この記事は次の先生に向けて書きました。
・3年目未満の中学校の先生
・3年目未満の先生のフォローをする余裕がある中学校の先生
今日は、早く帰ってこれたか?
3日目のお勤めご苦労様。
職員室に幻滅してへんか?
理解できない内容が多い職員会議、大丈夫やったか?
誰か一人の発言で、会議の雰囲気が悪くなり、時間が長引いたりせーへんかっあたか?
今回は、私の失敗についてや。
私が初任者の頃は、分からんことだらけやった。
職員会議は、年配の先生同士で、激しい論戦しとったわ。
会議は丸3日間続き、何日かは17時30分ころまでやってた覚えがある。
今考えたら、とんでもないことや。
それで、疲れていることも忘れて、一心不乱に、教室準備、学年の手伝い、学級担任の準備をしとったわ。
そうこうしているうちに、あっという間に入学式の日を迎えた。
そこで、痛い失敗をしてしまったことがある。
授業の準備を一番後回しにしたことや。
あれはほんまミスった。
直前の10分で、理科室に走ってモノをとってきた。
予備実験もしないまま、教室で実験をして、びっくりさせるはずやった。
でも、うまくいかんかった。
授業の流れはこうや。
有名な「お金は磁石にくっつくか」の実験。
生徒のノートに「1円玉から1万円札が磁石につくかどうか」、予想を書かせるんや。
読者の先生は、わかるんかな?
まずは、硬貨や。
お金につくのは、磁石にくっつく成分(磁性体)があれば、くっつくんや。
その磁性体を含む硬貨は、50円玉、100円玉、500円玉や。
磁性体の正体は「ニッケル」や。
1円玉、5円玉、10円玉には、ニッケルが含まれていないんや。
以下が主な成分。
1円玉(アルミニウム)×
5円玉(銅、亜鉛)×
10円玉(銅、亜鉛)×
50円玉(銅、ニッケル)○
100円玉(銅、ニッケル)○
500円玉(銅、ニッケル、亜鉛)○
次は、紙幣。
紙幣の磁性体はインクに含まれている鉄分や。
だから、すべての紙幣はくっつくんや。
知ってたか?
黒色がある部分に近づけると、わずかだが反応する。
上から糸でお札をぶら下げれば、磁石の方へ動く・・・。
はずだった。
実際には、ピクリとも動かんかったわ。
1つ目の失敗は、
5円玉と10円玉と5千円札をもってなかったことや。
誰かの助けを借りるという発想も残念ながらなかったんや。
だから、5円玉と10円玉と5千円札の時は、
「もってないけど、くっつかへんで(くっつくで)」
と、説得力のなさすぎる、苦しすぎる説明をしてしもた。
生徒からしたら、「もってこいや」「誰かに借りろや」の話や。
そして、2つ目の失敗。
これがやばい失敗やった。
お金は、磁力が強力な磁石が必要やった。
例えば、アルニコ磁石とかネオジウム磁石やな。
にも関わらず、私は普通の棒磁石(フェライト磁石)をもっていった。
結果、まったく、くっつかない。
生徒も分かっていただろう。
「えっ、まさかの失敗???」ってな。
私は、
「ほら見て!少しお札が磁石に近寄っているの、分かるか?」
とめっちゃ焦って言っていたな。
痛すぎる失敗や。
しかも、後ろには私の授業を楽しみにしていた、初任者指導教員が悲しそうにこちらを見ているやんけ!
「おおおおおおおーーー、やばいーーー」
懐かしいけど、苦すぎる思い出や。
もう2度とこんな思いはしたくないって思ったわ。
だからそれ以来、10年間は授業準備に時間をかけることができるよう、働いてきたつもりや。
そろそろ結論や。
だからこそ、4月1日~4月5日の過ごし方が大切なんや。
初任者は特に、「授業準備」と「学級経営準備」以外のことをしたらあかんくらいや。
そこまでしなくても、学級経営、授業の最初の1週間分の準備でそれぞれ丸1日は確保せなあかん。
何が何でも死守してくれ。
もし、まだ死守できてないんやったら、4日、5日がある。
もし、1日しか確保でけへんかったら、最初の1回分の準備だけでもを時間をかけてしっかりやってくれ。
初回の授業は、どの先生も言っている通り、ほんまにほんまに大切や。
もう、準備を終えている経験3年未満の先生は、優秀やと思うで。
準備力素晴らしいわ。
最後やからまとめるで
・最初の1週間分の学級経営、教科の準備で、丸2日は確保する
・他の先生をフォローする余裕のある先生は、初任者が学級・授業の準備時間を確保できているか確認する。できていなかったら、その先生の仕事を手伝い、いち早く、準備時間を確保してもらう。