10月末~11月末は「学習の黄金期間」、逃してはいけない

地域による差もあるとは思いますが、10月中旬ともなれば、主要な行事がほぼ終わっているのではないでしょうか。
先週末、今週末で2学期中間テストも終了したところも多いでしょう。
さて、この中間テスト終了後から11月末頃(12月初旬)にある2学期期末テストまでの期間は、「学習の黄金期間」です。
1年を通して、気候的にも気持ち的にも、生徒が勉強に一番集中しやすい時期です。
特に中学1年生、中学2年生はそうでしょう。
この時期を逃してはいけません。
「しかける」のです。

「振り返り表」、「学級通信・学年便り<<学習方法特別号>>」、「100コマ学習マラソンポスター」は、すべてファイルをダウンロードできます。

中学生、中学校教師、テスト前、勉強方法、コツ、指導法
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1.「振り返り表」で、2学期中間テストの振り返りをさせる

この方法や「振り返り表」は、
テスト終了後の振り返り表は「書かせて終わり」ではいけない
で記事にしています。
ポイントはテスト直後のHRで、「振り返りをさせる」ことにあります。
添付の「振り返り表」で、振り返りをさせましょう。

2.「学級通信・学年便り<<学習方法特別号>>」で、「学習方法」についての基本を指導する

定期テスト前の中学生に伝えなければならないことに「復習のポイント」を加えた「学級通信」「学年便り」を作成しました。
中学校名、学年便り名、学級通信名を打ち込めば、そのまま使用できます。
先生側が、ゆっくり説明しながら読んであげるといいでしょう。
「配りっぱなし」はアウトです。
余計に意識が低下します。
「学習方法についての学級通信・学年便り」をPDFファイルで表示
「学習方法についての学級通信・学年便り」ワードファイルダウンロード
<「学習方法についての学級通信・学年便り」の内容>
○年学年便り ○○中学校
平成26年○○月○○日
<<学習方法特別号>>
「やるからには、しっかり結果を残したい」
勉強に限らず、誰もがそう思っていることでしょう。
しかし、今回のテストで「勉強を以前よりがんばったのに、結果が出なかった」人もいるのではないでしょうか。
そのような皆さんのための<<学習方法特別号>>です。
しっかり読んで、「次回のテスト」、「未来の自分」につなげていきましょう!

(1)定期テスト勉強は( )日前から始めると得点が上がる。

皆さんは(  )に何という数字を当てはめるでしょうか。
ほとんどの皆さんは、1週間前から始めるのではないでしょうか。
しかし、それでは間に合わないことが多いのです。
テストの10日前から準備するのです。
本当は2週間前から、と言いたいところですが、まだ、テスト範囲が正確に決まっていないうちは勉強しにくいでしょう。
決まったテスト勉強期間より「3日早くする」のが、大きな効果を生みます。
勉強を人と比べるのはいけませんが、「3日早い」だけでかなり有利になります。

(2)結果が出る人と出ない人の一番大きな違い。

これははっきりしています。
「結果が出る人」は、問題を解けるようにしてからテストを受けています。
「結果が出ない人」は、単に教科書のまとめをするだけ、問題を解くだけ、でテストを受けているのです。
問題を解けるようにする、というと、何か難しい問題を解ける能力が必要と思うかもしれません。
しかし、そんなことはありません。
言いすぎかもしれませんが、理解が50%でも、解けるようにすることはできるのです。
いわゆる、問題と答えをセットで覚えるということになります。
「解答を覚える」というと印象を悪くするかもしれませんが、そんなことはありません。
「理解」を優先しすぎると、結果を出せないことがあるのです。
テスト前にする作業の中心は、問題を解くことです。
このような解けるようにする練習を7日前からするのです。
テスト本番は、問題を解くのです。
だから、テスト勉強も問題を解くのです。
8、9、10日前は、「理解する」「まとめる」時期などです。
例えば、板書をもう一度見直す、教科書を読むなどです。
問題を解くポイントは、
「同じ問題集」を「同じ順番で」、「解けるようになるまで繰り返し解く」
ことです。
それしかありません。
問題を解くのです。
よく、「同じ問題を何回も解いていたら、答えを覚えてしまって意味がない」
という人もいます。
まったくの誤解です。
そんなことはありません。
「書けるようになる」ことは立派な勉強なのです。

(3) 学校の問題集よりも、塾の問題集を完璧に仕上げる?

