1学期が終わり、夏休みに入ります。
生徒にとっては長期休業ですが、教師にとって夏季休業期間の平日は、年次有給休暇等を取得している日を除けば勤務日です。
だからこそ、
「今のうちに2学期の仕事を全部終わらせよう」
「授業プリントを何か月分も作っておこう」
「研修にたくさん参加しよう」
と考える先生もいると思います。
もちろん、夏だからできる仕事はあります。
しかし、夏休みを、
普段できない仕事を大量に詰め込む期間
にしてしまう必要はありません。
むしろ大切なのは、
休む。振り返る。整理する。そして、必要なことだけ準備する。
この順番ではないでしょうか。
2026年4月から施行された改正給特法等では、学校における働き方改革を一層進めるため、教育委員会に教員の業務量管理と健康・福祉を確保するための計画策定等が求められるようになりました。 (文部科学省)
また、次期学習指導要領に向けた2026年の「論点整理」でも、教育課程の実施によって教師に過度な負担・負担感が生じない持続可能な在り方を追求し、教師と子どもの双方に「余白」を生み出すことが方向性として示されています。 (文部科学省)
夏休みも同じだと思います。
たくさん仕事を終わらせることではなく、
2学期に目の前の生徒と落ち着いて向き合える状態をつくる。
そのために、夏休みにしておきたいことを17の視点から整理します。
- 1.まず休む
- 2.自分の心身の状態を確認する
- 3.1学期の仕事を振り返る
- 4.授業を振り返る
- 5.「気になっていた生徒」だけでなく、あまり見えていなかった生徒を振り返る
- 6.必要な支援を2学期へつなぐ
- 7.学級・学年の状態を振り返る
- 8.「2学期にやめる仕事」を決める
- 9.2学期・3学期の年間予定を一度眺める
- 10.2学期最初の1週間だけは具体的に考える
- 11.授業は「大枠」まで準備する
- 12.授業を作り込みすぎない
- 13.定期テストは「完成」ではなく見通しを持つ
- 14.校務分掌の仕事を整理する
- 15.机・教材・データを整理する
- 16.学びたいテーマを一つ決める
- 17.夏休みを「仕事を前倒しする期間」にしすぎない
- 夏休みにしておきたいことチェックリスト
- 初任・若手教師なら、この5つだけでもよい
- 中堅・学年主任なら「自分」より「学年」を見る
- 管理職なら「夏に何をさせるか」より「何を減らせるか」を考える
- 2学期の準備で最も大切にしたいこと
- 参考資料
1.まず休む
最初にすることを一つだけ選ぶなら、私は休むことを挙げます。
1学期は、
新しい学級。
新しい授業。
行事。
保護者対応。
生徒指導。
定期テスト。
評価。
部活動。
校務分掌。
と、教師にとって負荷の大きい時期です。
夏季休業に入った瞬間、
「時間ができた。今のうちに仕事をしよう」
と動き始める必要はありません。
年次有給休暇等を取得できる状況であれば、意識して仕事から離れる日をつくります。
旅行をする。
家族と過ごす。
友人に会う。
本を読む。
運動する。
何もしない。
何でも構いません。
休息は仕事をしていない時間ではなく、その後の仕事を続けるための時間
と考えます。
現在の国の働き方改革も、単なる仕事の能率化ではなく、教師の健康・福祉の確保を明確に位置付けています。 (文部科学省)
2.自分の心身の状態を確認する
夏休みに入ってから、
「急に疲れが出た」
ということがあります。
1学期中は目の前の仕事を処理することに集中し、自分の状態に気付いていなかったのかもしれません。
例えば、
・朝起きるのが極端につらい
・眠っても疲れが取れない
・休日も仕事のことばかり考える
・以前楽しめていたことを楽しめない
・食欲や睡眠の状態が大きく変わった
・職場へ行くことを考えると強い苦痛を感じる
など、心身の変化が続いている場合は、「夏休みに休めば何とかなる」と一人で抱え込まないことも大切です。
必要に応じて、管理職、職場の健康相談、医療機関などにつなぎます。
教師自身が健康であることは、ぜいたくではありません。
教育を継続するための土台です。
3.1学期の仕事を振り返る
休息を取った後で、1学期を短時間だけ振り返ります。
私は、
続ける
変える
やめる
の三つに分ける方法が分かりやすいと思います。
例えば、
続ける
