学級通信(学級便り)を多く早く正確に書く26の方法|中学校

「学級通信を書かなければならないのは分かっているけれど、どのように作成したらよいのか分からない」
「学級通信を書く時間がない」
「学級通信の文章に自信がない」
「学級通信の写真入りの簡単なレイアウトのテンプレートがほしい」
「入学式直後に渡す創刊号(第1号)の学級通信はどのような内容にすればよいのか」
「学級通信の素材がほしい」
「4月の学級通信のポイントを知りたい」
「学級通信の文章の例が知りたい」
「学級通信の名前をどのように決めたらいいのか分からない」
「そもそも学級通信なんて書く必要があるの?」
という方のために簡単にそのポイントを記事にしました。

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1.学級通信を発行する理由

学級通信は、今や学級経営の必須ツールです。
学級通信で保護者、生徒と心をつなぐことができます。
「多ければよい」というわけではありませんが、私が学級担任をしていた頃は200号以上発行していました。
A4サイズではありません。
すべて、B4サイズです。
一人一人全員の生徒に焦点を当てようと思えば、私の場合、量は多くなりました。

しかし、少なくても満足度の高い、素晴らしい学級通信を発行されている先生もいます。書籍にもなっていますので、検索エンジンや書店で調べてください。
さて、学級通信を発行しなかったらどうなるでしょうか?
保護者はきっと、
「学級の様子が伝わってこない」
「もっと伝えてほしい」
と感じるでしょう。
不満感がたまっていくのです。
そして三者面談で、「えっ、学級はそんなことになっていたのですか?全然知りませんでした」と言われてしまうのです。
「学級通信を渡しても生徒が保護者に渡さないから意味がない」とう教師もいます。
それは、違います。
「渡さないから意味がない」訳がありません。
まったくの言い訳です。
学校には説明責任があります。
常に情報を発信しなければなりません。
仮に生徒が渡していなくても、面談や保護者と会話するタイミングで、保護者の前で生徒を指導することもできます。
その時の言い方も大事です。
少しゆるい感じで、顔は笑顔で、
「え~、○○さん(生徒の名前)、学級通信保護者に渡してなかったの???これだけ苦労して、家の方に○○さんのよいところを知ってもらおうと思っていたのに(笑)」
というように言います。
学級通信を配布した瞬間、生徒は「自分のことが書かれている文章や写真を食い入るように見る」のです。
それだけ、自分のことが書かれていることに関心があるのです。
書かれていると、「所属意識」も高まるのです。

2.第1号(創刊号)や4月当初の学級通信に必要な内容

<担任の方針>
「どんなクラスにしたいのか」
「どんなことをゆるさないのか」
「どんなことは嬉しいのか」
「1年間で○組が目指すこと」(例えば、合唱コンクールで・・・、体育大会で・・・、演劇発表会で・・・、など)
「クラスのルール」
<クラスの名簿>
<座席表>
<班分け>

<保護者の方への挨拶>
一般的には、
「保護者の皆様へ
●年●組の学級担任をさせていただくことになりました○○と申します。
大切なお子さん、確かにお預かりしました。
(プラス一言、ご自身で作成してください)
卒業までの1年間、全力でがんばって参りますので、よろしくお願いいたします。」
という内容です。

3.学級通信や記事のネーミングを軽視してはいけない

保護者や生徒に「読んでもらうため」に学級通信を作成するはずです。
しかし、保護者の方は忙しいのです。
記事名を見ただけで、内容を読んでもらえるように工夫しなければなりません。
また、どんなにいいことを書いてあっても、記事名がおもしろくなさそうなら、生徒は続きの記事を読まないこともあります。
だからネーミングが重要なのです。
さて、記事名のネーミングのコツです。
NGネーミング例
1.中間テストの結果について
2.体育大会の一言感想
3.校外学習での一コマ
修正例
1.400点以上取れる人の共通点は、夜○○することだった?
2.体育大会「飛び上がるほどうれしかった」理由
3.校外学習で通行人が○組に注目その訳は\(^ ^)/
次の記事も参考になさってください。
学級通信・学年便り|読まれる記事のコピーライティング50選

また、以前の記事にも書きましたが、私はいつも次の本をネーミングの参考にしています。
「キャッチコピー力の基本 ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック (日本実業出版社 川上 徹也著)検索エンジンサイトへ

