中学校で学級担任になったら最初に考えること

学級担任、夕日で物思いにふける
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1.この記事で伝えたいこと

この記事は、かつて担任をしていて、中学校の先生になった大事な教え子が、
「○○先生(私のこと)、担任になったら、何から始めたらいいですか?」
と質問してきた時に、心を込めて伝えたことです。
かなり上から目線になっていますが、許してください。

最初に断っておきます。
この記事は、「やること」をまとめた記事ではありません。
「やることをまとめた本やサイト」が既に世の中に多数存在しているからです。
既にいいものがある時は、私は書かないことにしています。
同じような内容を書くことは私にとって苦痛です。
何より新しい価値を生み出していないからです。
さて、この記事で書いている内容は、
学級担任に関する「やること(ToDo)」を「いつ」「どのように選んで」「どこまでやるか」ということに焦点を当てています。

2.本の選び方

中学校での学級担任の仕事は、探せば探すほど出てきます。
例えば、本を読んだり、ネットで調べると、
「やること」「やった方がいいこと」「やるべきこと」「余裕があればやること」等々、言い方に違いはあるにせよ、どんどんどんどん出てきます。
2015年の記事(一人で全部やろうとしない)、
2014年の記事(すべての仕事に全力投球しない)にも書きましたが、これらを全てしようと思えばいくら時間があっても足りません。
ですので、「何をやるべきか?」という思考自体をまずはストップします。
「何を残すべきか?」という思考をします。
「選択と集中」、「限られたリソース」の問題になります。
さて、では何を残すのか。
これを選択する必要があります。
選択しようと思えば、まずは選択肢をつくらないといけません。
その情報源の順番は、これも使い古された言葉ですが、
最初はやっぱり本です。
どんな本をどこで何冊選ぶのか。
これもポイントです。
ネットで「学級担任」を調べれば多くの学級担任の本が探せます。
ツイッターでも、良書が多く紹介されています。
それでも問題はありませが、どんな本かは、最初の目次を含めた十数ページを読んだだけではなかなかイメージしにくいものです。
ですので、4月が始まる最初だけは、やはり書店に足を運んでほしいのです。
多くの本が並んでいます。
特に3~4月は、出版社も力を入れています。
多くの本が出版されます。
時間をかけて多くの本の内容を自分で確かめて、「これはやってみたい」と思う本を選んでください。
自分の感性と合うかどうかがポイントです。
「目立っているから」「○○さんが推薦していたから」
これも大事ですが、最後は自分の感性を大事にしてほしいと思います。

3.本の冊数と読み方とToDoの作り方

次に何冊購入するかです。
これも懐具合と時間との相談ですが、私は5冊を勧めます。
量の多い本なら、3~4冊でもいいでしょう。
できれば、著者が違うものにします。
買ったら、その日のうちに一気に読みます。
本の読み方についても、多くの本が出版されているところですが、ここはオーソドックスに、
「やること(やりたいこと)に蛍光の線を引く。線を引いたページに付箋を貼る」
のがいいでしょう。
ここでは、どんどん線を引いてください。
やること(やりたいこと)というのは、例えば、
・名前を覚える
・生徒ノートを作成する
・最初にする学級レク
・出会いの言葉を考える
などがそれにあたるでしょう。
誰にも邪魔されない場所で、勢いをつけて5冊を終了させます。
次にやることは、
線を引いた次の日に、付箋を貼ったところだけを見ていき、『その日もやりたい』と思ったことを、別の色の付箋を付け加えていきます(付箋が2枚になる)。
これを5冊とも次の日に一気に完了させます。
かなり長い時間の作業になりますが、4月に入って直前に、焦って書店に走ってやるよりはるかに効率的です。
さて、付箋が2枚になったページを「ToDo」としてやっていきます。
付箋が2枚になったページがあまりに多いようなら、さらに次の日「どうしてもやりたいこと」として3枚目の付箋を付け加えていきます。
内容にもよりますが、目安として「ToDoを30個」が現実的なところでしょうか。
あくまで目安です。

4.「いつやるか」の決め方

やることが決まったら、次は「いつやるか」を決めます。
年度当初、会議の連続で多くの時間が取られます。
入学式の2日前までに終わらせるのが理想です。
入学式前日は、予備日としておくのがいいでしょう。
具体的に「○月〇日の○時~○時」と手帳(スケジュールを管理している媒体)に記入します。
その具体的日時が分からない場合は、学年主任に「学級担任の準備をする時間をとることはできますか」 と質問してはどうでしょうか。
心ある学年主任なら、「この時間は、学年の動きがないから、大丈夫ですよ」と言ってくれます。
やっている途中で「これは違うな」と思うことはどんどん修正していけばいいでしょう。

5.ToDoの探し方

さて、話は最初に戻りますが、「ToDo」は、本を読んで探すだけではありません。
他には、
・他の先生に聞く
・ネットで探す
・ツイッターで探す
等の方法が考えられます。
ネット、ツイッターは「広く、浅く、最先端の情報を得る」のにはいいのですが、量として際限がありません。
また、情報が断片的で、系統的ではない場合が多く、モレやダブリが出る可能性が高くなります。
私はネット・ツイッター大賛成派ですが、知らないうちにツイッターサーフィンをして、膨大な時間が過ぎてしまう可能性も出てきます。

6.まとめ

・やはり本がスタート
・「ToDo」は選択と集中が基本
・本の選び方、冊数、読み方、ToDoの作り方自体も創意工夫が必要
・ネット・ツイッターだけでは危険
・「やること」の決め方にも焦点をあてること

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