学年主任は「学年便り」を学年運営の中核の1つにする

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1.学年便りを学年運営の中核の1つにする理由

学年運営をする上で、学年便りは重要な役割を果たします。
例えば保護者から、次のような質問を三者面談などで質問されたことはないでしょうか。
「現在、学年の雰囲気はどうなのか」
「学年の先生は、どんな子どもを育てようと思っているのか」
「どんな行事があるのか」
「今、どんな内容を学習しているのか」
「総合学習の柱は何なのか」
「遅刻はたくさんあるのか」
「学年の先生はどんな先生なのか」
「宿題は出しているのか。教科によって違うのか?」
「家庭学習の習慣をつけさせるために、どのような取り組みをされているのか」
「生徒指導や問題行動はないのか」
「今子どもは、何を一生懸命に取り組んでいくのか」
「学年の先生が大事にていることは何なのか」
「いじめられている生徒はいないのか」
「何か、保護者ができることはないのか」
聞かれる前に発信したい内容です。
「学年の情報は、こちらが想像する以上に保護者に伝わっていない」のです。
だから、学年便りを戦略的に発行しなければならないのです。

2.学年便りを発行しないと起こる問題

発信していないとどうなるのでしょうか?
各クラスで学校教育に関心の高い保護者が、三者面談などで担任の先生に聞くことになります。
聞かれた時点で情報を求められているわけですから、こちらの情報量が不足していたということになります。
聞かれる度に、担任は、学校・学年・学級の状態を説明することになります。
ここで、問題が発生します。
・一部の保護者だけが知ることになる
・担任や説明する教師によって、微妙なニュアンスに差がでる

のです。
また、「担任による力量の差」もはっきりします。
学年便りの情報が不足しているようであれば、少し力のある担任は、学級便りで学年や学校の情報を発信するでしょう。
(本当に力のある担任は、学年便りのネタも学年便り担当に提供します。)
学級便りを発行する余裕のない教師は、発信ができません。
その結果、学級間に差が出ます。
そうすると、学級便りを発行できない教師に対してクレームが出るのです。

3.学年便りを発行することで起きる変化

学年便りを戦略的に発行することにより、学年の雰囲気を伝えることができるのです。
学年の先生が、どんな子どもを育てようと思っているのか伝えることができるのです。
学年にどんな行事があるのか発信できるのです。
学習内容を発信して、生徒がより学習しやすくするのです。
総合学習の柱を伝えて、家庭でも話題にしてもらうことができるのです。
遅刻の状況を伝えて、意識を高めてもらうことができるのです。
学年の先生はどんな先生なのかを知ってもらい、より保護者との距離を近づけることができるのです。
どんな宿題が出ているかを保護者が知れば、子どもは「宿題はない」と保護者に言えないのです。
家庭学習の習慣をつけさせるために、生徒に指示していることを伝えることができるのです。
生徒指導や問題行動を伝えることにより、保護者の不安感を軽減させるのです。
子どもが何を一生懸命に取り組んでいるかを伝えれば、ご家庭でも協力してくださるかもしれないのです。
「学年の先生が大事にていることが何か」を保護者に知ってもらえれば、家庭でも繰り返し同じことを言ってくれるかもしれません。
いじめられている生徒の情報があれば、地域で守ることもできるのです。
保護者が学校に協力すれば、さらに子どもを守ることができるのです。
「学年の情報が保護者に伝わっていない」
という状態から、
「学年の情報がありすぎて困る」
と言われる状況にまでするのです。
学年便りを戦略的に発行して、担任の力量の差による影響を少なくするのです。

4.誰が学年便りを書くのか

さて、読者の皆様の「学年便り」は、誰が書くことになっているでしょうか。
ほとんどが、「月当番制」または「学年主任以外の教師」ではないでしょうか。
学年便りは、学年運営の中核を担います。
だからこそ、学年主任が学年便り作成の中心にならないといけないのです。
中心というのは、「すべて一人で書くこと」ではありません。
学年所属全員が、「書きたくなるようなしかけをする」ということです。
私が学年主任をしていたころは、「私+月当番の教師」の2人体制でやっていました。
また、学年便りを発行したら、その日のうちに、中学校公式ブログにアップしていました。
学年便りの定番のネタについては、
カレンダー季節行事「学級便り・学年便り」12ヶ月のネタ30選で記事にしています。

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