してしまうのです。
購入した問題集をやるために時間を費やして、宿題である学校の問題集をやっていない子どもをたくさんみてきました。
学校ではテスト直前、テスト勉強をやる時間をとるときがあります。
その時、学校の問題集をやらずに、塾の問題集を必死にやっているのです。
「もったいないな」と思います。
理由を聞くと、「塾の宿題」と答えるときがあります。
本末転倒です。
子どもはたくさん勉強しているのに、学校の定期テストで100%の力を発揮できないのです。
学校の実力テストの結果や定期テストの結果が、多くの私立高校の直接の判断基準になっている場合もあるのです。
☆まずは、学校の問題集を取り組もう!
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12■家庭教師の気づかぬ失敗(2)<他の指導者の悪口を言う>

「学校の先生は…」と悪口を言う家庭教師がいます。
相手は、成長真っ盛りの子どもです。
発言の重要性を理解していません。
それを聞いた子どもがどのように成長するかを考えなければなりません。
真面目な子どもであれば、先生の言うことに影響を受けるでしょう。
その結果、子どもは「先生の悪口」を言うことになります。
それは悪口を言われた先生の指導が入りにくくなるとことを意味します。
良い影響を与えません。
そういう子どもになります。
教育者であるなら、そこまで考えなければなりません。
悪口を言うくらいなら、一度講師でもよいので、学校の先生を経験すればよのです。
もし、どうしても納得いかないことで、そのままにはできないことがあるのなら、保護者の了解を得て、該当の先生に連絡をとってみるくらいの手立てを考えなければなりません。
☆他の指導者の悪口を子どもの前で言わない
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13■家庭教師の気づかぬ失敗(3)<言われなくても分かっていることを注意する>

子どもは、「言われなくても分かっていること」を注意されると、疲労します。
反抗的になります。
例えば、子どもが授業の最後で眠気に負け、「クビをガクッ」とさせた場合を考えましょう。
その時にあなたなら何と言うでしょうか。
「眠気に負けていたら、テストで良い点とれないぞ!」
と言ったとします。
これで生徒は、気持ちよく頑張れるでしょうか?
クラブなどいろいろやることがあって、頑張ってきたかもしれません。
その結果、「ガクッ」となったと考えてあげなければなりません。
「眠いのに、よくここまでは頑張ってきたね」
と言えなければなりません。
逆に、このような状況でここまで工夫もせず、授業をしてきた自分を反省すべきです。
眠そうであれば、
「気分転換に背伸びをしようか」
「よし、特別に、勉強用の携帯ゲームをしよう」
「眠気覚ましのとっておきの方法があるよ」
「今日は特別、休憩をもう1回入れよう。おいしいおやつ買ってきたよ」
など、具体的に眠気を克服する行動を示してあげなければなりません。
☆眠そうな時は、眠気覚ましや気分転換のとっておきの方法を教えてあげよう!
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14■家庭教師の気づかぬ失敗(4)<できないことを宿題にする>

宿題は、授業中に「完全に理解したこと」、「暗記したこと」をより確実に習得させるためにあります。
二流の家庭教師は、宿題で「理解させ」、「暗記させ」ようとします。
本末転倒です。
理解することや暗記することが苦手だから、家庭教師を頼んでいるのです。
それを、宿題でさせてはいけません。
☆授業中に「理解したこと」、「暗記したこと」を宿題に出そう
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15■家庭教師の気づかぬ失敗(5)<自分の勉強法や大人の勉強法でやらせようとする>

成績が優秀だった人が陥る失敗です。
例えば、
・朝30分早く起きて、昨日の復習をする
・社会に強くなるために新聞を毎日読む
・学校の休み時間は、次の授業の内容を確認する
・天声人語を写す
などを子どもに指示する場合です。
朝30分、早く起きる習慣をつけるには、相当な精神力が必要です。
新聞を読んだら、分からないことだらけです。
学校の休み時間は、大切な友達と楽しく過ごすための大事な時間です。
天声人語を写すのに何時間かかるのでしょうか?
写して、どのような力を育みたいのでしょうか。
大人にだって難しいのです。
中学生にやらせてはいけません。
☆大人の勉強法を押し付けない。
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16■褒め方のコツ