朝の短い生徒との会話。
授業冒頭の確認問題。
学年内の情報共有。
変える
長すぎる終礼。
提出物の確認方法。
授業プリントの量。
やめる
誰も使っていない資料。
目的の曖昧な記録。
同じ情報の二重入力。
毎回凝りすぎていた学級通信。
振り返りは、
「もっと頑張ることを探す作業」ではありません。
仕事そのものを見直すために行います。
4.授業を振り返る
夏は、授業を少し離れたところから見直せる時期です。
授業アンケートを実施しているなら、その結果も材料になります。
例えば、
・説明が分かりやすかったか
・考える時間があったか
・質問しやすかったか
・友達と考えることが学習につながったか
・ICTは学習の助けになったか
・どの活動が理解につながったか
などです。
ただし、生徒アンケートを教師の「人気投票」にしません。
「楽しかった」
だけで授業の質は判断できませんし、
「難しかった」
から悪い授業とも限りません。
テスト結果。
生徒のノートや成果物。
授業中の反応。
生徒の声。
自分自身の記録。
複数の材料から考えます。
NITSも教材研究について、教材価値、目標・内容、指導方法などを整理しながら計画的に行うことを示しています。 (国立情報学研究所)
そして、改善点を一つか二つに絞ります。
全部変えようとしないことも重要です。
5.「気になっていた生徒」だけでなく、あまり見えていなかった生徒を振り返る
1学期を振り返ると、
問題が起きた生徒。
欠席が増えた生徒。
友人関係で困っていた生徒。
学習面で支援が必要だった生徒。
などはすぐ思い浮かびます。
一方で、
あまり名前が浮かんでこない生徒
にも目を向けます。
名簿を一度見て、
「この生徒とは、1学期にどんな話をしただろう」
と考えてみます。
目立った問題がなかったことと、何も困っていなかったことは同じではありません。
ただし、
「話していないから危険だ」
と決めつける必要もありません。
2学期に、
「最近どう?」
と自然に声を掛ける。
授業中の様子を見る。
そうした小さな意識につなげます。
6.必要な支援を2学期へつなぐ
夏休みで学期が区切られても、生徒への支援は区切られません。
1学期に、
・欠席が増えていた
・学習につまずいていた
・友人関係で困っていた
・家庭から相談があった
・特別な教育的支援が必要だった
・SCやSSW等につないでいた
・医療や福祉等との連携があった
といった生徒について、
2学期最初に誰が何をするのか
を確認します。
担任だけの記憶に残しておかないことが重要です。
必要な範囲で、
学年。
養護教諭。
教育相談担当。
特別支援教育コーディネーター。
SC。
SSW。
管理職。
などと共有します。
保護者への連絡についても、
「全家庭へ一度電話する」
と一律に決める必要はありません。
必要な家庭には必要な連絡を行い、相談されたことや約束したことを確実につなぎます。
連絡件数ではなく、支援が途切れていないか
を確認します。
7.学級・学年の状態を振り返る
4月に決めた学級や学年の約束が、現在も本当に必要なのか考えます。
ルールは、
一度決めたら一年間絶対に変えてはいけないもの
ではありません。
例えば、
「何のためのルールなのか分からなくなっている」
「教師によって運用が違う」
「必要以上に細かい」
「現在の実態に合っていない」
ものがあれば見直します。
ただし、2学期初日に突然、
「今日から全部変えます」
と教師だけで決めるのではありません。
なぜ変えるのか。
生徒はどう感じているのか。
何を守る必要があるのか。
を考えます。
ルールを守らせることではなく、安心して学び生活できる環境をつくること
を目的にします。
8.「2学期にやめる仕事」を決める
夏休みに新しいアイデアを得ると、
「これもやってみよう」
「このアプリも使おう」
「この教材も作ろう」
と仕事が増えていきます。
そこで、新しいことを一つ始めるなら、
一つやめることも考えます。
例えば、
毎日の詳細な学級通信を週1回にする。
紙とデジタルで二重に配っている情報を一本化する。
全員のワークを毎回すべて確認することをやめる。
使っていない記録様式を見直す。
会議資料を一から作り直さない。
などです。
働き方改革を、
同じ仕事をもっと速くすること
だけにしないことです。
