中学生の家庭学習ついて真剣に考えた時、学年教師がやるべきこと(3)

<目次>
1.4月14日(月)~18日(金)の指導(2週目)
2.4月18日(金)以降の毎週金曜日の放課後の指導(3週目以降)


1.4月14日(月)~18日(金)の指導(2週目)
生徒に<家庭学習結果記入シート>を配布します。
始業式の翌週の始めから指導を始める場合の結果記入表です。
項目は、
(  )分→家で勉強した時間
昨日だされた宿題(    )→やったら○、やらなかったら×(自己申告)
の2項目だけです。
生徒は数秒あれば記入できます。
20140414-0511家庭学習結果記入表.doc ワードデータダウンロード
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朝のSHRや朝読書の時間を利用して、さっと書かせます。
毎日必ずチェックして、検印を押します。
一番良いチェックの方法は、記入が終了したら、そのまま机上にプリントを置かせます。
その状態で朝読書の時間になります。
担任と副担任で手分けして、目の前で机に置かれているプリントをチェックしていきます。
二人入れば、5分もあれば、全生徒分をチェックすることができます。
これが、一番効果のあるチェック方法です。
1週間も見ていけば、特に指導を集中すべき生徒が分かってきます。
生徒も意識して、たとえ短時間でも勉強する生徒が出てきます。
もちろん1週間ずっと勉強時間が0分の生徒もいます。
最初の1週間目は、「次は頑張ろうな」と、チェックする時に小さな声で言ってあげればよいでしょう。
まずは、1日に10 分だけ机に向かわすことを目標とします。
4日目終了時点(木曜日が終わった時点)で、「4日とも宿題をやっていない生徒」がいれば、木曜日の放課後に保護者に連絡をいれてもいいでしょう。
おそらく、初めての電話ですから、内容にはくれぐれも注意しなければなりません。
4月17日(木)までに、4月18日(金)の放課後指導する生徒を選びます。
多すぎる場合は、確実に指導できる人数から始めます。
この<家庭学習結果記入シート>は、三者面談の時に提示します。
4月19日~テスト2週間前も同様の指導を行います。
まだ、中間テスト直前ではないので、生徒を追い込む必要はありません。
背中を押してあげるのは、中間テスト2週間前になります。
2.4月18日(金)以降の毎週金曜日の放課後の指導について(3週目以降)
この日は、できる限り多くの学年教師で生徒を見てあげましょう。
最初は、一人の教師につき、「一人」がいいでしょう。
また、この日までには、各中学校独自の「生徒指導カルテ」が集まっていると思います。
ここに、「勉強についての不安」が書かれている場合があります。
趣旨を事前に保護者に説明した上で、この日に残すのもよいでしょう。
指導のポイントは、「必ず褒める」ことからスタートします。
生徒にとってみれば、貴重な放課後の時間帯です。
それでも来ているのです。
まずそこは、褒めてあげましょう。
その後、
笑顔で
「中学校入ったら、勉強難しいんじゃない?」
と声をかけます。
よほどのことがない限り、
「はい」
「うん」
と答えるでしょう。
その後が大事です。
勉強をさせたいのは分かりますが、いきなり、「じゃあ、勉強法教えてあげるから、がんばろうな!」
は NGです。
生徒に自分の気持ちを表現させないといけません。
自己決定もさせるべきです。
それがなければ、モチベーションが低下した時に、この原点に戻れません。
生徒の気持ちを表現させる言葉として、
「難しいよなあ〜」
「小学校の時はどうやった?」
「中学校に入って、何かこれだけは、頑張ろうと思うことある?」
この質問で、プラスの言葉が出てくれば、しめたものです。
「英語だけは、頑張りたいと思っている」と言われたら、
「よし、英語の勉強ができるようになる、とっておきの方法を教えてあげる」と続ければいいのです。
教師として、やはり、英語や数学の先生でなくても、中学の教科書レベルの指導や指導法を知らなければなりません。
もしできなくても、安心してください。
書店に行けば、教科の指導法に関する本が、所狭しと並べられています。
教員採用試験を合格したのなら、読み進めることができるはずです。
そして、一番大事なメッセージは、
「先生と一緒になってやれば、大丈夫。焦らずにやっていこう」
これを繰り返し指導して行きます。
さらに、1日10 分勉強できない理由をはっきりさせていきます。
理由は、いろいろあります。
「授業中、板書をとっていない」
「授業がまったく分からないので写す気になれない」
「何気なくやっていない」
「家で机に向かう環境がない」
「家に帰ると疲れて寝てしまう」
「ノートがない」
「授業中、板書をとっていない」のであれば、1教科から写すことを始めます。
「どの教科の板書が一番写せそう?」
から、話をすすめます。
「授業がまったく分からないので写す気になれない」
これも、同様です。
まず、本人が一番マシと思っている教科について、板書を取るように支援します。
当該教科の先生にも話をしておきます。
「○○先生の授業が一番ノートを写すことができると言っているので、授業中ちょっと声をかけてもらえませんか?」
と言ってみましょう。
「何気なくやっていない」
これは、雑談の中から、
やれば、あなたの人生がとても面白くなることを話します。
これは、「なぜ、勉強しなければならないのか」
という教師の哲学にも関係します。
「家で机に向かう環境がない」
勉強机がない、夫婦の中が悪い、など、机に向かう環境にない生徒が
います。
こういう場合は、放課後、 1人になれる空き教室を準備してあげます。
注意しなければならないのは、夏の暑い時期や冬の寒い時期です。
それぞれ、勉強に集中できる冷暖房の施設がある教室にしてあげてください。
「家に帰ると疲れて寝てしまう」
いつ見ても、疲れている生徒がいます。
こういう場合は、週にまず 1日だけ、放課後残って指導してあげます。
「これから毎週金曜日は、放課後残って勉強しよう」
と、声をかけてあげればよいでしょう。
「ノートがない」
自分で準備ができるかどうか、確認します。
あやふやなようであれば、保護者の了解を得た上で、本人にノートを渡します。
初めて自分自身で机に向かうまでは、時間がかかります。
この4月14日(月)~18日(金)の指導が一番、教師にとってはしんどい期間になります。
波に乗るまで、踏ん張りどころです。
「3年間の勉強に対する姿勢の土台」を作っているのです。
粘り強く指導を続けてください。
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