褒めるには、センスが必要です。
例えば、授業中に確認テストで満点をとったとします。
どのように褒めるといいのでしょうか。
「(満面の笑みで)満点、スゴイな~」
最初はこれでいいでしょう。
同じ褒め方をしていると、子どもの喜びやモチベーションも下がります。
こういう時は、
「スゴイ」という抽象的な言葉に、具体的にできたことをつけ加えるのです。
例えば、
「(満面の笑みで)うわっ、先週できなかった連立方程式の分数の計算がたった2分でできるようになったね~。速くなったね~。(最後に)スゴイね」
となります。
具体的な行為・内容を付け加えて褒めてあげます。
「私は○○ができるようになったんだ」
と子どもは自信をもちます。
またそれを、授業シートに書くこともできます。
褒めるためには、「観察力」も必要です。
するどい感性も必要です。
以前とどう変わったのか?
とても大切な視点です。
☆具体的に褒めよう!
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17■勉強計画表は2種類作成する

中学校でも塾でも個別指導でも、勉強計画表を子どもに作成させます。
「テスト直前1週間の勉強計画」
が主になります。
少し気が利いている場合は、
「10日前」や「2週間前」からの計画表を作成させます。
一般的には次のような流れです。
(1)子どもに計画表を作成させる。
(2)次週にうまく計画が進んだかどうかチェックする。
計画通りにいかなかった部分については、再計画を立てるか、次は守れるように指導する。
(3)(2)を繰り返す。場合によって、保護者に協力してもらう。
しかし、家庭教師として「勉強計画表」を作成する場合、これでは不十分なのです。
「普段の勉強計画表」と「テスト直前の勉強計画表」の2種類を作らなければなりません。
☆勉強計画表を2種類作成しよう
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18■「普段の勉強計画表」の作成方法

習慣力をつける土台となるのが、この「普段の勉強計画表」です。
作成方法は、
(1)普段の生活を記録する。
書く内容は、5つです。
『起床就寝』、『食事』、『勉強』、『習い事』、『学校』です。
これ以外の時間は、自由時間と判断します。
「TV」「自由時間」などの項目は書かせません。
(2)生活記録表を見ながら、実現可能な1週間の計画表を作成する
生活記録表から計画表を作成する時のポイントは、
・就寝時刻を30分早くする
・勉強する時間を1割増やす
(まったくやっていない場合は1日に1~2か所勉強時間を組み入れます)
の2つです。
「生活記録表を見ながら」という部分が重要です。
子どもに今の生活を考慮せずに、いきなり計画表を書かせる指導者がいます。
しかし、自分の普段の生活のようすが分からない中で実現可能な計画を立てることはできません。
こんなことをしているから、計画が「実態の伴っていない、実現不可能な計画」になってしまうのです。
また、次週までの宿題として、その計画表に色ペンで上書きする形で結果を記入させます。
このときのチェックポイントは、
・計画通りにできていなくても、決して責めない。
・勉強時間が計画より多い場合は、褒める
・最終的には、自己決定させながら決めていく
これを繰り返していくうちに、子どもは自分の生活を少しずつ改善します。
☆勉強計画表を作成する前に、普段の生活のようすを記録しよう!
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19■「普段の勉強計画表」のモデル

