他人の授業を見てコメントする時に注意すること

校内研修、依頼された場合等、他人の授業を見る機会があった時。
多くの場合、授業後あるいは研修会・研究会後、授業者から次のように言われます。
「今日は授業を見てもらってありがとうございました。何か改善点などあれば、教えていただきたいのですが・・・」
こんな時、どのようなコメントをしますか?
ここでは、「自分よりも授業力が低い先生(あるいは後輩の先生)へのコメント」を想定します。
また、研究授業等での公式的な授業コメントでもありません。
その場合は、研究テーマに則した内容を協議しなければなりませんからね。

コメントする時の視点は3つです。

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1.内容を厳選する。

多くても、2~3つに内容を絞ります。
ポイントは、
・改善すべき点で、授業者が意識すればすぐに改善できること
・一番よかったこと(褒められる部分OR授業者の武器となりそうな部分)
「明日の授業ですぐに使える。そして、生徒の反応が変わる」
このような助言ができれば、指導者として相応しいのではないでしょうか。
コメントする先生が、師範的にそのようすを示すことができればベストでしょう。
よろしければ、「周りの先生を成長させる指導者がやっていること」をご覧ください。

2.「1.」を授業者自身が生徒の実態から気づくように助言する。

例えば、一部の生徒が授業に参画していなかったことを授業者に気づかせ、さらにその生徒への意識を高めたい場合。
そんな時には、例えば、
「今日、授業で発言しなかった生徒って誰か、言えますか?」
「〇〇さんと△△さん、□□さんです。」
「そうですね。」
その後の言い方として、
「では、〇〇さんと△△さん、□□さんは、この授業で先生に発言できなくて、どんな思いをしているのでしょうか?」

「もし、〇〇さんと△△さん、□□さんの保護者が教室の後ろで参観していたら、どんな気持ちになるでしょうか?」
これがベストかどうかは分かりませんが、言い方次第で、授業者の意識の変容を目指すような助言を考えなければなりません。

3.ダメ出しは絶対にしない

「〇〇は、ダメですね」
「△△は、よくありません」
を羅列する形で言ってしまう先生がいます。
酷い場合だと、30分以上、そんなことを言っている先生もいます。
それを言うだけで、授業者がよい方向へ改善されるならいいのですが、ほとんどの場合そうではありません。
「1.」や「2.」のように、内容を厳選し、具体的な改善方法を言ってあげるのが基本です。

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