1.三者面談は、何のためにするのか。
学期末に行われる三者面談。
地域によっては、三者懇談、個人懇談などと呼ばれる場合もあります。
三者面談は、何のためにするのか。
考えのもととなる「根っこ」の部分です。
教師としての姿勢が問われます。
ここでは、中学1年生、中学2年生の一般的な三者面談を中心に考えます。
「三者面談は、何のためにするのか」
と聞かれたら、私はこう答えます。
「忙しい中いつも協力してくださっている保護者、いつも健気に頑張っている生徒に喜んでもらうためにやる」
三者面談に対するの考えの根っこです。
これ以上でも以下でもありません。
「学校に来てもらう、そして、元気になって帰ってもらう」
これですね、私の場合は。
2.どうすれば、保護者、生徒が喜んでくれるのか?
「どうすれば、保護者、生徒が喜んでくれるのか?」
深く深く考えます。
神経を集中させます。
思いを巡らせます。
特に2学期末の三者面談はその思いが強くなります。
年末、学期末ですからね。
保護者や生徒が良い思いをして、新たな気持ちで新年を迎えられるように、全力で三者面談の準備をします。
このような思いがあれば、三者面談の内容を決める学年会議でも、「ブレる」ことはありません。
「保護者に喜んでもらうために、○○しよう」
「生徒へのサプライズで○○しよう」
という発想が、どんどん広がっていくのです。
例えば、
・学年で、クリスマスのメッセージカードを作成して懇談で渡そう
・教室への通路が分かるように、看板(掲示、案内)を丁寧にしよう。
・看板には、「今日はお寒い中本当にご苦労さまです」と書こう。
・家庭科と連携して、「保護者へのプレゼント」を作品として作ろう。
・国語科と連携、HRも活用して、「手紙」を書かせよう。
・写真をプリントアウトして、メッセージを書かせよう。
・成績カードを渡すのは、いい雰囲気になった時にしよう。
・保護者や生徒が待機する部屋は、暖かくしておこう。
・椅子が冷たくないように、クッションをおこう。
・○○アンケートをとって、保護者に安心してもらおう。
・笑顔の練習をしておこう。
などです。
これは、私一人が今ほんの数分で考えたことです。
学年教師が、会議で楽しい雰囲気の中、意見を出し合えば、もっともっとすばらしいアイデアが生まれるのではないでしょうか。
保護者に喜んでもらえる機会はそんなに多くありません。
この絶好の機会を逃してはいけないのです。
私は以前の記事「すべての仕事に全力投球しない」で、「「2の仕事」に集中する」ということを書きました。
その「2の仕事」に相当する「集中する価値のあること」だと思っています。
このような「思い」だけではもちろんいけませんが、このような「思い」なしに、
「○○さんは、学校で○○されていました。家でも○○ができるように、お声かけの方よろしくお願いします」
みたいなことを言われても、喜んで協力しようとは思えません。
私なら、「はっ?」となります。
喜んでもらった延長線上に「伝えなければならないこと」があるのです。
「学校であったこと」「成績についての情報」などでしょうか。
学校には説明責任がありますから。
喜んでもらった後では、保護者の反応も違ってきます。
「では、家でも○○するように言っておきます」というように、共感して協力的になってくださるのです。
ちなみに、
「忙しい中いつも協力してくださっている保護者、いつも健気に頑張っている生徒に喜んでもらうためにやる」
という根っこの根っこには、
自分が「得意で」「好きで」「人に喜ばれる」ことを仕事にできる世界にしたい、皆が必要とされた平和な世界にしたい。
という考えがあります。
「「どのような生徒に育てたいのか」「どのような世界にしたいのか」、自分の信念をもつ」で記事にさせてもらいました。
今年は、今日を入れてあと55日(11月7日時点)あります。
くれぐれも体調には気をつけて、素晴らしい年末年始をむかられるようにしましょう。