モデルとなる計画を指導者は知っておかなければなりません。
子どもの実態に合わせて、
・曜日ごとにやる教科を決める
・やる量を決める
・やる時間を決める
を、バランスよく計画に組み込むのです。
今回は、中学2年生、女子、週に2時間×2回(英語・数学)のペースで家庭教師を行う場合のモデル計画を示します。
曜日ごとにやる教科を決めた場合の勉強計画表です。
普段の勉強計画表
◇印が、家庭教師をする時間になります。
できるだけ、生活リズムを変えないようにしています。
勉強時間に見たいテレビ番組がある場合は、録画をして、土曜日、日曜日にまとめてみるように指導しましょう。
英・数は週4回、国・社・理は週2~3回を基準に計画表に入れます。
音・美・体・技家は、宿題など必要に応じれ入れます。
☆指導している子どもが実現可能な理想の勉強計画表を作成しよう!
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20■「テスト直前の勉強計画表」の作成方法

普段の計画表ができたら、テスト直前の勉強計画表を作成します。
通常、部活動はなくなり、テスト範囲が発表されます。
ポイントは、
(1)勉強時間を最大限取る(最大限がんばったら、ここまでできる)
(2)テスト範囲の問題集の問題を解くことを中心にする
(3)教科名だけではなく、具体的にやる問題集名、ページを具体的に書く
(4)やり残しのないようにする
の4つです。
「勉強めっちゃしているのに、結果がでない」という子どもがいます。
ほとんどの場合、(2)ができていないのです。
「教科書に書いていることを丁寧にまとめる」「授業ノートを何回も写す」などの作業で膨大な時間を費やしているのです。
これでは、点数は上がりません。
実際のテストでは、「問題を解く」のです。
テスト直前は、この作業をしなければなりません。
☆テスト直前は「神時間」。子どもの力を伸ばす最大のチャンス!
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21■「テスト直前の勉強計画表」のモデル

普段の勉強計画表に、勉強時間を加えたものです。
今回も、中学2年生、女子、週に2時間×2回(英語・数学)のモデル計画を示します。
テスト直前の勉強計画表
教科名しか入れていませんが、実際には、問題集のやるページも記入します。
◇印が、家庭教師をする時間になります。
☆「神時間」を失敗しない!
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22■授業は宿題テストから開始する

授業が始まったらすぐに、宿題テストをします。
内容は、前回の授業で、「できるようになった問題」や「暗記したこと」です。
問題数は5問です。
問題数を変えてはいけません。
毎回の頑張り度がわかりにくくなるからです。
この宿題テストは、
・暗記しているかどうかを確認する
・一気に勉強モードに突入する
・前回の授業内容を思い出す
ためにあります。
5問ではなく、10問ではだめですか?
と聞かれることもあります。
10問では多すぎます。
限られた時間の中で、時間がかかりすぎます。
宿題テストを授業開始時にして、丸つけを終了するまで、およそ5分弱です。
慣れてくれば、3分で終わります。
さらに慣れてくると、1~2分で終わります。
合格点は、4点に設定します。
間違えた問題は、すぐに解答を5回書き写します。
いわゆる「直し」というものです。
1分以内で終わらせます。;
不合格の場合は、授業終了後、もう一度テストをします。
5点満点になるまでします。
不合格が続く場合は、その宿題の問題設定が正しかったのか、見直してください。
また、宿題テストに限らず、すべての活動は、「褒める」ためにあります。
褒めることを前提に考えれば、問題設定の難易度も判断できるはずです。
☆宿題テストは5問。一気に勉強モードに突入しよう!
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23■丸つけは必ずソフトペンを使う

宿題テストや復習テストの丸つけをする時は、必ずソフトペンを使います。
小学校の時に、先生に花マルをつけてもらったあのペンです。
ソフトペンは、ステーショナリーショップでも同じものを入手することができます(パイロットやプラチナが有名です)。
ソフトペンで丸をしてあげると、中学生でも喜びます。
やんちゃな子どもも真面目な子どもも、おとなしい子どもも喜ぶのです。
また、丸をするときは「正解」と力強く言ってあげます。
頑張り度に応じて、
「花丸」、「葉っぱ」、「植木鉢」、「ちょうちょ」を加えていってあげます。
効果抜群です。
☆中学生にもソフトペンで花丸をつけてあげよう!
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24■テストの目標点の設定方法