2026年4月施行の制度でも、教員個人の工夫だけでなく、教育委員会や学校による業務量管理・健康確保が制度上明確に位置付けられています。 (文部科学省)
9.2学期・3学期の年間予定を一度眺める
準備する前に、
年間行事予定を眺めます。
例えば中学3年生なら、
実力テスト。
文化行事。
体育行事。
中間テスト。
期末テスト。
進路説明会。
三者面談。
願書関係。
卒業。
などがあります。
ここで細かな仕事を全部書き出す必要はありません。
重要なのは、
忙しくなる時期を先に知ること
です。
例えば、
「11月にテスト・行事・進路が重なる」
と分かれば、
10月に済ませられる業務を考えられます。
あるいは、
「ここは前倒しするより、そもそも仕事を減らした方がよい」
と判断できます。
年間予定を見る目的は、
未来の仕事を全部今やることではなく、未来の混雑を知ること
です。
10.2学期最初の1週間だけは具体的に考える
2学期の数か月分を詳細に計画する必要はありません。
しかし、最初の1週間は少し具体的に考えておくと余裕ができます。
特に見たいのは、
生徒の状態です。
長期休業明けには、
元気に戻ってくる生徒もいれば、
生活リズムが戻らない生徒。
宿題が終わっていない生徒。
友人関係に不安がある生徒。
登校そのものに大きなエネルギーを使っている生徒。
もいます。
始業式から教師が、
提出物。
宿題。
係。
座席。
連絡事項。
で慌ただしくなり、生徒を見る時間がなくなることは避けたいところです。
宿題ができていない場合も、
いきなり叱責するのではなく、
「なぜできなかったのか」
を確認します。
量が多すぎた。
分からなかった。
計画できなかった。
家庭事情があった。
体調が悪かった。
単に取り組まなかった。
理由によって対応は異なります。
始業式の日を、
「提出物を回収する日」より「生徒と再びつながる日」
として設計します。
11.授業は「大枠」まで準備する
夏休みには教材研究をする時間を取りやすい場合があります。
ここは有効に使います。
ただし、9月から12月までのすべての授業を完成させる必要はありません。
例えば、
・2学期に扱う単元
・単元の目標
・中心となる問い
・どこで生徒がつまずきそうか
・どんな教材が必要か
・どのように評価するか
くらいを大きく見通します。
NITSの教材研究教材でも、「教材価値の明確化」「目標と内容の設定」「指導方法の決定」といった観点から計画的に教材研究することが整理されています。 (国立情報学研究所)
授業プリントを大量生産する前に、単元全体を見る。
その方が、2学期に授業を修正しやすくなります。
12.授業を作り込みすぎない
夏休みは時間があるため、
スライド。
ワークシート。
動画。
プリント。
教材。
を細部まで作り込みたくなります。
しかし、実際に2学期が始まると、
生徒の反応。
理解状況。
行事。
欠席。
授業時数。
によって計画は変わります。
8月に50分の授業を完成させすぎると、
9月に「作ったから使う」という状態になることもあります。
そこで、
骨格だけ準備し、余白を残します。
これは手抜きではありません。
授業は、目の前の生徒を見ながら調整するものだからです。
次期教育課程に向けた「論点整理」でも、教育課程の実施に伴う過度な負担を抑え、教師と子どもの双方に「余白」を生み出す方向が示されています。 (文部科学省)
13.定期テストは「完成」ではなく見通しを持つ
2学期の定期テストを夏に全部完成させる方法もあります。
しかし、実際の授業をする前に問題を完全に固定すると、
授業で十分扱えなかった内容まで出題する。
進度変更に対応しにくい。
生徒の理解状況を反映できない。
といったことも起こります。
夏にしておきたいのは、
どの資質・能力を、どのような方法で確認するか
という大枠です。
出題範囲の見通し。
問題構成。
資料や素材。
採点基準の方向。
などを整理します。
最終的な問題は、実際の授業を踏まえて調整します。
早く作ることより、授業と評価を一致させること
を優先します。
14.校務分掌の仕事を整理する
自分の校務分掌についても、一度一覧にします。
ここでも、
「全部先に終わらせる」
必要はありません。
次の三つに分けます。
夏にしておく
年間計画の確認。
日程調整。
必要な関係者への連絡。
