1.任せすぎている状態とは
生徒が体育館に入って前に目をやると、生徒指導担当の先生が前で手を組んで立っている。
それを見た生徒は、整列し始める・・・。
学年集会や学校行事でよくある集合場面です。
この状態が「いい」、「悪い」ということではありません。
「この先生が前に立っていれば、生徒は静かになる」というのは、もちろんあり得ることです。
これ以外にも、
「学年集会など多くの生徒の集合場面で、生徒がうるさくしている。ある先生が注意すると静かになる」
のも同様です。
ただこれが、当たり前のようになってはいけないのです。
任せ過ぎている状態です。
2.学年集団として心がけたいこと
この状態が続くと、生徒は先生を見て判断するようになります。
その先生が出張などでその先生がいない時には、うるさくなってしまうこともありえます。
また、他の教師も不安になります。
生徒指導担当の先生が悪いのではありません。
学年教師が、生徒を集団として育てられないという結果なのです。
ひどい場合になると、
「いつも(生徒指導の)〇〇先生が、威圧的に静かにさせているから、このような人を見て判断する集団になる」
と言ったりします。
おそらくこのような文句を言う先生は、生徒指導を担当したことがないのでしょう。
生徒指導担当の先生だって、好んで「威圧的に指導したり、大声で指導している」わけではないのです。
そうしないと静かにならない状況になってしまっていたのです。
威圧的で、大声の指導に気づいていたのなら、気づいた先生が動かなければならなかったのです。
「生徒指導担当の先生に言う」、「学年の先生全体で生徒指導の役割分担をする」、など、いろいろな方法があったはずです。
それをせずに、ただ批判だけするのは、よくありません。
これに気づけば、生徒指導担当の先生への働きかけも違ってくるのです。
生徒指導担当の先生に負担がかかり過ぎないような学年運営をしなければならないのです。