「勉強が続かない・・・」
「習慣にならない・・・」
永遠のテーマとも言えるでしょう。
今回の切り口は、
「意欲が高くなる瞬間を捉え、それを続けるための環境をつくる」
です。
1.「意欲が高くなる瞬間を捉え、それを続けるための環境をつくる」
例えば、学期末の三者面談場面。
成績が悪かった時、
「しまった。次は頑張る。問題集を買って家でやる。」
と、生徒が言うことはないでしょうか。
いわゆる「意欲が高くなった瞬間」です。
誰から「勉強しろ」と言われたわけではなく、自己決定して「頑張る」と言っているのですから、とてもよい状態
と言えるでしょう。
その帰り道、生徒は冬休みに勉強するために、問題集を買います。
そしてその夜、自分の意思で机に向かい、勉強します。
2日目、3日目とだんだん意欲がなくなっていき・・・、1週間後には家で勉強しなくなる。
そのうち、保護者の方が、「三者面談の時に約束したでしょ」と言う。
さらに意欲が低下する。
よくある話ではないでしょうか。
これを防ぐためのポイントがあります。
それが、
意欲が高くなる瞬間を捉え、それを続けるための環境をつくる
ということです。
先の例で言うと「意欲の高い瞬間」は、「しまった。次は頑張る。問題集を買って家でやる。」と言った瞬間です。
それを続けるための環境をつくるのです。
今回の環境(=問題集を買って家でやる)は、続けることができる環境ではなかったのです。
家庭学習の習慣のなかった中学生にとって、家で一人で机に向かうことはハードルの高いことだった
と言えるでしょう。
2.先生ができること
・それを続ける(続けざるを得ない)環境
・それを続けることができる環境
を中学校の先生がつくる(提案する)のです。
例えば、
・家庭学習習慣のある友達と毎週月・水・金は、友達と図書館(相手側の家)等で勉強するように言う。
・塾等の習い事に週に1回行っているのなら、残りの日は、自習室に○時間行くように提案する。
あくまで例です。
大事なのは、「自分一人だけの力ではなく、周りの人を巻き込んで(一緒に)続ける環境をつくること」、またはそれを提案することなのです。
友達と約束したのなら、続く可能性が高いでしょう。
ひょっとすると、友達と一緒なら「喋ってしまって勉強にならない」かもしれません。
そういうことが考えられるのなら、また別の環境を考えればいいのです。
例えば、「友達と静かな図書館でする。時間も決める。相手方の保護者とも約束する。」などです。
とにかく、習慣化するのに難しいことは、それを続けるための環境を、教師が考えてあげなければならないのです。
勉強方法に絶対はありません。
特に相手は、今まで習慣のなかった中学生です。
一筋縄ではいきません。
今回紹介した方法で、習慣のない生徒のうち、3~4%の人数に変化があればいいでしょう。