教務主任になったら最初に考えること

教務主任、コツ、初めて、時間割作成、中学校、方法

・教務主任の先生が転勤になり、自分が担当することになった。去年の資料もあるけれど、どうすれば、滞りなく1年間進めることができるのか。
・難しいことはいいから、とにかく他の教師から文句のでないように進めたい。
・近くにきちんと教えてくれる先生がいない。
・時間割作成で、たくさんの希望が出た。どうしよう?
・教務のことを分かっていない教師が教務主任になった。何かアドバイスしてあげたい。

と思われる先生のために記事にしました。
教務主任の仕事は膨大です。
数えればきりがありません。
「教務のベテラン」と「教務の初任者」ではできることが違って当然なのです。
問題になるのは、「仕事の完成度」よりも「仕事の進め方」です。
ポイントを押さえれば、少々完成度が低くても、文句は出ないのです。
教師6年目で初めて「教務主任を担当する先生」をイメージして記事を作成しました。

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1.教務主任に決まった瞬間にすること

<教務主任の職務を理解する>

教務主任の役割は、
「教務主任は校長の監督を受け、教育計画の立案その他の教務に関する事項について連絡調整及び指導助言に当たる」(学校教育法施行規則などによる)
です。
初めての教務主任であれば、これらをすべて100%の完成度にすることは不可能でしょう。
重きをおく部分は、
・校長の監督を受けること。
・その他の教務に関する事項について連絡調整に当たること。
です。
「指導計画の立案について指導助言に当たる」ことは、かなりのベテランでも難しいことです。
これは、数年先にできればよいのです。

<管理職に求められていることを把握する>

まず、管理職から求められていることをしっかり把握しなければなりません。
「校長の監督を受ける」のですから当然のことです。
「組織から求められていること」と「自分がしたいこと」にズレがあれば仕事はうまくいきません。
おそらく求められているのは「時間割や行事計画を滞りなくすること」ではないでしょうか。
教務初任者であれば、「教育計画の立案」を主として深くかかわるようなことはあまりないでしょう。

<昨年度の資料を熟読する>

これはとても重要な手順です。
昨年度の流れを一年分頭に入れるのです。
「1年分」がポイントです。
「4月のことは、3月に」、「5月のことは4月に」という考えは、教務主任では通用しません。
熟読しながら、やるべきことをリストアップしていきます。
本来次年度の準備は、前年度の10月頃から始めるものなのです。

<やるべきことを細分化する>

次に、やらなければならないことを、
「課題を細分化する」
「課題を自分の判断できるサイズに小分けする」
のです。
これは、仕事術に関することですが、ビジネスシーンでよく用いられる言葉があります。
「選択と集中」という言葉も用います。
そうした上で、「自分のできること」を確実にやっていくのです。
できないことや困ったことは、管理職に相談するのです。
<1>~<4>をできるだけ早い段階で終了させます。
3月末で教務主任が学校に来なくなってしまっていたら、聞くことすらできなくなります。

2.時間割作成の配慮事項

他の教師が最も気にしていること、それは
「時間割作成」
です。
出来上がった時間割を配布した瞬間、教師は食い入るように自分の時間割をチェックします。
時間割作成は、教務主任の仕事で最も大事な仕事の1つと言えるでしょう。
時間割により、教師全体の動きが変わってきます。
「単に条件を満たすように時間割を作成すればいい」のではありません。
「一人一人の先生に最大限配慮」
しなけらばならないのです。
「配慮」は、声の大きい教師に対してだけのものではありません。
私は「言ったもの勝ち」になるのは大嫌いです。
例えば、希望表に
「午後はできるだけ授業を入れないでほしい」
なんてことを書く教師がいます。
こんなことを書かせてはいけないのです。(特別な事情がある場合は別です。)
はじめから、公平にすべき条件は書いておくのです。
その中に、「午後の授業時数は、教師・クラスにより偏りのないようにする」ということが含まれて当然なのです。
このように書いて宣言しておくことで、
「黙って文句を言わずに、仕事をコツコツこなしていく教師」にも配慮する
のです。
教務主任として、ブレてはいけないところです。
時間割を作成している最中でもやることがあります。
1.「あなたのことを気にして時間割作成作業をしていますよ」というメッセージを発信すること
2.時間割の作成状況を職員朝礼等で適宜連絡すること