4.学級通信の名前はこう決める

学級通信の名前は何にすればいいのか迷うところです。
「担任が1年間大事にしたいこと」を名前に表すのです。
例えば、
獅子のような強い生徒に育てたい場合は、「Lion Heart」
困難を乗り越える心をもってほしい場合は、「Overcome」
夢や希望をもってほしい場合は、「希望大陸○年○組」
などです。
他にも、学級通信や学年通信に使えるキーワードとして、
諸島、大航海、絆、満開、晴れ、春、明るい、未来、楽しい、颯爽、素敵、感謝、大樹、歓喜、対話、メッセージ、大空、泉、広場、仲間、気持ち、太陽、タイム、大地、祭典、すごい、笑顔、門出、ドラマ、pray for、感動、大地、花、音色、虹、誓い、精神、祭、宝、奇跡、翼、応援、夢、輝く、教室
などがあります。
これらの言葉を組み合わせると、例えば、
「歓喜の大空」
「pray for ○組」
「未来の翼」
「○組タイム」
「○組諸島」
「奇跡の大空」
「○組広場」
「○組満開」
「虹の教室」
とネーミングできます。
他にもヒントになりそうな言葉を、卒業アルバムのメッセージ・寄せ書き・学級便りで使える言葉140選で記事にしています。
さらに読者の皆さんの言葉を加えれば、もっと素敵になるでしょう。
「ネーミング」、重要です!

5.簡単に100号以上発行するための技

カレンダー季節行事「学級便り・学年便り」12ヶ月のネタ30選で記事にしています。

6.書く内容は「いいこと9、悪いこと1(なければ0でいい)」

何かクラスで問題が起こった時だけ、
「○○ということがありました。とても悲しいことです。友達の気持ちになって考えたら・・・」
という内容の学級通信を発行する教師がいます。
こんな学級通信は最低です。
担任のストレスを学級通信にぶつけているだけです。
また、「学級通信=悪い内容の記事が書いているもの」というような位置づけになってしまいます。
そうなると、「学級通信に載せてほしくない」と言った希望まで出てきてしまうのです。
加えて「保護者に学級通信を渡さない」生徒も増えるのです。
「今のクラスの課題」はもちろん書いていいのですが、課題である内容の「1つの記事」を書くために、「心が晴れ晴れするような9つの記事」を書いておかなければなりません。
だから、問題がない時にこそ、たくさんの学級通信を発行しておくのです。

7.抽象的な表現から具体的な表現へ

抽象的な文章は読んでいて面白くありません。
例えば、「今日のホームルーム、○○さんはとても素晴らしかったです」
では不十分なのです。
読まれるための文章の本には、必ずと言っていいほど書いていることがあります。
「読んでいたらその情景が頭に思い浮かぶような具体的な文章にする」
ということです。
具体的な表現の方法として、「数」を入れる方法もあります。
例えば、
NG
昨日朝早く学校に来ている仲間が何人かいました。
修正後
昨日(26日)、朝8時までに教室に入っている仲間が7人もいました。

8.1週間単位で、クラスの生徒全員の名前を入れる

1週間単位が厳しければ、2週間~1カ月単位でもいいでしょう。
これを意識していないと、名前の出てくる生徒が固定されてしまいます。
名前を入れようと思ったら、名前が入っていなかった生徒にも視線を送ることができます。

9.紙媒体でいったん出力して文章を読む

パソコンの画面上でチェックすることと、紙媒体に出力してチェックすることでは大きく違うのです。
「紙媒体の方が見やすくて、チェックしやすい」
もちろん、これは理由です。
しかし、これだけではありません。
PC上で読むと「主観的」にどうしても見てしまいます。
それに対して紙媒体で読むと「客観的に」に見ることができるのです。
「客観的に見る」とは、「読者目線」のことです。
これは、大きな違いです。
ぜひ、意識してください。

10.文章は時間をおいて見直す

すぐに発行する場合は除いて、時間をおいて2回見ます。
「ラブレターを夜書いて、朝読み返してみると、恥ずかしい内容だった」
というのは、有名な話です。
夜は気持ちが高ぶることが多いのでしかたのないことなのです。
学級通信を書いたなら、次の日の朝にもう一度見返すのです。
温度を調節するのです。