「目標は大きい方がよい」と、実現不可能な目標を立ててはいけません。
頑張れば、ギリギリ達成できる得点を設定します。
得点の設定方法の基準は次の通りです。
1ヶ月後にテストがあるとして、
1教科1週間2時間の設定で、
「その教科の前回の得点+10点」
が基準です。
家庭教師である以上、最低限これくらいの技術が必要です。
また、中学生の場合、実際には、1教科だけではく、5教科合計点の目標も設定することになります。
例えば、
9月から家庭教師を始めて、10月中旬にある中間テストを目標とした場合、
「週2回、2時間、数学・理科を重点教科」とした場合は、次のようになります。
前回の結果
国65社50数45理40英70合計270
次回の目標
国65社50数55理50英70合計290
ということになります。
欲を出して、合計300点とはしません。
まずは、確実に目標を達成することを最優先させます。
達成したら、最上級の褒め言葉を使って褒めてあげるのです。
成功体験を積み重ねるのです。
「この先生と一緒にやったら目標点をクリアできるのだ」と感じさせるのです。
また設定するときには
「1つでも目標をクリアしたら、スゴイことなんやで」と言いながら設定します。
と、分からないところでハードルをさげてあげるのです。
このとき注意しなければならないのは、
学校の平均点からのズレも考えることです。
例えば、本人の得点は変わらないが、学校の平均点が前よりも、15点下がっていることがあります。
その場合は、15点も点数があがったのと同じだということも言ってあげなければなりません。
☆実現可能な目標を達成させて、自信をつけてあげよう!
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25■結果の出やすい時期、出にくい時期

「英語や数学は、積み重ねの教科なので、急に成績をあげにくい」、「理科・社会は暗記中心なので成績を短期間で上げやすい」と言われています。
確かにそうなのですが、テストの時期による影響を受けることも考えなければなりません。
一番成績の上がりやすい時期は、
「1年生の1学期期末テスト終了直後、2学期中間テストへ向けて」
になります。
10月初旬~中旬にある2学期中間テストは、テストからテストまでの期間が長くなるにも関わらず、テスト範囲が狭くなる場合が多いからです。
理由は、1学期の終わりから2学期中間テストが始まる9月~10月にかけて、行事が多くなり、特別時間割等で、学校の授業時間が少なくなるからです。
1学期終了直後に、依頼を受けたのなら、英語や数学でもチャンスでしょう。
1学期分の量であれば、長期間の休みを活用して、1から指導し直すこともできます。
また、2学期の予習も可能です。
しかし、この逆の場合もあります。
中学3年生の1学期中間テスト終了直後に依頼がある場合です。
「3年生から塾に入ったのはいいが、テストを受けてみたら、成績が下がっていた」
という子どもです。
これは、よくある依頼です。
本人も保護者も自信をなくし、焦っている状態です。
次の1学期期末テストまでに成績を上げるのがかなり難しいケースです。
原因は、
・1学期中間テストから期末テストまでの期間が少ないこと
・中学校の先生がこの時期に授業スピードをあげ、テスト範囲が長くなる場合が多いこと
・進路に関わる成績を出すために、難しいテストを作ること
・この時期、まわりの中学3年生も本格的に勉強しはじめること
があります。
この点をよく踏まえて、初期面談を行い、見立てをしっかりとしなければなりません。
☆成績が上がりやすい時期、上がりにくい時期があることを心得ておこう!
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26■「暗記するのが苦手だ」と言われたら

