教員間の意思決定に上下関係もミドルリーダーも必要ない

「伸び伸びと仕事ができないこと」
30代前半の先生から相談されたことです。

原因は「上下関係」と「ミドルリーダーの指導」です。
これからの時代、職員室に上下関係もミドルリーダーの指導も 必要ありません。

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1. こんなタイプの先生が1割いるだけで「働きにくい職場」に変わってしまう

感覚的なものですが、10人に1人くらいの割合で「上下関係」で仕事をしようとする先生がいます。
全体に対する割合なので、「45歳以上で」という条件を付け加えると、さらにその率は上がるでしょう。
上下関係で仕事をするというのは、
「年上の人間の言うことは、絶対だ」
「言うことを反対されたら、機嫌が悪くなる」
「意思決定は自分でしたい」
「他の先生のことが気になってしかたがない」
という感覚の先生です。
こんなタイプの先生が1割いるだけで「働きにくい職場」に変わってしまいます。

2.バランスが崩れる瞬間

例をあげます。
A先生(34歳)が学年主任で2年間一緒にやってきた学年(合計9名)が、3年に上がったときの話です。
2年まではA先生が最年長で、学年メンバーの先生もA先生を慕っており、使命感をもって仕事をしていました。
多くの困難はありましたが、強烈なモチベーションと抜群の回復力で学年団はどんどん成長していきました。
その学年が3年に上がったとき、40代後半で教務主任のいわゆるミドルリーダー(以降B先生)が学年に加わったのです。
1カ月も経たないうちに、バランスが崩れました。

最初の学年会議でのことです。
A先生は、4月当初の動きを資料を用いて説明しました。
B先生はその動き1つ1つに対して、細かい指摘や改善を求めたのです。
聞いてみると「そんなこと、どっちでもいい(どーでもいい)」内容ばかりでした。
A先生も、学年のメンバーも、「働きにくさ」を感じるようになりました。
伸び伸びと仕事をできなくなりました。
そういう雰囲気は生徒も敏感に感じます。
授業にエネルギーを注げなくなります。
学年全体にしなやかさがなくなり、ストレスがたまっていきました。
B先生が、「A先生や皆さんが学年つくってきたんだから、好きなようにやったらいい。いざという時は、僕が校長に助け求めるから(笑)」というタイプなら問題はありませんでした。
A先生は手を尽くしましたが、卒業まで解決しませんでした。

3.自分の存在意義を示すような管理的な仕事は必要ない

ミドルリーダーは、「指導」という名のもと、若い先生の仕事を管理しようとします。
理由は、
・管理職の先生に「若い先生の指導を頼むよ!」と言われていることと
・教師を10年以上やっており、「時間に余裕のある状態」になっていること
そしてこの管理が非常にやっかいなのです。
自分の存在意義を示すための多くの管理的な仕事を増やします。
職員会議でも「文字数やプリントの枚数が多い新たな提案」をします。
例えば、
・「○○教育推進委員会」の設置
・「○○運動で新しい○○中学校を創造する」
・○○キャンペーン
・学力向上推進月間
・ 文書管理についての細かすぎる手順の作成
・○○スタンダードの作成と運営方法について
それらの長となって、指導してマウントを取ろうとするのです。
年下の先生は、その業務に追われてしまい、今まで使命感をもってやってきたことに時間を割けなくなるのです。
これもブログで繰り返し発信していることですが、
「新しいことをやるなら、その分何かを止めなければ、やることがどんどん増えていく」
のです。
だから、「新しい提案」は「何かを廃止する提案」とセットが原則なのです。
自分の存在意義を示すような管理的な仕事は必要ありません。

上下関係に根ざした階層構造も不要です。
職員室の人間関係は、「タテ」よりも「ヨコ」でやるのがベストです。
「上下関係」や「階層構造」の後ろ盾がなければ通らない提案など必要ありません。
17年間、多くの学年団を見てきましたが、生徒も先生も輝いている学年は、「ヨコ」の関係で仕事をしています。
図で表すと、次のような感じです。

4.まとめ

・ミドルリーダーと呼ばれる立場にある先生は、管理的な仕事を増やさないこと。代わりに「誰もができるルーチンワーク」をすること。
・「上下関係に根差した同意」しか得られないような提案はしないこと。代わりに、他の先生が提案することをしっかり聞いておくこと。

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