です。
例えば、「1.」であれば、各教科の希望表を回収後(あるいは受け取る時)、それぞれの教科代表の教師(希望表を書いた教師)に再度確認に行く場合もあります。
「実際の文面から読み取れる希望度合い」と「直接話を聞いた時の希望度合い」では、かなりの差がある
ときもあるのです。
聞かれた教師も「希望表をしっかり見てくれている」と安心します。
こういうことをしていれば、希望通りに時間割を組めなくても「頑張ってくれたのなら、仕方がない」と思ってくれる教師も多くなります。
教務主任の作成した時間割で「荒れる」「荒れない」が決まる場合もあります。
中学校の教室「荒れやすい時期・荒れやすい時間・荒れやすい状況」の中でも、
「金曜日の5、6時間目」や「体育の直後」に初任者の教師の授業や荒れやすい教師の授業を入れないようにする
という記事を書きました。
教務主任である以上、「体育の後は 生徒が集中していないことが多い」ということを意識するだけではダメなのです。
だから、「時間割を埋める」ことだけに終始してはいけないのです。
私が教務主任をしていた頃に、配慮していたことや意識していたことは次の通りです。
当該教諭が希望しない場合はもちろん別です。
中学校の方針により違いますので、くれぐれも、所属する中学校の資料を熟読することを忘れないでください。
また、<共通の配慮>については、希望表配布と同時に「共通に配慮すること」として、職員に知らせておきましょう。
配慮事項は、あくまで「努力目標」です。
職員会議で「できるだけ、配慮するようにはしますが・・・」という一言を忘れずにしましょう。

<共通の配慮 >

・クラス毎に午後の授業回数、午前の授業回数に偏りがないようにする。例えば、「1年1組の国語の授業回数が午前3回、午後1回」で「1年2組の国語の授業回数が午前1回、午後3回」ということはあってはならない。
・移動教室の授業が続かないようにする。例えば、「体育<>音楽」、「美術<>音楽」、「美術<>体育」などである。
・週に1時間しかない教科(学年にもよるが、音楽、美術、技家など)については特に、各クラスの授業時数に差が出ないようにする。
「祝日が多い曜日に入れない」
「同一学年は、同一曜日に入れる」
などは、基本事項である。
・学年をまたぐ授業の場合は、授業と授業の間に空き時間を入れる。特に「モノ」の準備が必要な「美術、技家、理科」は注意する。
・午前中連続4時間の授業は避ける。
・曜日により、授業時間数に差が出ないようにする。例えば、A先生が「月曜日に1時間の授業、火曜日に4時間の授業」ということはNGである。
・1日の授業の中で、「2年の授業>3年の授業>2年」の授業のような順番にはしない。学年ごとにまとめる。
・1クラス当たり、週に3時間の授業時間がある場合、曜日の前半や後半に授業を連続して組み入れない。例えば、あるクラスの理科の授業が、月火水に入るのはNGである。
・「1時間目に空きが多い教師」、「6時間目に空きが多い教師」などの偏りをなくす。

<初任者に対する配慮 >

・先に示した中学校の教室「荒れやすい時期・荒れやすい時間・荒れやすい状況」にもある通り、「荒れやすい」時間にはできるだけ入れない。
例えば、「体育の後」、「金曜日の5、6時間目」である。
・初任者全員の共通空き時間をつくる。
・初任者研修にギリギリにならなくても行けるように、空き時間をつくる。
経験年数の少ない教師は、どんな時間割が自分にとって楽になるかわからないものなのです。
だからこそ、特にこちらが配慮しなければならないのです。

<体育科 >

・体育科から別に資料がでる場合はそれを考慮する。
・1000m走などがある時期は、昼食後にできるだけ授業を入れない。また、入れる場合は、各クラスで公平になるようにする。
・特にクラス数が多い学校では、「運動場」「体育館」など場所が重ならないように組む。この際、特に体育科の教師と連携をとる。
・「体育の50分という授業時間を保証するため、直前の授業は延長しない」(体育科の教師が希望しなければもちろん言わない)ことをしっかり他の教師に伝える。

