育休から復帰する前に準備すること/考えること/中学校

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1.ある先生からの質問

育休中の読者の先生から、次の質問をいただきました。
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はじめまして。教師二年目です。講師・新任のころは研究授業の資料作成などで仕事が終わらず深夜までいたこともあります。今育休中で、4月に短時間勤務で復帰します。今まで定時に帰ったことのない私がお昼までの勤務でやっていけるか不安です。担当学年もわかってないので準備もしにくいのですが、復帰までになにができるでしょうか。
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質問された先生に限らず、多くの育休中の先生が復帰にあたって何らかの不安を抱えていると思います。
同じようなことを経験された知的で優秀な女性の先輩先生の意見を中心に回答します。
育休から復帰される先生が周りにいらっしゃる先生にも読んでもらいたい記事です。

2.考え方

まずは、ポイントとなる考えや準備です。

1.独り身の時と同じレベルを求めない。
2.育休を取ったことで、今までなかった力がついていることを、先生ご自身が自信をもつ。そしてその力を復帰後使っていく。
3.自分の子どもとの時間を大切にする。そのための育休であることを忘れない。復帰後、家庭や子どもがガタガタになったら意味がない。
4.女性が子どもを産んで働き続けることは、生徒の半分を占める女子生徒の未来をつくっていくことにも繋がる。
5.考え方の基本は、今はできることをする。そして自分が動ける時に、「必ずお返しする」という謙虚な姿勢をもつ。
6.1.~5.を理解した上で、焦らず具体的な準備をする。


人それぞれには「ライフステージ」というものがあります。

「独り身の時と同じレベルを求めない」のです。
生徒から見たら「同じ先生」ですが、先生同士では「同じ先生」ではないのです。
開き直って「権利を主張し過ぎる」のはどうかと思いますが、「育休後の配慮」は当然のことと言えるでしょう。
育休後の先生が、「生き生きと働いていなかったら、それを見た女子生徒がどう思うか」ということなのです。
「女性が子どもを産んで働き続けることは、生徒の半分を占める女子生徒の未来をつくっていくことにも繋がる」のです。
だから、「今できることをする」ことになります。
できることしかできませんよ。
そのような生活をする中で、「自分が動ける時に、「必ずお返しする」という謙虚な姿勢をもつ」のです。
それで十分ではないでしょうか。
ライフステージにより、「優先順位」が変わるのです。
質問された先生は、「子育ての時間」の優先順位が高くなるのは当然です。
しかし、それができず、もし優しくない先生のプレッシャーにより優先順位を「中学校での仕事」にしてしまったら・・・。
「復帰後、家庭や子どもがガタガタになってしまう」のではないでしょうか。
そうなれば、今後長い間中学校教師という仕事に集中できなくなるかもしれません。
いいことが全くありません。

できることが増えていることにも気づきましょう。
例えば、結婚して出産を考えている親友の女性の独身の中学校の先生に、アドバイスすることができるのではないでしょうか。
生徒にも多くのことを還元できるのではないでしょうか。
本当にそう思います。
復帰後の先生だからこそ、できることが多くあるはずです。

最後になりました。
具体的な準備です。
まずは、何が不安なのかを箇条書きにしてみてはいかがでしょうか。
「具体的に言語化」することで、不安は半減します。
ここでは春野が勝手に想像します。
<仕事が多すぎて終わらない(仕事量関係)>
<周りの先生に負担をかけるのではないか(人間関係)>
<授業がきちんとできるか心配だ(授業関係)>
<体調がよくなかったらどうしよう(体調関係)>
仕事の量については、復帰する前に必ず校長先生と相談しておきましょう。
「必ず」です。
そこでは、言いにくいことがあるかもしれませんが、「できること」「できないこと」をはっきりと述べましょう。
「できること」「できないこと」をはっきり言うためには、「できること」「できないこと」をはっきりしておかなくてはいけません。

それは、しっかり考えてください。
具体的には、
・部活動面
・授業のコマ数(総合、道徳、特活等も含める)
・校務分掌面
です。
人間関係面も気にされる部分ではないでしょうか。
ポイントは、「他の先生への事前説明」です。
どのようなお気持ちで質問された先生がいらっしゃるのか。
これを周りの先生が理解できるようにしなければいけません。
その前段階として、前年度のうちに校長先生から他の先生に伝わるようにしておくのがいいのではないでしょうか。
先生の素直な気持ちを伝えればいいと思います。
所属されるであろう学年の学年主任の先生、あるいは、力のある先生に、最初の学年会議が始まる前にお気持ちを伝える機会があってもいいかもしれません。
授業については、授業技術に関する本やDVDを不安が解消される程度に読んでおけばいいでしょう。

ダラダラと書きましたが、答えになっているでしょうか。
ご健闘をお祈りしています。

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