11.第三者に見てもらう

できれば管理職にお願いしましょう。
文章を発行する上での必須条件です。
独りよがりの文章はいけません。

12.写真を入れる

これについては説明はいらないでしょう。

13.記事を読んだ後、生徒や保護者に「どんな気持ちになってほしいか」を考える

「この記事を読んだ後、読者にどんな気持ちになってほしいのか」
を意識するのです。
例えば、
「読んだ後に、生徒が家に帰って保護者にありがとうと言いたくなる気持ち」
「読んだ後に、教室のゴミを拾いたい気持ち」
になってもらうなどです。
これを意識すれば、
「書き手が伝えたいこと」に加えて、「読み手がどう感じるか」も意識でき、独りよがりの文章から卒業できます。

14.ワードの文章更正機能を使う

こんなに便利な機能はありません。
多くの間違いを一瞬で見つけてくれます。
「校閲タブ」-「スペルチェックと文章校正」の順に選択します。
私は、この機能で1つの記事に対し、最大9か所の文章校正がありました。

15.流行りの出来事を入れる

平成26年の3月時点であれば、ソチオリンピック・パラリンピック、春の選抜高校野球に出場した都立小山台高校の実践などです。

16.本当に担任がそう思っていることや経験したことしか伝わらない

本やインターネットで探してきた「名言」を学級便りに書いても伝わりません。
担任の先生が今までで感じたこと、本当にそう思っていることしか生徒に伝わらないのです。
学級通信を書くことは、そのような過去の自分と向き合う作業でもあるのです。

17.学級通信の完成度をさらにアップさせるための方法

「本を読む」ことです。
当たり前ですが、大切なことです。
本を出版することは、とてもハードルの高いことです。
出版社の厳しいチェックの後、書店に並びます。
身近な教師からだけではなく、そのような高いハードルを越えた著作に学ぶことです。
検索エンジンで、
「学級通信 中学校」とすれば、良書が多く見つかります。

18.学級通信に加えて、学年通信も発行してもらう

「誰と一緒のクラスになったの?」
クラスが決定した日、生徒は家に帰ってから保護者に必ずと言って聞かれることです。
その時に、子どもは、「○○さん、○○君・・・」などと続けていきます。
しかし、保護者は名前だけでは誰のことか分からないのです。
そこでおススメなのが、
「クラス発表直後に撮影した写真を掲載した学年便り」を撮影した当日に作成して配布してもらうことです。
担任は時間がありませんから、他の学年教師にお願いしておきます。
(※どうしても他の教師に頼めなかったら、自分でクラスの写真を撮って、翌日の学級通信に掲載しましょう)
新クラスへ移動した直後に、担当の先生に各クラスの写真を撮りに周ってもらうのです。
「えっ、もう学年便りに写真が掲載されているの?」
と保護者や生徒からも大好評でした。
最初ですから、特に印象も強くなるのです。
また、生徒を動かすので、生徒指導担当教師と複数で写真を撮るのがよいでしょう。
クラス全員を教室の後ろか前へ集合させて撮影します。
最初ですから、生徒に難しい要求はしないようにしましょう。

19.とにかく多くの文章を書くこと

「量は質に転化する」という言葉があります。
これは、学級通信を書くときにもあてはまります。
書くことで、
「記事がより意味のある内容になり、記事を書くスピードも速くなる」
のです。

20.写真入りの学級通信や学年便りを短時間で作成するコツ

写真入りの学級通信や学年便りを短時間で作成するコツはいくつかあります。
ポイントは、
・ワード上で写真を挿入する場合は「段組み」を利用すること。
・写真のサイズは、1枚1Mb以下にすること
・あらかじめテンプレートを準備しておくこと

です。
段組みをしておけば、挿入後に1枚1枚写真の大きさを変える必要はありません。
「段の幅」に合せて、写真の大きさを自動調整してくれるのです。

ここでは、サンプルとして、次のようなテンプレートを添付しました。
写真がある状態なら、おそらく10分もあればプリントアウトできます。
写真は、800×600などの「4:3」のサイズ、縦横比を想定しています。
「短時間で完成」が目的のテンプレートです。
「配置」や「美しさ」を優先する場合は、さらに編集する必要があります。
写真を前面に押し出す場合は、印刷機の設定を研究しましょう。
また、使用する用紙も、「更紙」では効果は半減します。
写真データ40枚を3分で1枚の学級便りにする方法
写真1枚でインパクトがありセンスを感じさせる学年便りの簡単作成法
でも記事にしています。

21.写真入り学年通信・学級通信テンプレート(写真1枚用~8枚用)