<音楽 >

・声が出にくいので、月曜日や火曜日の朝一は避ける。

<家庭科 >

・「調理実習」を意識する。
・4時間目+昼食時間で実施することが多いので、4時間目に多く入れる。
・連続2時間のコマが必要な場合もあるので、4時間目の前の3時間目は空けておく。
・特に教科の教師と連携が必要である。

<美術、技術 >

・工具を使用するので、他の教科よりも危険な場合が多い。 したがって、「体育の後」 、「木曜日、金曜日の5、6時間目」は、入れないようにする。

<理科>

・実験室がバッティングする可能性を低くするため、理科教師同士の空き時間がばらけるようにする。

<使用する教室がバッティングする恐れのある教科>

・例えば、分割展開をしている「英語」と「数学」が同時にある場合で、使用する特別教室が同じ場合である。
・「どのように、使用教室を決めるか」という決め方を確認すること。

<国語、社会>

・教科特有の希望が出にくい教科である。
・希望表に「特に希望なし」と書かれていても、
「本当になしでいいのですか」
(「いいですよ」)
「ありがとうございます」
というような会話はしておくこと。

<支援学級 >

・とにかく、教務主任になることがきまったら、すぐに配慮すべきことを聞いておきましょう。
・不満がでるのは、「希望を実現できない」ことよりも、「実現しようと努力していないと思われること」が原因です。

<時間講師>

・連絡を密にする。
・決まった曜日、時間しか来られないので、1年間の見通しを伝える。例えば、「体育大会直前の⚪︎時間目、⚪︎時間目は、体育大会の練習が入るので、授業はありません」など。直前には言わない。
以上のことを踏まえた上で、最初の職員会議で提案します。

3.教務主任が準備する4月の職員会議資料(時間割作成資料)

中学校で用いられている一般的な項目を紹介します。


<主な項目>
平成○○年度○○年○○月○○日
職員会議資料
平成○○年度 教育課程編成について
1.中学校学習指導要領における標準時数(学校教育法施行規則別表第2 第73条関係より)
2.週当たり授業時数
3.教員一人あたりの週平均授業時数
4.教育課程編成「道徳・特別活動」及び「総合」の時間配置
5.日課表
6.平成○○年度 時間割作成資料
7.平成○○年度 定期考査実施資料
8.○○中学校 学校教育目標
9.文部科学省 学習指導要領(抜粋)
10.平成〇〇年度年間行事計画に関する確認及び検討事項(案)(省略)
11.平成〇〇年度 年間行事予定表案(省略)
12.4月行事予定表(省略)
13.4月当初の授業時間割表

4.授業時数の管理について

<授業時数に対する考え方>

「授業時数」の管理は、教務主任の主な仕事の1つです。
教育課程の編成について、「学習指導要領解説総則編」に、
「学校教育の目的や目標を達成するために、教育の内容を生徒の心身の発達に応じ、授業時数との関連において総合的に組織した学校の教育計画」と明記されています。
各教科の最低授業時数についても、学校教育法施行規則に規定されています。
学習指導要領に法的拘束力があります。
もし、守ることができなければ、それは「法令に違反する行為」になります。
「授業の未履修問題」です。

後に保護者等から説明を求められた時に、教務主任は説明できなければなりません。
いわゆる説明責任の義務があります。
危機管理が問われる部分にもなります。
その時の明確に説明できるように、授業時数を管理するのです。
「前年度の担当者がそうしていたから」では、あまりに無責任です。
行事に力を入れすぎる学年があります。
「力を入れすぎる」というのは、本来の授業時間割を必要以上に変更して、行事練習の時間に充てる場合のことです。
行事の完成度を求め過ぎた結果起こった「悲しすぎる結末」にも記事にしました。
私は、体育大会や合唱コンクール自体は大賛成です。
生徒の力を成長させる場としてとても貴重です。
数多くの力のある教師の行事指導を見てきました。
本当にスゴイの一言です。
ただし、私がスゴイと思うのは、
「限られた授業時数の範囲内で完成した行事」の場合だけです。
「(求めているレベルまで)うまく完成しないから、他の授業を変更して行事指導にあてる」ということはあってはならないのです。
これは、本当に本末転倒です。
絶対にやってはいけません。
ひどくなると、文化祭や合唱コンクールなどの行事指導の時間を「道徳」などに置き換えている場合があるのです。
もちろん、道徳的な内容を含んでいる場合もあります。
しかし、置き換えてもよい時間数の限度もあります。
これを教務主任として、しっかり判断しなければなりません。
ただし、これは極めてデリケートな問題です。
「明らかに課題がある」「どのように時数を読み替えたらいいか判断できない」場合は、まず「管理職」に相談しましょう。
あくまで、個人プレーではなく、組織人として行動してください。