2学期直前でよい
最新情報を反映する文書。
直前の参加者数等で変わる準備。
一人でしない
他の担当との調整が必要なもの。
管理職判断が必要なもの。
学校全体で決めるもの。
特に中堅以降になるほど、
自分が早く終わらせることより、誰が何をするかを整理すること
が重要になります。
校務分掌を「自分の仕事」と抱え込まず、学校組織の仕事として考えます。
15.机・教材・データを整理する
夏は整理にも向いています。
職員室の机。
教材棚。
紙資料。
パソコンのフォルダ。
共有ドライブ。
メール。
写真データ。
などです。
整理の目的は、
きれいな机をつくることではありません。
必要な情報を必要なときに取り出せるようにすることです。
例えば、
「2学期授業」
「評価」
「学年」
「校務分掌」
など、今の自分が分かる単純な構造にします。
一方、児童生徒の個人情報を含むデータについては、個人の判断で外部ストレージや私物端末等へ移さず、学校・教育委員会の情報セキュリティルールに従います。
整理するときは、
捨ててよいものと、適切に保存・廃棄しなければならないものを区別する
ことも必要です。
16.学びたいテーマを一つ決める
夏休みには、多くの研修があります。
本も読めます。
動画もあります。
オンライン研修もあります。
だからこそ、
数を目標にしない
ことです。
「研修に10回参加した」
ことより、
「一つ学んだことを2学期の授業で試した」
方が意味がある場合があります。
例えば今年の夏は、
発問。
評価。
生成AI。
特別支援教育。
不登校支援。
教科の教材研究。
ファシリテーション。
など、一つテーマを決めます。
NITSでも、研修後に「明日からの授業で取り入れること」を振り返る実践が紹介されています。研修を受けること自体ではなく、実践改善につなげることがポイントです。 (国立情報学研究所)
学びの量より、行動につながる一つを選びます。
17.夏休みを「仕事を前倒しする期間」にしすぎない
夏休みになると、
「9月の自分を楽にするために、今頑張ろう」
と思います。
これは合理的です。
私も、先の見通しを持つことは大切だと思います。
ただし、この考えを進めすぎると、
9月の仕事を8月にする。
10月の仕事も8月にする。
11月の仕事まで8月にする。
となります。
それでは、結局いつも仕事をしています。
しかも、先ほど述べたように、授業や生徒対応は目の前の状況によって変わります。
早く作りすぎることで、作り直しが増えることもあります。
夏休みに本当に準備しておきたいのは、
大量の完成品ではありません。
見通しです。
どこが忙しくなるか。
何を早くしておくか。
何はその時になってから考えるか。
誰と一緒にするか。
何をやめるか。
そこまで分かっていれば十分です。
文部科学省の2026年の教育課程に関する論点整理でも、「実現可能性の確保」という観点から、教育課程による過度な負担・負担感を生じにくくし、教師と子どもの双方に「余白」をつくる方向が示されています。 (文部科学省)
夏休みの余白まで、未来の仕事で埋めない。
これは、長く教師を続けるためにも大切なことだと思います。
夏休みにしておきたいことチェックリスト
□ 意識して休む日をつくった
□ 自分の心身の状態を確認した
□ 1学期の仕事を「続ける・変える・やめる」で振り返った
□ 授業を一つ振り返った
□ あまり関われなかった生徒についても考えた
□ 2学期へ継続する支援を確認した
□ 学級・学年のルールを見直した
□ 2学期にやめる仕事を一つ考えた
□ 2学期・3学期の年間予定を眺めた
□ 2学期最初の1週間を考えた
□ 授業の大枠を確認した
□ 教材を作り込みすぎていない
□ 定期テストの大まかな見通しを持った
□ 校務分掌の仕事を整理した
□ 机・教材・データを整理した
□ 夏に学びたいことを一つ決めた
□ 夏休みを仕事だけで埋めていない
17個すべてにチェックを付ける必要はありません。
むしろ、
「今年の自分には何が必要か」
を選ぶためのチェックリストです。
初任・若手教師なら、この5つだけでもよい
17項目を見ると、
「結局たくさんある」
と感じるかもしれません。
初任・若手の先生なら、私はまず次の5つを勧めます。
①休む
1学期を終えた自分を一度仕事から離します。
②年間予定を見る
