なぜ、中学校教師は授業時間内にできる仕事を放課後にするのか

放課後のコミュニケーション
中学校教師は、授業時間内(1時間目~6時間目)にできることを放課後にしています。
だから、帰るのが遅くなります。
小学校で仕事術を工夫している教師は違います。
特に、子育ての経験がある女性教師はそうです。
基本的に、授業時間中にほぼすべての業務をしてしまっているのです。
本当に感心します。
さて、中学校教師でも授業中にできることがたくさんあります。
授業時間内にと言っても、「授業時間内の空き時間」の話ではありません。
生徒に授業をしている「授業時間中」です。
例えば、

1.宿題や作品のチェック、評価、学級便り・学年便り・教科便りの作成
ほとんどの中学校教師は、「宿題を一旦回収して放課後にチェックする」のではないでしょうか。
私は、よほどの場合を除き、放課後に宿題や作品のチェックをしたことがありません。
授業時間内にしてしまいます。
例えば、夏休みの宿題のチェックをする場合です。
まず、授業開始テストが終わったらすぐに、「今から1分以内に宿題を提出します」という指示で宿題を回収します。
出席番号順にはこの時集めません。
(「少し早く教室に行き回収するという方法もとりません。休む時間は、時間を保障してあげたいからです。)
次に、早く提出した生徒から順番に教卓に呼びます。
そして、目の前で宿題をチェックし、評価もします。
必ず、一言コメントを直接生徒に言います。
成人式で卒業生に、「あのコメント効いたわ~~~。嬉しかった」と言われます。
直接その場で作品をチェックしてコメントをするということが印象に残っているのです。
そして、その場で返却します。
この方が、宿題や作品への提出意欲にが高まります。
また、一人当たりの時間は1分です。
逆に言うと、1分で見ることができるように課題を設定しておきます。
また、作品などの場合は、必ず写真を撮ります。
複数ページにわたるものについては、「一番自信のあるページに付箋」をしておくように生徒に伝え、その部分の写真を撮ります。
そして、これをすぐに「教科便り」として発行します。
「教科便り」作成の方法については、
「写真データ40枚を3分で1枚の学級便り・学年便り・教科便りにする方法」
に掲載しています。
2.作品の掲示
壁面に作品を画鋲等で貼り付けていく作業です。
これも、放課後にはしません。
生徒と授業中に一緒にします。
輪番制にします。
この方が、「作品は掲示される」という意識を生徒により強くもたせることができます。
3.通知表所見のネタ集め
教務担当者に「所見の締め切り日は、1月30日です」と言われてから、パソコンに向かうということはないでしょうか。
さらに、
「パソコンに向かおうとしたら、同じような教師がたくさんいて、パソコンが空いていない・・・。」
「パソコンに向かっていざ書こうとしても、すぐに書き出すことができない。」
「一人一人の生徒に時間もかかってしまう。」
「次の教師も待っている。」
これでは、仕事がうまく進むはずがありません。
私は付箋(ポケットに入る大きさのもの)を持ち歩いています。
例えば、教科の授業、球技大会、総合学習での発表、その他の行事の最中に、保護者に伝えたいシーンがあれば、その付箋に書き留めておくのです(生徒名は自分だけがわかるようなイニシャル等の記号にする)。
そして放課後、生徒指導ノート(A4サイズ40枚、見開き2ページで一人分、左側のページに名前印を押しているもの)に付箋を貼り付けます。
そのノートを見ながら、所見欄に記入していくのです。
締切日の1ヶ月前には、このノートをさっと見ます。
所見欄に書いていることが少ない生徒を探すのです。
そして、その生徒と昼休みに褒める材料を増やすため、例えば「ちょっと、これするの手伝ってほしいなあ」と言って手伝ってもらいます。
それを「◯◯さんは、△△を進んで手伝ってくれました・・・」と、追加して記入すればよいのです。
他の教師がパソコンを使い出す1週間くらい前には終了させることができます。
他の教師が入力する頃には終了していますから、
「先生、いつも仕事するの早いですね」
「一人一人のことをよく見ていますね」
と言われるようになります。
「早くする」というだけで、信頼を得ることもできます。
では、作品を見たり、宿題をチェックしている時に他の生徒はどうしているのか。
主な内容は、
・教科書をまとめる
・視聴覚教材を見る
・問題集をする
・教科のパズル的なプリントをする
学習指導要領に則した内容で、「これを生徒がしていれば、静かに集中してする作業」を準備しておくことです。
一人一人の生徒に集中している時に、他の生徒が問題を起こしたら本末転倒です。
放課後や帰宅後にしている仕事を「どうやったら授業時間内にできるか」をいつも私は考えています。
放課後は、生徒とのコミュニケーションの時間にできるだけ多くの時間を使いたいのです。
早く学校を出て、自分自身を高めることに時間を費やしたいのです。