<読んでおきたい資料>

前年度の資料、教育委員会からの資料、中学校学習指導要領は必ず読みます。
以下は、文部科学省ホームページへのリンクです。
文部科学省、中学校学習指導要領、各教科等の授業時数、学校教育法施行規則別表第2(第73条関係)

文部科学省、中学校学習指導要領、第3章 道徳
文部科学省、中学校学習指導要領、第4章 総合的な学習の時間
文部科学省、中学校学習指導要領、第5章、特別活動
この内容にある次の項目、
□学級活動
□生徒会活動
□学校行事
(1)儀式的行事
(2)文化的行事
(3)健康安全・体育的行事
(4)旅行・集団宿泊的行事
(5)勤労生産・奉仕的行事
については、しっかり意味を理解しなければなりません。

<判断基準をもつべき学校行事等の例>

例えば、次のような行事で、「取り扱い方」と「読替時数」の基準をもっておくことが必要です。
「取り扱い方」というのは、「特別活動or総合or道徳or教科orカウントしない」などをどのように判断するかということです。
<1学期>
□入学式
□対面式
□始業式
□離任式
□始業式当日の授業
□防犯教室
□児童生徒会役員選挙
□全国学力・学習状況調査(アンケートも)
□交通安全教室
□身体測定(三測定)
□内科検診
□心臓検診
□視力検査
□聴力検診
□歯科健診
□耳鼻科検診
□眼科検診
□避難訓練
□校外学習
□合唱コンクール
□終業式
□終業式当日の授業
□宿泊学習
□短縮時の授業時数
<2学期>
□始業式
□始業式当日の授業
□短縮時の授業時数
□水泳大会
□体育大会練習、本番
□文化祭
□生徒会役員選挙
□球技大会
□校外学習
□芸術鑑賞会
□卒業アルバム・進路写真撮影
□修学旅行
□終業式
□終業式当日の授業
<3学期>
□始業式
□始業式当日
□生徒会行事
□小学校からの体験入学
□卒業式練習
□卒業式予行
□卒業式前日準備
□卒業式
□修了式
□修了式前後の授業

5.時間割作成の手順、その他の職務についての理解、注意点

<時間割作成の手順>

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一般的には、
1.下準備をする
2.決定しているコマを入れる
3.体育を入れる
4.英語や数学など(習熟度別)少人数展開の教科、教室がバッティングする恐れのある教科を入れる
5.音楽、美術、技術家庭を入れる
6.理科を入れる
7.国語、社会を入れる
8.チェックする
9.仮時間割表を職員へ配布する
10.本時間割表を職員へ配布する

