1.「自分で考えた言葉を入れる」とは
新年度がまもなく始まります。
修了式後、その準備を周到にされた先生も多くいらっしゃることでしょう。
例えば、分かる先生に聞く、関連する本や引継ぎ資料を読む、ネットで調べる、1年間の見通しを考える、仕組みやルールを考える、アウトラインを考える、アウトプットする、等々。
責任感があり、研究熱心な先生であればなおさらでしょう。
そんな先生と新年度の準備の話をする時に、いつも言うことがあります。
え、そんな当たり前のことって思われるかもしれませんが、自分自身で考えた言葉を入れることです。
「自分自身で考えた言葉を入れる」というのは、
例えば、
・新年度当初の資料を作成し、最後にチェックする時に、本や資料のそのままの言葉ではなく、自分自身で考えた言葉や実践を一部でもいいから入れる
・最初の学級通信に入れる言葉が、ネットで調べた言葉や本そのままの言葉ではなく、自分自身で考えた言葉や実践を一部でもいいから入れる
ことです。
2.自分で考えた言葉を入れる理由
理由は4つあります。
(1) 本当の意味での成長
1つ目は、自分自身の、より大きな成長につながることです。
新年度準備を周到にする、このこと自体は素晴らしいことです。
しかしそれだけでは、本当の意味での成長につながりにくいのです。
自分の頭で一度は考える、それが成長になります。
資料や先行実践と同じでも、ほんの少しでも自分で考えた部分を付け加えます。
(2)腹の底から出た言葉しか伝わらない
2つ目は、自分が考えたこと、本当にそう思ったことがより深く生徒に伝わるのです。
授業であれば、著名な先生のDVDなどを見てそのまま実践するのは、いいでしょう。
しかし、資料となれば別です。
「学級通信をネットや本を見て、そのままの言葉で発行し、生徒の前で読む」
生徒は感性が豊かですから、それではうまく伝わらないのです。
自分が本当にそう思っている言葉、腹の底から出た言葉しか伝わらない場合が多いのです。
(3)現状維持が後退の始まりとなる場合もある
3つ目は、自分自身のオリジナルのアイデアを入れた方が、生徒のため、組織のためになる、ということです。
現状維持は後退の始まり、という言葉もあります。
年度、学校、学年、学級、時期、時間等によって、実態が変わっていきます。
その実態に合わせて、また、自分の考えも入れて資料や言葉をチェンジしていくのです。
マイナーチェンジだって構いません。
それが組織の成長につながり、生徒へも還元されます。
(4)自己決定・自己責任
4つ目は、社会人として、先生としての姿勢だからです。
著作権の話を言っているわけではありません。
自分の資料や通信として出すわけですから、自分で考えた実践や言葉が少しでも入っていることが筋だと思うのです。
社会人として、先生として、それが道徳的にも社会的にもいいことなのか、ということです。
新年度、生徒が中学校に来るまでの間、まだ時間があります。
まだまだできることがたくさんあります。
私自身、最後の最後まで、できることをやっていこうと思います。
3.年度末、嬉しかったこと(雑記)
さて、話が変わりますが、先日嬉しいことがありました。
ともに学年を組んだ先生と、飲みに行きました。
とても信頼できる、生徒からも信頼されている優しい温かい先生です。
私もその先生も、奥さんを同伴しての会となり、とても楽しい会でした。
そんな中、この4月からその先生が学年主任をすることもあり、学年運営の話になりました。
アルコールが入っていたので、話をしているうちに気が大きくなり、私がブログを書いていることをスマホの画面を見せながら伝えました。
すると、その先生が言います。
「このブログ、昨日僕が見てたやつですよ」
その瞬間、4人とも大いに盛り上がりました。
ブログを発信していて、本当によかったと思えた瞬間でした。
読者の方からいただくご感想と同じく、モチベーションが高まりました。
さて、いろいろ書きました。
いよいよ始まります。
私自身も今日ブログで発信したことに注意しつつ(笑)、1年間頑張っていこうと思います。
前日は早く寝て、新年度初日に備えてください。
読者の先生方の「大成長・大成功の1年間」を心から祈っています。
くれぐれもご自愛ください。