思いやりは思いやりで学ぶ

「思いやり」はこれからの働き方を考える上で大切なキーワードです。
「思い遣り」と書くこともあります。
「思い」を「遣る」で、「他人に思いを馳せること」、というような説明がなされることもあります。
どうやったら生徒がこの「思いやり」をもてるようになるのか?
ずっと考えていましたが、ある本を読んで、これかなって思うことがあったので記事にします。

先日ある友人が、小学校低学年向けの教材を「これいいですよ」と教えてくれました。
有名な「はしの うえの おおかみ」(奈街三郎さんの原作)の話です。

あらすじを簡単に書きます。


ある川にかけられた1本の橋がありました。
その橋は、細い橋なのですれ違うことができません。

その橋を一匹のオオカミが渡ろうとします。
その途中、オオカミよりも小さくて弱いウサギが前からやってきます。
そして、オオカミは言います。
「もどれ もどれ」
ウサギは、後ろへ戻ります。

同じように、動物たちが次から次へとやってきますが、オオカミは、
「もどれ もどれ」と言って、自分より弱くて小さい動物を、後ろへ戻させます。

最後にやってきたのは、自分より大きくて強いクマでした。
オオカミは恐れて、
「わたしが もどります」と言います。
しかし、クマはオオカミが予想していなかった行動をします。
クマはオオカミを抱きかかえて、後ろへ渡してあげたのです。

オオカミは「なんて優しいクマさんなんだろう」と感動します。
そしてオオカミは、弱くて小さい動物とすれ違う時、クマがしてくれたように抱きかかえて後ろに渡してあげるようになりました。


ざっと、こんな話です。

この話を聞いて思ったのです。
「思いやりのあることをされて、思いやりを学ぶ」のです。
オオカミは、クマに思いやりのあることをされて、思いやりをもてるようになったのです。
これと同じなんだと思います。
もし、クマが「オオカミさんは間違っているよ。思いやりをもたないとだめだよ」と説諭しても、本当の意味で思いやりを学ぶことはできなかったでしょう。

そう考えると、教育現場でやることは決まってきます。

・先生自身が生徒に対して思いやりのあることをすること
・先生同士が思いやりをもって行動すること

です。
先生に思いやりのあることをされて、「あ、何か嬉しい。気持いい。」となるのです。
先生同士が、思いやっている姿を見て、「思いやりっていいな。」と思えるのです。
そうやって、思いやりを学ぶのです。


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