「授業力をアップさせたい」、本当にそう思う教師がやるべきこと

授業力、向上、中学校
先日、教師2年目だった頃の自分の授業ビデオを見ました。
全国でも有名な先生(A先生とします)に私の授業を見てもらうことになっていたので、撮影してもらっていました。
目から火が出る程、恥ずかしい授業でした。
しかもその当時、授業後の研究会でA先生に指摘されるまで、「いい授業ができた」と思っていたのです。
研究会は、
1.授業者(私)の感想
2.グループ討議(付箋>いい部分、悪い部分を発表するパターン)
3.各グループからの発表
4.発表を受けての私の回答
5.A先生からの指導と講評
という当時の一般的な流れでした。
「1.」~「4.」まではよかったのです。
しかし、「5.A先生からの指導と講評」で一変しました。

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「3.各グループからの発表」では、次のような内容がほとんどでした。
(1)生徒の気持ちを掴んでいた。生徒が笑顔にあふれていた。
(2)生徒がよく発表していた。
(3)生徒が話し合いできていた。
「よし、私もこれで、授業で食っていける・・・」
そんな意味不明なことも考えていました。
そして、A先生が口を開きます。
(以下、A先生の講評)
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「(1)生徒の気持ちを掴んでいた。生徒が笑顔にあふれていた。」に対してのA先生の講評
そんなの、1人の生徒をいじって、盛り上げただけじゃないですか。
それを見て笑っている生徒が確かに多かった。
でも、研究授業でそれはダメでしょう。
しかも、全員が笑っていましたか。
違いますよね。
後ろで、冷めた目で自分の勉強していた生徒もいますよね。
その生徒が正しいですよ。
特定の生徒だけを合計何分いじっていたか、分かりますか。
7分30秒ですよ。
生徒が疲れていて、1学期に1回や2回そうすることがあってもいいと思います。
でも、今日はダメです。
しかも、授業の内容にまったく関係ないでしょ。
生徒の気持ちなんてつかんでいないですよ。
単に、笑かしていただけです。
ごまかしていただけです。
教科に関係する内容で、生徒の気持ちを掴まないと・・・。
こういう授業をいい授業とするなら、「人をいじって笑かせる人」に力があることになります。
そんなわけないでしょう。
「(2)生徒がよく発表していた。」に対してのA先生の講評
これも全く違います。
話しになりません。
決まった生徒しか発表していないじゃないですか。
発表していない生徒が半分以上いますよね。
しかも、生徒が発表する時の先生の発問は、
「分かった人いますか」
だけでしょ。
手を挙げるのは、「分かった人」かつ「手を挙げられるくらい元気な生徒」
ですよね。
「分かっていて、発表したくても、手を挙げられなくて発表できなかった生徒」が何人いると思っているのですか。
その生徒が誰だかも分からないでしょ、先生は。
そういう生徒でも発表できるような工夫をしていますか、先生は?
これでは、昭和の授業です。
「(3)生徒が話し合いできていた。」に対してのA先生の講評
先生、今日話し合わせたの、何回目?
(私・・・「3回目です」)
ですよね。
生徒が慣れていないですよね。
鍛えられていないですよね。
この公開授業で「生徒の班による話し合い」を授業参観者に見せたかったから、やらせたんですよね。
こんなの意味ありませんよ。
話し合いのための話し合いになっています。
そもそも、普段から授業でやっていないことを、生徒にやらせたらダメですよ。
しかも、今日の授業構成だったら話し合いなんていらないです。
でも、今日の生徒は賢かったですよね。
研究会だから、ちゃんとやってましたよね。
生徒に救われましたね。
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(A先生の講評ここまで)
穴があったら入りたい・・・。
こういう時のための言葉だと思いました。
何も言い返せませんでした。
すべてその通りだったからです。
おそらく校長先生が、

「調子にのっている私」に対して、「目を覚まさせる」ためにA先生を招聘してくださった

のでしょう。
ありがたいことです。
・挙手のさせ方
・指名方法
・班活動の方法
・発問の仕方
・発表のさせ方
・研究授業の方法
すべて私の我流だったのです。
自分の好きなことをやれていたから、当時の私は満足していたのです。
まったく、井の中の蛙です。
しかも私は、「発表した生徒をいい評価にしようとしていた」のです。
これは、「元気のある生徒が有利な授業システム」です。
「人前で話すことが極端に苦手な生徒」にとったら地獄に近かったのです。
この授業で指摘を受けたから、気づけました。
何回考えても、この授業ビデオは恥ずかしいです。
しかし同時に、私の宝物なんですけどね(笑)。

<まとめ>
授業名人に、自分の授業を見てもらう。
そうすれば、授業力が間違いなく加速度的にアップする。