1.「中学生に読ませたい本」を学級文庫にほとんど置かない理由
私は学級文庫として、
「中学生に読ませたい本」より「中学生が読んでいる本」
を意識して選んでいました。
「中学生に読ませたい本」を強く意識してしまうと、
・友情の大切さが分かる本
・命の大切さが分かる本
・自然の大切さが分かる本
・勉強の大切さが分かる本
となってしまいます。
2.「中学生が読んでいる本」を学級文庫に置く理由
しかし、ある日の朝読書が苦手な生徒との会話で、選ぶ本を変えようと思いました。
T:学級文庫にもいろいろ本あるよ。
S:学級文庫って、何か勉強ぽくっていや。
T:確かにそうかもしれないね・・・。今読んでいる本は、どうやって選んだのですか?
S:えっ、これ(東野圭吾の本でした)は、〇組の友達から面白いって言われたから借りた本。めっちゃ面白いで。先生も読んでみたら。
なるほど、と思いました。
「相手のニーズ」より「自分が伝えたいこと」を優先してしまう自分の思考を改めないといけなかったのです。
「朝読書でどんな本を準備すればよいか」を考える時に、本を読まない生徒を思い浮かべます。
学級文庫で主にターゲットとするのは、
・読書が苦手な生徒
です。
そのような生徒に「教師が読ませたい本」をすすめても、読んでくれない時が多いのです。
「中学生に読ませたい本」より「中学生が読んでいる本」を選ぶ理由です。
私は月に1回と決めて、まとめて学級文庫を仕入れていました。
新刊本なら、書店で購入することもありました。
また、以前のベストセラーなどは、○○-OFFや○○市場などもよく利用していました。
教室における場所にも限りがありますが、常に100冊程度はありました。
文庫本だけなら、もっとおけるのではないかと思います。
中学生が読んでいる本を調べるには、直接生徒に聞いてもよいでしょう。
また、インターネットで
「中学生 本 人気」
としても多くのサイトが出てきます。
また、学級通信(学級便り)などに、
「学級文庫を追加しました」「(ミニアンケートをとり)今、〇組のみんなが朝読書で読んでいる本とその理由」
などを記事にするのもいいでしょう。