1クラス(1枚)用

学級通信、学級便り、学年便り、テンプレート、例、題名、素材、4月、入学式、レイアウト、ワード

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2クラス(2枚)用
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3クラス(3枚)用
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4クラス(4枚)用
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5クラス(5枚)用(両面)
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6クラス(6枚)用(両面)
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7クラス(7枚)用(両面)
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8クラス(8枚)用(両面)
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22.「学級通信は、手書き作成がいいのか、パソコン作成がいいのか」

よく聞かれる質問です。
中学校では、実態としては、パソコン作成が多いと思います。
さて、それぞれ、メリット、デメリットがあります。

<パソコン作成のメリット>

・再構成しやすい。
・テンプレートを作成できる。
・コピペできる。
・データ保存できる。
・写真や他のイラストを利用できる。

<パソコン作成のデメリット>

・「打ち間違い」で発行される可能性がある。
・情報漏洩の可能性がある。
・文字だけの構成の場合、「冷たい」印象を受ける可能性がある。

<手書き作成のメリット>

・愛着が湧きやすい、親しみやすい。
・情報量が少なくても、余白やイラストでカバーしやすい。
・「ありがたい」と思われることが多い。
・紙とペンさえあれば、どこでも作成できる。
・「書く作業」を伴うので、脳科学的に健全。
・レイアウトが自由。
・自分のキャラクターを表現しやすい。

<手書き作成のデメリット>

・間違えば、「消す」作業が必要。
・保護者に「パソコンが苦手」と思われる場合がある。
以上のことを踏まえ、例えば、
「イラストが得意、読みやすい字を書ける、手書きの方が早く作成できる」
のであれば、手書きで通信を作成すればいいのです。
私の場合は、
「字が下手、書き間違いが多い、絵心がない、パソコン制作の方が早く作成できる、写真もたくさん入れる」
等の理由でパソコンで作成します。
特に私は字をうまく書けないので、手書きは考えたことはありません。
愛着のある字やイラストを盛り込んだ手書きの通信を見ると、羨ましくもなります。
手書き制作にしろ、パソコン制作にしても、検索エンジン等で調べれば良書や優れたwebサイトが多くありますので、参考にしましょう。
また、「手書きとパソコンのハイブリッド」という方法もあります。
例えば、文化祭後の学級全員の写真をB4サイズにプリントアウトし、そこにペン等で「○○最高!」みたいな文を手書きで作成する方法です。
手書きで作成後、余白に教務から出ている時間割や月間行事予定表を切り貼りする場合もあります。
読者の皆さんも、一度はやったことのある方法ではないでしょうか。
さて、当たり前のことをいうようですが、結局は、

得意な方でやればよいし、好きな方でやればよい

のです。
最後に、注意すべきは、「外野の声」です。
例えば、自分が初任者として、ベテランの先生から、
「若い先生は最初は、手書き通信を作成すべき」
等の忠告を受ける場合です。
その意図するところはそれぞれ実態によって違うと思いますが、理由を聞いて納得できない場合は、やんわりと理由をつけて、自分がやりたい方をやるべきでしょう。

23.費用対効果を考える

学級通信を発行するにはお金がかかります。紙代、印刷費の他、作業に要する時間分の人件費がかかります。生徒に1枚渡るまでいくらかかるのか、そういうコスト意識も大切です。また、保護者や生徒がどのように感じているのかを知ることも必要です。

24.学級通信を書くのに特別な能力は必要ない

私は初任の頃から学級通信についての情報を本、インターネットやセミナー等を通して見てきました。
良書が多く、それらの情報を最大限に活かそうとして、学級通信を書いていました。
しかし、長い時間をかけても「生徒が食い入るような名文(描写)」や「生徒の気持ちが温かくなるようなイラスト」をどうしても書けない、そんな日々が続きました。
多くの本では「学級通信の実物」が掲載されており、そこには、行事や授業などの場面が描写されています。美術の先生が書いたような「イラスト」もあります。
初期の頃は、「こんな文章やイラストで学級通信を書こう」、そのような思いで、かなりの時間を費やして学級通信を書きました。その結果寝不足になり、次の日は思うような動きができません。それ以上に辛かったのは、少しずつ改善されてはきたものの、「生徒が食い入るように読む文章やイラスト」は書けないことでした。費用対効果が著しく悪かったのです。

