中学生へのノート指導の基本

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1.ノートを書き間違えたときの訂正方法

これは、小学校の実践が有名です。
できるだけ、消しゴムを使わないでノートを取らせるのです。
では、間違った時にどうするのか?
「バツ印をつけて、その下に訂正をさせる」のです。
これは、計算や問題を解くときだけではありません。
先生が板書したことをノートに取る時もそのように指導します。
例えば、Novemberをノートに取る時に、Nobemberとしてしまっても「バツ印をつけて、その下に訂正をさせる」のです。
家で見直す時も、次の間違いを防ぐ重要な手助けとなるでしょう。

2.行間や余白の大きさ

大きくとります。
小さい字や図で書かせないようにします。
思考が広がらないのです。
図を書かせるなら、左右上下に余白を持たせます。
その図に、どんどん思考の跡を付け加えていくのです。
行間を大きくとる理由も同じです。
間違いを訂正したり、自分の考えたこと、思ったことをどんどん書けるようにしておくのです。

3.ノートを書く速さと丁寧さ

丁寧さよりも速さを優先します。
これはマストです。
経験則でしかありませんが、書くのが速い生徒は、思考する速さ、問題を解く速さも速いのです。
字を丁寧に書きすぎる生徒は、自分の思考する速さを「字を書く速さ」に合せてしまうのです。
極論すれば、丁寧に書いている間に、次の思考に移れないのです。
「丁寧に書けた達成感」が大きくなりすぎるのです。
生徒へは、「中学校のノートは、速く書くことを意識します。それが、思考する速さ、問題を解く速さにつながるのです。」と伝えることになります。
どの教科でもそれが伝えられれば、生徒の思考力は飛躍的にアップします。
これを実現するためには、

「綺麗なノートの評価が高くなる」という教師側の姿勢を変える

必要があります。
ノートの評価がよくなるのは、

字の丁寧さや美しさではなく、自分自身で思考した量や質

なのです。
「分かりやすくまとめたり説明したりすること」は学習指導要領の教科の目標にありますが、「字の丁寧さや美しさ」は、特定の分野を除き、学習指導要領の教科の目標にはないのです。
そのような部分を評価の尺度にしてはいけないのです。

4.ノートの基本的な使い方

(1)備忘録として活用する

・板書した内容を授業後確認し、復習する。

(2)練習帳として活用する

・ノートに書いて暗記(計算やまとめも含む)する

(3)考える場所として活用する

・思ったこと、考えたこと、分かったこと、調べたこと等を書く。
この3つの中で一番大事なこと、それは「(3)考える場所として活用する」です。
とにかく、思ったこと、考えたこと、分かったこと、調べたことなどをどんどん書かせるのです。
これを全教科で鍛えることによって、「自分自身で考える力」が培われるのです。

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