「仕事」について、教師が中学生に今伝えること

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1.中学生に何を伝えるのか

「仕事」について、教師が中学生に伝えなければならないことは?
「仕事」について、中学生が今何を学ぶべきなのか?

ここで焦点にしたいテーマは、
・どんな種類の職業があるのか。
・自分にはどんな適性があるのか。
・働くために必要な資質や能力は何か。
ではありません。
これからの「仕事や働き方」についてです。
キーワードは、
・使命感
・働く目的

といった言葉です。
時代が変わっていく中で、どのような働き方のモデルをもっておくべきなのか。
中学校教師として、何を学んで何を生徒に伝えるのか。
こんなことをこの記事を通して考えます。

2.古い仕事論を語らないこと

例えば、進路学習の時。
一般企業を数年経験したことのある先生が、学年の生徒の前で「仕事っていうのは・・・」みたいな話をする場面はないでしょうか。
またその一般企業が、少し名の知れた企業であると余計に自分の意見を主張したり・・・。
そして生徒も、「仕事ってこういうことなのか」という感想をもつ。
やってはいけないということではありません。
しかし、次のことも合せて考えるべきでしょう。
例えば、この先生が教師になって10年目だった場合。
だとすると、生徒に説明した一般企業での仕事のモデルは、10年以上前のものになります。
また、これを聞いたのが中学1年生だとすると、就職するのは教師の聞いてからおおよそ10年後。
ということは、生徒が就職する時には「20年前の働き方のモデル」になっているのです。
これってどうなんでしょう?
一般企業を経験したことがあるだけ、まだいいかもしれません。
しかし、一般企業を経験せずに先生という職業に就いた人もたくさんいるはずです。
だからこそ、これからの「働き方」を中学校教師が学ぶべきなのです。

3.使命感と目的

では、中学校の先生は、仕事の何を教えればいいのか。
私が今のところ焦点を当てて生徒に伝えたいことは、
・働く上での使命感
・働く目的

です。
5年後、10年後に生徒が働くことを想定した上で、これを伝えるべきだと思っています。
では、この2つを教師自身が学ぶにはどのような方法があるか。
2つあります。
・「これからの時代の仕事や働き方」についての感度を上げ、教師自身が本や研修などを通して学ぶ。
・「最先端の働き方」をしている一般企業のCEOの方などを講師として招聘し、教師も生徒も「働き方のモデル」を学ぶ。
今思いつくのはこんなところです。
今後どんどん変わっていくかもしれません。

こんなことを考えていくと、働き方のモデル自体が変わっていることに気づきます。
「自己決定していく力」「判断する力」が必要であることにも気づきます。
「リクルート」社が、就職人気ランキングを廃止した理由も理解できます。
さらに、現在のモデルが、5年後、10年後には通用しなくなる可能性があることにも気づきます。
それも含めて教えるのです。
教師自身が大学生の時に学んだ働き方のモデルではいけないのです。

4.最大の教育環境は教師自身

この記事で伝えたいことがもう1つ。
生徒に「中学校の先生になることが夢だ」と思わせるのは中学校教師です。
それは、先生自身が「楽しく働いている姿を示す」ことで実現します。
所属する中学校の先生が、全員仕事を本当に楽しそうにしているのなら「中学校の先生になることが夢だ」と思う生徒は増えるでしょう。
逆に、怪訝そうな顔つきで仕事をしている先生が多ければ、「中学校の先生になることが夢」にはならないでしょう。
そう考えると、生徒の前での振る舞いも少し違ったものになってきます(春野はそうでした)。

さて、これからの「働き方」については、今後も積極的に記事にしていきたいと思っています。

5.仕事についての本

最後に、「働き方」について中学校の先生に読んでほしい本を紹介します。
読めば、生徒へ話す内容も全く違ったものになるはずです。
春野のチョイスはこの5冊の本です。

1.あたらしい働き方
本田 直之(著)、ダイヤモンド社
2.ゼロ―なにもない自分に小さなイチを足していく
堀江 貴文(著)、ダイヤモンド社
3.未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる
ちきりん(著)、文芸春秋
4.2022―これから10年、活躍できる人の条件
神田 昌典(著)、PHPビジネス新書
5.キミが働く理由
福島正伸(著)、中経出版

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