2学期に何があるかだけ確認します。
③2学期最初の1週間を考える
始業式から授業開始までの動きを確認します。
④最初の単元だけ教材研究する
数か月分を完成させる必要はありません。
⑤気になる生徒と、あまり話せていない生徒を確認する
9月に誰に声を掛けたいか考えます。
これだけでも、2学期のスタートはかなり見通しやすくなります。
中堅・学年主任なら「自分」より「学年」を見る
中堅・学年主任になると、自分の準備だけではありません。
夏休みには、
・2学期に学年の仕事が集中する時期
・担任によって対応がばらついていること
・継続して支援する必要がある生徒
・若手が困りそうな業務
・学年全体でやめられる仕事
を確認します。
ここで重要なのは、
自分が全部準備しておくことではありません。
「この仕事は誰が担当するか」
「どこで情報を共有するか」
「この対応は学校としてそろえる必要があるか」
を整理します。
学年主任自身が仕事を抱え込んでしまえば、学年全体の余白は生まれません。
管理職なら「夏に何をさせるか」より「何を減らせるか」を考える
管理職の立場では、
「夏季休業中だから研修を入れよう」
「時間があるから会議をしよう」
「今のうちに作業を進めよう」
となりがちです。
しかし、現在の働き方改革は、教師一人ひとりに効率化を求めるだけではありません。
2026年4月施行の改正給特法等では、業務量の適切な管理と健康・福祉の確保が制度上さらに明確になっています。 (文部科学省)
夏だからこそ、
この会議は必要か。
この研修は全員参加である必要があるか。
この資料は作る必要があるか。
2学期に集中する業務を減らせないか。
年休を取得しやすい日をつくれているか。
を考えます。
「夏に時間がある」ではなく、「夏だから余白を取り戻す」
という学校運営も必要です。
2学期の準備で最も大切にしたいこと
夏休みに、
100枚の授業プリントを作ることもできます。
2学期のテストを全部作ることもできます。
多くの研修へ参加することもできます。
学級通信を何号分も準備することもできます。
しかし、9月の教室で最も重要なのは、それらではありません。
久しぶりに学校へ来た生徒を見て、
「元気そうだな」
「少し様子が違うな」
「夏休みに何かあったのかな」
と気付けることです。
授業を始めて、
「思ったより忘れているな」
「ここはよく理解しているな」
と見ながら、授業を変えられることです。
同僚が困っていたら、
「大丈夫?」
と声を掛けられることです。
そのためには、教師自身にも余裕が必要です。
次期教育課程に向けた2026年の議論では、教育の質を高めるために教師と子どもの双方へ「余白」を生み出すことが明確な論点となっています。 (文部科学省)
夏休みにすべてを完成させなくてもよいのです。
休む。
1学期を振り返る。
必要なものを整理する。
2学期の見通しだけ持つ。
そして、仕事から離れる時間もつくる。
2学期の始業式の日に、
教師自身が少し余裕を持って生徒の前に立てる。
私は、それが夏休みの準備で最も大切なことの一つだと思います。
参考資料
・文部科学省「教師を取り巻く環境整備について(学校における働き方改革、指導・運営体制の充実、教師の処遇改善)」―2025年の給特法等改正と、2026年4月以降の教師を取り巻く環境整備についてまとめられています。 (文部科学省)
・文部科学省「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律の概要」―教育委員会による業務量管理・健康確保措置実施計画の策定・公表等について示されています。 (文部科学省)
・中央教育審議会教育課程企画特別部会「論点整理」―2026年1月。教育課程の実現可能性、過度な負担・負担感の抑制、教師と子どもの双方の「余白」など、次期教育課程に向けた方向性が整理されています。 (文部科学省)
・独立行政法人教職員支援機構(NITS)「教材研究の方法」―教材価値、目標・内容、指導方法等の観点から計画的な教材研究について解説されています。 (国立情報学研究所)
・独立行政法人教職員支援機構(NITS)「研修プラン・研修実践事例」―研修を受講するだけで終わらせず、授業の省察や次の実践へつなげる研修例が紹介されています。 (国立情報学研究所)