「暗記が苦手だから英単語とか覚えられない」
と子どもはよく言います。
この時に、
「繰り返しやったら大丈夫」
「繰り返すタイミングが大事」
と、伝えるだけでは、不十分です。
中学生ともなれば、どこかで1回は、「暗記の方法」についての情報を聞いています。
「カード」、「赤ペン」、「自分で1問1答ノートを作成する」
などです。
「正しい方法を知っていてもできない」という事実を理解しなければなりません。
克服するための指導のポイントは、「先生と一緒にやっていく」ことです。
「先生と一緒に繰り返し練習したら、絶対に暗記が得意になる」
と繰り返し伝えます。
このような子どもは、一人では暗記ができないのです。
だから、「一緒に」がポイントなのです。
「理解しながらやっていけば、暗記力は必要ないよ」という指導者もいます。
これは、無責任です。
理解力が高まるかもしれませんが、テストで答えることはできないでしょう。
子どもは暗記を得意にしたいのです。
もっというと、生きていく上で、「暗記力」は、とても重要な要素なのです。
暗記する方法については、様々な本もあります。
テレビでも特集しているときがあります。
それを「一緒に」やってあげます。
「繰り返し練習していくうちに、脳が賢くなる」ことも話します。
例えば、
理科の元素の記号が覚えられないのなら、次のような手順で授業します。
(1)先生がノートに書きながら、言ってあげる。
「O 酸素」「C 炭素」「H 水素」
(2)先生が書いたものと同じ内容をノートに口に出させながら写させる。
(3)口頭によるゲーム感覚でのテストをする。
まず、1つずつ元素の記号を言ってあげて、日本語(元素の名前)を答えさせる。
最初は、同じ順番で行う。
「Oは?」「Cは?」「Hは?」
次に順番を変える。
「Cは?」「Hは?」「Oは?」
次に元素の名前を言ってあげて、元素の記号を答えさせる。
ノートに書いた最初の順番で行う。
「酸素は?」「炭素は?」「水素は?」
次に順番を変える。
「炭素は?」「水素は?」「酸素は?」
(4)ノートの新しいページを開けて、ミニミニテストをする。
ノートには次のように書きます。
「C(  ) H(  ) O(  )」
子どもが答えたら、ソフトペンで丸つけする。
というような流れです。
子どもの状況を見ながら、3→5→7個→・・・と量を加減してあげます。
(5)授業の途中、最後、次の授業の最初などで、繰り返し同じ問題を出題する。
(6)宿題に出す。
(7)次回の宿題テストで出題する。
本当に苦手な子どもなら、何回も同じ間違いをしますが、根気よく笑顔で明るく指導します。
また、特にこういう子どもついては暗記そのものを宿題にしてはいけません。
授業中に一緒に暗記をしたことを、もう一度繰り返すことを宿題にするのです。
☆一緒に楽しく覚えてあげよう!
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27■家庭教師に向いている人、向いていない人

家庭教師は、学校の先生や塾の先生と同様、「先生」と呼ばれる仕事です。
子どもの成長に直接影響を与えます。
指導する教科についての知識、教え方について、専門的であるのは当然のことです。
それ以外に、家庭教師をする人は、次のような人でなければなりません。
・明るい。
・カウンセリングマインドをもっている。
・どこまでも優しい。
・子どもの成長を心から願っている。
・子どもを励ますことができる。
・研究熱心である。
・子どもの趣味や話に合わせることができる(流行に敏感である)。
☆不向きな人は家庭教師をしない
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28■求められる先生の学力

指導する教科について「専門的」でなければなりません。
専門的と言っても、年号を知っているなどの「知識」だけではありません。
その教科の「教え方」についても専門的でなければなりません。
1つの問題に対し、多くの指導方法をもたなければならないのです。
例えば、数学の方程式を考えます。
途中の計算の方法だけ何通りかのアプローチがあります。
「分数の計算の得意な子どもと苦手な子ども」
「少数の計算の得意な子どもと苦手な子ども」
「計算が速い子どもと遅い子ども」
「計算ミスが多い子ども」
「字が雑な子ども」
それぞれ少しずつ変化を加えて指導してあげなければなりません。
また、指導する教科については、中学校のときの通知表が5段階の絶対評価で、最低でも「4」は必要です。
出身高校は、その子どもが希望している(希望するであろう)高校の難易度より難しい高校出身であることが必要です。
出身大学は、その高校で中位以上の成績で入ることのできる大学が望ましいでしょう。
☆指導する教科の「教え方」について、専門的になろう!
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29■元気よく挨拶をする