そうした中、初めての3年生担任を経験しました。当然のことながら、「学級通信の壁」にぶつかります。
へったくそな文章で、長文の学級通信を書き続けました。やはり生徒は「食い入るように」見てくれません。
そんなとき、男子生徒が私に話しかけます。
「先生、前みたいに俺らのかっこいい写真載せてほしい!」
女子も続きます。
「写真よりも前の私の理科レポートの気づいたことを載せてほしい!」
私は、「えっ!?」と思いました。
脳内で化学反応が起こっている感覚に襲われました。
「そういうことだったのか!」
文章力はあるに越したことはありませんが、文章力がないのをカバーてできる方法は、いくらでもあったのです。
そもそも文章やイラストが苦手な私が、その部分で勝負する必要などなかったのです。そう思うようになったのが、先生を始めてから3年後、今から14年前です。文章やイラストなど、自分が苦手な部分を極力使わないで済む学級通信を書くようになりました。

その結果、私の学級通信の9割の内容は、「生徒の活動写真」「作文、ミニ感想等の生徒の成果物」で占められるようになりました。
残りの1割は私の文章で、その内容は「写真や作品の説明」「事実としてあったこと」「保護者に周知したい事」「ほんの少しの私のコメント」「ほんの少しの私の思い」等です。
以前よりも時間や頭を使っていないのにも関わらず、生徒は「食い入るように」学級通信を見るようになりました(そうでないときもありますが)。また、最後に担任をした学級では、200号(B4サイズ)を超える学級通信を発行することができました(量が多い=良いという議論はここでは置いておきます)。

三者面談では、「先生の学級通信をいつも見ています。学級のようすがよく分かってとても助かっています。○○(子どもの名前)は家では学校のこと、何も話さないので・・・(笑)。第1号からファイルに綴じています!」とまで言われるようになりました。

さて、私は学級通信を書く時に決めているルールがあります。それは、「必ず勤務時間内(できれば空コマ時)に書くこと」「(そうは言っても)コツコツ文章力は磨くこと」「費用対効果を意識すること」です。
学級通信は、時間をかければ量産することは可能です。
しかし、学級通信に時間と頭を使いすぎてしまうと、肝心要の授業や生徒との会話にエネルギーを注げなくなってしまいます。私の場合、学級通信を書く時間は、「1日の最後の空コマの半分の時間(25分)」と決めていました。より時間を意識して集中して書けるようになりました。
1日の一番後ろの空コマにしている理由は、「(最初の空コマだと)後にも空コマの時間がある」という甘えから、「より早く」を意識して書けない時が多かったからです。
空コマにする理由は、「(ToDoとして)学級通信を書く」のように、空コマにすることを明確に決めておかないと、空きコマを持て余すときが多かったからです。

25.そもそも学級通信を書く必要なんてあるのか?

結論:必要性を感じなければ書かなくてもよい
「最後にきてそんな結論!?」と思われるかもしれません。
「学級通信を書いていたから、その学級は成長していた」と、他の学級を見ていて思うことはあります。
しかし、成長させる方法は、「学級通信だけ」ではありません。
ある先生は、「SHRでの語り」。
別の先生が、「授業力」。
また別の先生は、「普段の何気ない生徒ととの会話」。
を学級経営の軸に据えていました。
「学級通信はマスト」ではないのです。
私だってそうです。
200号出した年もあれば、5号で終わった年もあります。
その時々で、大事にしていることも学級のようすも変わってきます。
働き方改革を前面に押し出して、「学級通信はサービスだから、そこまで(サービスとして)する必要はない」と主張する先生もいます。
もっともな意見です。
「学級通信を書けるようになりたいから、とにかく書いて質を上げる」
これもありです。

大事なことは、
「目の前の子どもに対して、(限られた時間を)何を費やせばいちばん効果的か」
を突き詰めることだと思います。
最終的に「教師自身の強み」を考えて、「学級通信を書く・書かない」を決めればよいのです。
これは、学級通信に限らず、教育活動全般について言えることです。

さて、私の場合ですが、「学級通信」を出せていた年は、学級がうまく回っていたような気がします。
また、これだけ多くの学級通信に関する書籍が書店には並んでいるので、何らかの意味はあると言えるでしょう。

さて、いろいろ書きましたが、もう一度結論です。
必要性を感じなければ、無理して書く必要はありません。

26.しっかりとした文章を書くための参考となる書籍

「言葉にできる」は武器になる。
伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける 87の法則

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