これは、一番やってはいけないパターンです。
塾の問題集がダメということではありません。
塾の問題集だけを仕上げるのがダメなのです。
理由が分かりますか。
中学校の定期テストで出題される問題は、「中学校で使う問題集」や「板書」「教科書」の内容が中心です。
テストに出てくる図や表も、それに近いのです。
その問題集を絶対に先にするべきです。
その延長上に、市販の問題集や塾の問題集があるのです。
塾の先生も「中学校の問題集はやらなくてもいい」なんて、言わないはずです。

(4)テスト前は、何時間勉強するのがよいのか。

普段の勉強時間(家庭学習時間)で、よく言われることがあります。
「小学校からの学年数×10分」ということです。
ですから、
中学1年(小学7年)=10分×7=70分
中学2年(小学8年)=10分×7=80分
中学3年(小学9年)=10分×7=90分
が、一日の勉強時間となります。
テスト直前期間なら、さらに増やさなければなりません。
目標としてさらに1.5倍を考えます。
中学1年=70分×1.5=約100分(1時間40分)
中学2年=80分×1.5=約120分(2時間)
中学3年=90分×1.5=約150分(2時間30分)
(切りのいい数字で区切っています)
いかがでしょうか。
今までやったことのない人にとっては厳しい勉強時間かもしれません。
そんな人は、「今までの1日の家庭学習時間」を更新することを目標としてどうでしょうか。
あるいは「1日30分」でもいいでしょう。
逆に今まで、書いている勉強時間以上に頑張ってきた人は、それを頑張って維持してください!

(5)テスト前は、何時ごろ寝るのがよいのか。

普段なら、中1や中2のうちは、「11時前後に寝て、7時前後に寝る」のがベストです。
しかし、これをテスト直前にも守りすぎようとするのは少しNGです。
例えば、テスト3日前であれば、勉強時間はピークになっているでしょう。
また、そうしなければならない時期です。
そんな時に、例えば、夜でも調子がよく、11時になっても、集中力がMAXでさらに「それ以降もやりたい」気持ちが続くときはやったらいいのです。
寝る時間を惜しんで勉強する時期も必要です。
翌日眠くなるかもしれません。
しかし、テスト勉強期間中です。
この時くらいは、それくらい勉強するのです。
それを続ければ、「頭の体力」も身につきます。

(6)復習しようと思っているが、どうしてもなまけてしまう人へ

「毎日復習した方がいいことは分かっている。でも、なかなか机に向かえない・・・」
このようなことは誰にだってあることです。
社会人だってそうです。
苦手なこと、嫌なことはなかなか進みません。
ここで、1つだけコツを教えます。
「時間割に合わせて、自分で勉強(復習)する教科を決めてしまう」のです。
例えば、
月曜日・・・数学
火曜日・・・英語
水曜日・・・数学
木曜日・・・英語
金曜日・・・理科・社会
土曜日、日曜日は、予備日、音美体技家
やることがなければ(授業が進んでいなかったら)、やらなくてもOKです。
やる内容は、「授業のノートをそのままもう一度写す」「授業でやった問題をもう一度する」で十分です。
復習する内容について、自分ではできない、分からない人は、教科の先生に質問しましょう。

3.「100コマ学習マラソンポスター」で、やる気をアップさせる

「学習方法についての学級通信・学年便り」を配布すると同時に、「100コマ学習マラソンポスター」も配布します。
使い方については、「夏休み@勉強100コマポスター」を参考にしてください。
「100コマ学習マラソンポスター」イメージ

中学生X 中学校教師X テスト前X 勉強方法X コツX 指導法


「100コマ学習マラソンポスター」をPDFファイルで表示
「100コマ学習マラソンポスター」パワーポイントファイルダウンロード
ちなみに、10月22日(水曜日)~11月27日(木曜日)まで、37日あります。
したがって、10月22日~11月27日の期間で実施する場合、
100÷37=約3コマ弱になります。
1日30分目標の生徒は、「1コマ=10分」にすれば、100コマ塗りつぶせる計算になります。
自分で1コマの時間を決めることができる(自己決定できる)のが、このポスターのポイントです。
A3ポスターサイズで配布してもいいし、持ち歩けるようにB5やA4サイズで配布してもいいでしょう。

4.周りの教師を何としても巻き込む

最後に厳しいことをお伝えしなければなりません。
読者の皆さんが所属されている先生方にも、同じ思いをもってもらわなければなりません。
自分のクラスだけ、このような取り組みをする場合は別ですが・・・。
しかし、自分のクラスの生徒のためだけでなく、学年全体の生徒にも指導してほしいと思っています。
この記事で添付している資料を学年便りで提案してください。
そして、(  )月(  )日~(  )月(  )日は、「学習黄金期間」として、学年の動きをつくってください。
中学校教師が「勉強」について語らなければならないのです。

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