挨拶を待っていてはいけません。
こちらから、さわやかに元気よくします。
それだけで、その場の空気が変わるくらいでないといけません。
元気よくと言っても「大声で」ではありません。
ハッキリと滑舌のいい声である必要があります。
TVアナウンサーのような声です。
読者の皆さんは、子どもにエネルギーをあげなければなりません。
暗い声、機嫌の悪い声で挨拶されたら、子どもは、逆にエネルギーを奪われてしまいます。
また、暗い先生には、教わりたくもありません。
少し怖い顔をして、「挨拶は?」なんて言ってはいけません。
☆明るく元気よく挨拶して、子どもにエネルギーをあげよう!
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30■定期テストの予想問題を作成する方法

塾などでは、中学校ごとに過去問題を配布します。
また、予想問題も作成します。
指導している子どもに、「塾のみんなは、過去問題や予想問題を手に入れることができていいな」と思われてはいけません。
まずは、過去問題です。
あらゆる手段を使って、過去問題を入手してください。
塾に友人がいない、知り合いの中学校の先生がいないときは、どうするのか?
例えば、次の方法があります。
・子どもに過去問題をもらってくるように言う。
・その地域の塾に電話をし、正直に話をして問題をもらう。
などです。
次に予想問題です。
塾の先生、個別指導の先生を含めて、力量が問われる部分です。
いくら「教え方」がうまくても、授業で取り扱った問題と違う傾向の問題が出てしまったら、信頼を失います。
予想問題を作成するときに注意することは次の通りです。
・テスト範囲表に書いている「ポイント」を見る
「○○を中心に出題します」など。
・過去問題を見る
過去問題とは、「1年前のその中学校の問題」と「今回作成する先生が前回その学年を指導したときに作成した問題」のことです。
・子どもから情報を聞く
「この範囲を中心に作成します」
「テスト範囲を短くします」
「○○は出題しません」
などです。
心ある中学校教師なら、テスト前は話をするはずです。
以上のことをもとに、問題の分析を行います。
中心となる問題が、
・基本問題、標準、応用
・教科書、問題集、白プリント、ノート
のどれなのか?
先生によって、癖があります。
その先生の問題の癖を分析することができれば、子どもにも軽重をつけて授業をすることもできます。
☆予想問題を的中させて、信頼を一気に高めよう!
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31■授業前の最低限の準備について

授業終了後、子どもは次のような感覚にならなければなりません。
・あっという間に時間が過ぎた
・難しいことを理解できた
・たくさんの問題ができるようになった
・暗記法などの特別な技を教えてもらった
そうなるためには、周到な予習が必要です。
さて、予習と言っても、単に問題集を解いておくだけではありません。
その問題の解き方、解答への手順などが、正しいかどうか、自分でチェックしなければなりません。
例えば、問題の解き方であれば、
・教科書の解き方を確認する
・参考書の解き方を確認する
・学校の先生の解き方を確認する
などです。
さらに、
・今日はどこまで進むのか
・宿題はどこにするか
・どの問題を中心にやるか
・何問するのか
・休憩時間中の話題を何にするのか
ということも、計画します。
説明した時の子どもの反応も予想できなければなりません。
二流の家庭教師は、授業が始まってから、「今日はどこからだった」と子どもに質問します。
「えっ、計画してくれていないの??」となります。
一気にダラダラモードへ突入です。
これでは、子どもはついてきません。
貴重な授業時間なのです。
自分がその場で解けるからと言って何も準備しないのは、単なる怠慢です。
☆授業の準備は、生命線。どこまでも周到に!
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32■子どもの気持ちを落ち着かせる授業の流れ