の順になります。
—————————————————————-

1.下準備をする
・各教科の希望表
・時間割編成板or時間割編成用紙

を準備します。
時間割作成(コマを埋めていく方法)は、
・「時間割作成ソフトを使用する方法」
・「時間割編成版を使用する方法」
・「時間割編成用紙を使用する方法」
の3つがあります。
「時間割作成ソフトを使用する方法」については、多くのホームページで紹介されています。
こちらの方法を取りたい方は、「時間割作成」+「ソフト」で検索できますので、そちらをご覧ください。
当記事では、「時間割編成板を使用する方法」や「時間割編成用紙を使用する方法」を説明します。
2.決定しているコマを入れる
決定しているコマというのは、
・道徳、特別活動、総合、会議の時間のことです。
会議の時間を、教務主任で設定してもよいのなら、「道徳、特別活動、総合」のいづれも埋まっていない曜日に入れます。
また、出張等で授業を入れてはいけないところにも「×」などのマークをして入れられないようにしておきます。
この状態にしてから、A3サイズでプリントアウトします。
そこから、紙面上に鉛筆で記入していきます。
「時間割編成板を使用する方法」でも手順は同じです。
次に制約の多い教科から制約の少ない教科の順に入れていきます。
「制約」については、
初めての教務主任~必要最低限5つのポイント(2/5)~(2)時間割作成の配慮事項
で記事にしています。
下記の「3.」~「7.」の順になる理由は、上記の「(2)時間割作成の配慮事項」に記述しています。
あくまで一般的な順序で説明します。
各中学校の実態や特色に応じて順番を入れ替えてください。
3.体育を入れる
4.英語や数学など(習熟度別)少人数展開の教科、教室がバッティングする恐れのある教科を入れる
5.音楽、美術、技術家庭を入れる
6.理科を入れる
7.国語、社会を入れる
8.チェックする
チェック項目は、
□クラス毎に午後の授業回数、午前の授業回数に偏りがないようにする。例えば、「1年1組の国語の授業回数が午前3回、午後1回」で「1年2組の国語の授業回数が午前1回、午後3回」ということはあってはならない。
□移動教室の授業が続かないようにする。例えば、「体育<>音楽」、「美術<>音楽」、「美術<>体育」などである。
□週に1時間しかない教科(学年にもよるが、音楽、美術、技家など)については特に、各クラスの授業時数に差が出ないようにする。「祝日が多い曜日に入れない」、「同一学年は、同一曜日に入れる」などは、基本事項である。
□学年をまたぐ授業の場合は、授業と授業の間に空き時間を入れる。特に「モノ」の準備が必要な「美術、技家、理科」は注意する。
□午前中連続4時間の授業は避ける。
□曜日により、授業時間数に差が出ないようにする。例えば、A先生が「月曜日に1時間の授業、火曜日に4時間の授業」ということはNGである。
□1日の授業の中で、「2年の授業>3年の授業>2年の授業」のような順番にはしない。学年ごとにまとめる。
□1クラス当たり、週に3時間の授業時間がある場合、曜日の前半や後半に授業を連続して組み入れない。例えば、あるクラスの理科の授業が、月火水に入るのはNGである。
□「1時間目に空きが多い教師」、「6時間目に空きが多い教師」などの偏りをなくす。
<初任者に対する配慮 >
□先に示した中学校の教室「荒れやすい時期・荒れやすい時間・荒れやすい状況」 にもある通り、「荒れやすい」時間にはできるだけ入れない。
例えば、「体育の後」、「金曜日の5、6時間目」である。
□初任者全員の共通空き時間をつくる。
□初任者研修にギリギリにならなくても行けるように、空き時間をつくる。
経験年数の少ない教師は、どんな時間割が自分にとって楽になるかわからないものなのです。
だからこそ、特にこちらが配慮しなければならないのです。
などがある。
さらに、横のチェックをします。
例えば、月曜日の1時間目に、「1-1」が2つあるというようなチェックです。
教務主任が一人だけでするのは、おそらく、「5.理科」、「6.国語、社会」くらいでしょうか。
そこからは、教務担当の複数人でやっていくのがいいでしょう。
「たたき台」を先に作って、「ツメ」はみんなでするというイメージです。
9.仮時間割表を職員へ配布する
10.本時間割表を職員へ配布する

<その他の職務についての理解、注意点>

・4月当初は、「時間割作成」のために時間を空けておく。クラブ等もあるが、優先順位を考える。
・とにかく、「前倒し」で資料を作成する。
例えば、5月中旬の特別時間割なら、4月上旬に発表する。1ヶ月前までに作成するのが原則である。
・作成した最初の時間割は、通常「仮時間割」となる。職員会議等で、「うまく回らない部分があれば、指摘してほしい」ことを伝える。
・4月当初にできる限りの予定を出す。
・年間テスト計画についての配慮事項を配布する。
採点に時間がかかる教科「国語」に配慮をするか、しないか?など。
・その他教務に関わる仕事として、
□学籍
□学力調査
□学校評価
□教育課程
□定期考査
□通知表作成
□転出入
□表簿
□行事予定
□教育実習
□時程
などがあります。
これらは、
教頭、首席、主幹教諭、その他加配教諭が担ってくれる場合もあります。
くれぐれも、各中学校の実態に応じた職務を果たしてください。

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