学級通信や学年便りをより充実したものに変えるために、書物を読んで多くを学ぶ。
これは、当然のことです。
ここでは視点を変えて向き合ってほしいことがあります。
いくら本を読んで、エネルギーをかけて作成した学級通信でも、「保護者や生徒から不評だった・・・」。
なんてことにならないように、周りの先生、保護者、生徒がどのように感じているかを知った方がよいでしょう。
1.周りの先生、保護者、生徒がどのように感じているかを確認する方法
周りの先生がどのように感じているかを確認するのは簡単です。
直接聞けばよいのです。
ここで注意しないといけないことがあります。
ふつうに聞いた場合、学級通信を発行されている先生への敬意があるので、「いいこと」しか言ってくれない可能性があります。
そういう心配のある先生は、「いいアドバイスをもらえない教師の共通点/それを解決する方法」を読んで、「率直な意見」を聞き出しましょう。
次に生徒がどように感じているかを確認する方法です。
これは、「直接聞く」ことでは解決しません。
ふつうの生徒にふつうに聞けば、これも「いいこと」しか言ってくれないでしょう。
これは、副担任の先生や周りの先生に間接的に聞いてもらうのです。
例えば、お願いする先生に「生徒が学級通信をどのように感じているかを知りたいのです。直接聞いても本心はなかなか答えないと思うので、○○さん、○○さん、・・・、に正直どのように感じているか、(重くならない雰囲気で)それとなく聞いてもらえませんか」って感じです。
うまくいけば、「字が多すぎて見づらい」「自分のことはほとんど書かれたことがない」「勉強のことしか書いていない」みたいなことを生徒から聞きだしてくれるかもしれません。
最後に保護者がどのように感じているかを確認する方法です。
これは、アンケートがよいでしょう。
今回はその効果を測るために(いわゆる効果測定)、保護者向けのアンケートを準備しました。
校長先生にアンケート実施の許可をもらったら実施してください。
ただし、許可をもらいに行く際は、必ず「自分の今後の教師人生のために、実施したい」旨を伝えてください。
アンケートの内容は、学級の実態に合わせて適宜変更してください。
2.学級通信アンケートダウンロード(PDF、ワード)
イメージ
3.保護者へのアンケート実施文例(テキスト)
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平成○○年○○月○○日
保護者の皆様
○○市立○○中学校
〇年〇組 担任 ○○ ○○
学級通信についてのアンケートのお願い
寒さ厳しき折、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
また、日頃より本校の教育活動へのご理解・ご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。
さて、本学級では「○○」を目指して日々取り組んでまいりました。また、それを実現するための1つの方法として「学級通信」を4月より発行してまいりました。
つきましては、以下の項目について保護者の皆様の率直なご意見をうかがい、より充実した学級通信を発行するための参考にしたいと考えております。
結果につきましては、学級通信等で紹介させていただきます。
お忙しい折りとは存じますが、ご協力をお願い致します。
○年〇組 学級通信アンケート
次の1~8の項目について、A~Eの該当する項目に○印をつけてください。
A当てはまる Bまあ当てはまる Cあまり当てはまらない D当てはまらない E分からない
9、10は自由記述(任意)となります。
NO 項目
1 学級の活動のようすが分かる
2 ○年○組の指導方針が分かる
3 お子様のようすが分かる
4 生徒のためになっている
5 掲載される生徒の名前の回数に偏りはない
6 発行する頻度は適切である
7 内容に満足している
8 文章は読みやすい
9 1~8の項目で、「C」または「D」とご回答された項目について、よろしければ理由をお聞かせください。
10 その他、ご要望・ご感想等ありましたらご記入ください。
ご協力ありがとうございました。
添付しております封筒に入れ、○月○日(○)までにお子様を通じて担任にご提出願います。
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4.注意すること
注意することがあります。
手厳しいことを書かれるかもしれません。
それは覚悟しておいてください。
そして今後の学級通信や学級経営に反映してください。
ただし、一人の強い保護者の意見に影響されすぎないようにしてください。
校長先生や教頭先生の指示を仰ぐのもよいでしょう。
また、保護者から感謝の手紙をもらったからと言って、それがほとんどの保護者の意見だと思うのはやめましょう。
うまくいっている保護者だから、担任の先生に発信しようとするのです。
不満に思っている保護者は、そもそもあなたに近づいて来ません。
大人だから「学級通信の不満」についての手紙を出すこともないでしょう。
肯定的な意見は担任の耳に入りやすいのですが、批判的な内容は全く逆なのです。
それも理解しておきましょう。