褒められていない生徒を探し出す

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1.褒められていない生徒がいることを知る

褒められていない生徒がいることを知る
本記事のポイントです。
中学校教師にとって、「一人のもれもなく」というのは、よほど戦略的にしないとできません。
今日生徒が受けた授業で、これまで生徒が今日何回褒められたのか、教科担当の先生だけでは把握できないのです。
小学校の先生なら、「算数の授業でAさん、Bさん、…を褒めたから、次の体育の授業ではXさん、Yさん、…を意識してみてあげよう」ということができるのです。
しかし、中学校ではこれがなかなかできません。
以前私は褒められた回数を調査したことがあります。
調査方法は簡単です。
学年名簿を教科担当の教師に配付し、褒めたことがある生徒に◯印をするというものです。
2回褒めたなら、◯を2回します。
月曜日~金曜日まで実施しました。
教師1人につき1枚学年名簿を配布し実施しました。
恐ろしい結果となりました。

2.半数以上が一週間で一度も褒められたことがなかった

「半数以上が一週間で一度も褒められたことがなかった」

のです。

この調査をしなかったら、もっと褒める回数は減っていたでしょう。
私は危機感をもちました。
「生徒1人」につき「1週間」で少なくとも「10回褒められる」ことを学年教師の目標としました。
これは、1回の授業で各担当の教師が、「20回」褒めることにより実現可能となります。
1クラスの合計褒められる回数=20回×1日教科の授業4時間×週5回=400回
400回÷40人=10回
あくまで、概算です。

3.「活動場面」を授業で取り入れる

生徒を褒めるためには、意識して「褒めることができる活動」いわゆる「活動場面」を授業で取り入れなければならない

ことに気づきます。
自然と授業の構成も変わってきます。
基本は、1対1の時間(回数)を増やすことです。
例えば、「授業中にノートを教師にもってこさせる」「机間巡視をして、◯をしていく」「掲示等を手伝ってもらう」等です。
そうすれば、
「よくできたね」
「やったね」
「すごい」
「字が綺麗」
「うまい」
「すごい」
「一人だけの解答!」
「一番に持ってきた。えらい」
「スーパー」
「たくさん書けたね」
「この視点、○○さんだけですね」
「丁寧に書けたね」
「これ、最高!ちょっと黒板に後で書いてね」
「これもいい。(と言って星印をつける。その後、星印をもらった人は立って順番に言っていきます。という指示をする)」
丸をするパターンも、花丸植木鉢チョウチョ付~普通の丸まで、たくさんのバリエーションがあります。
褒め言葉をどんどんかけてあげることができるのです。
「1対多の授業」、「一方通行の授業」や「説明型の授業」だけでは実現できないのです。
2週目も同じ調査をしました。
大幅に減少したものの、それでも褒められない生徒がクラスに2~3人出てきました。
逆に褒められる回数が多い生徒は、20回を超えていました。

「褒められる生徒はますますやる気を出し、褒められない生徒はますますやる気をなくしてしまう」

状態になっていたのです。

3週目の学年会議、「重点的に褒める生徒」をリストにしました。
これでようやく、全員が褒められることになります。
もし、意識していなかったら、褒められることなく授業を受け続ける生徒もいたでしょう。
学年、学校が一体となって、褒めることを授業中に取り入れてください。

褒め言葉については、

中学生への褒め言葉100選

をよろしければご覧ください。

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