授業の流れが安定していると、子どもは気が楽になります。
毎回違った授業の流れでは、子どもは疲れます。
一般的な授業の流れを説明します。
数学(1時間授業)の場合
(1)宿題テスト3分
(2)前回の復習(3分)
(3)例題1の説明(5分)
(4)類題1の演習(丸つけを含む)(5分)
(5)例題2の説明(5分)
(6)類題2の演習(丸つけを含む)(5分)
(7)例題3の説明(5分)
(8)類題3の演習(丸つけを含む)(5分)
(9)例題4の説明(5分)
(10)類題4の演習(丸つけを含む)(5分)
(11)例題5の説明(5分)
(12)類題5の演習(丸つけを含む)(5分)
(13)例題1~5のミニテスト(5分)
(14)ミニテストの採点、講評(2分)
前半終了。ここまで63分
休憩(5分~10分)
そして、次の教科へ入ります。
子どもの気持ちを落ち着かせる授業のコツは、
(1)必ず、できる問題から始めること
(2)作業と作業の間に、「次に何の教科をする?」といったような空白を作らないこと。「次はこれ」というように、どんどん作業指示を出す。
(3)説明を続けすぎないこと(最大5分)
(4)子どもが主体的になる時間(問題を解いたり、口頭で答えたりする時間)を計画的に作ること
(5)同じ教科をつづけないこと。
「1週間2回、1回で2時間、2教科」を見るなら、「1回2時間で、1時間ずつ2教科」を見ます。
(6)丸つけをたくさんすること
1時間で最低でも10個以上の丸をつける。
(7)常に達成度を確認すること
説明したあとは、説明したことができるかどうか、必ず達成度の確認をします。
(8)例題を続けて説明する時は、少し変化させること
例題1の説明であれば、
「例題1は、説明を多くする。例題2は、子どもに口頭で答えさせることを多くしながら進む。例題3は、教科書を読ませて、分からなかったことを質問させる。例題4は、途中を一部隠し、何があるか予想させる」
など。
☆授業の流れを安定させて、子どもを落ち着かせよう!
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33■参考書の購入代を請求するか?

参考書代は請求してはいけません。
月謝に含まれていると考えましょう。
何かを買うたびに、お金を請求していては、保護者もたまったものではありません。
また、余分なお金を払うと、成績向上に対する保護者のハードルも高くなります。
保護者がどうしても払わせてくださいと言ってきた場合でも、
「いえ、これらのお金は月謝に含まれていますので、お気遣いなくなさってください」
と答えましょう。
それでも、言われる場合は、
「お気持ち本当にありがとうございます。では、そのお金は、お子様が無事、志望校に合格し、その時、それに見合うだけのことを私ができていると判断されたときにいただいてよろしいでしょうか?」
こういうと、保護者もそこまで考えてやってくれていると思ってくれます。
たがが参考書代、されど参考書代です。
☆月謝以外にお金はもらわない
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34■保護者に定期的に伝えるべきこと

保護者は、子どもの状況を常に知りたいと思っています。
こちらから、積極的に状況を伝えなければなりません。
内容は、
・できるようになったこと
・本人が変化したところ
・授業中の本人のようす
・目標に対する進捗状況
・宿題の達成状況
などです。
保護者に対して、「何か聞いておくことはありませんか」
と言って後手になってはいけません。
また、子どもの状況を伝える時は、「褒める」ことが基本です。
また、止むを得ず、うまく行っていない部分を伝える時でも、
「お子さんに注意してあげてください」と言ってはいけません。
「○○の計画で、徐々に改善して行く予定です」
と、しっかり計画も伝えましょう。
「宿題を今回も忘れてきたので、やるように言ってください。」は NGワードです。
宿題をさせることも給料に含まれているのです。
☆保護者とは、明るく楽しく積極的にコミュニケーションをはかろう!
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