管理職になって、一番大変だったことは何ですか。
そう聞かれることがあります。
少し考えますが、私の答えはだいたい同じです。
それは、「人と人との間に立つこと(人間関係の調整)」です。
管理職の仕事、特に教頭の仕事は、事務仕事が多いと思われるかもしれません。
確かに、書類も多いです。
会議もあります。
調査物もあります。
予定調整もあります。
それだけでも十分に大変です。
しかし、本当に心を使うのは、人と人との間に立つ場面です。
学校には、いろいろな立場の人がいます。
子ども。
保護者。
教職員。
地域の方。
教育委員会。
それぞれに思いがあります。
それぞれに言い分があります。
そして、多くの場合、それぞれが自分なりに正しい、自分が正義だ、と思っています。
例えば、保護者から学校への訴えがある。
担任にも言い分がある。
子どもの話もある。
周りで見ていた子どもの話もある。
学年の先生の受け止めもある。
そこに、学校としての判断が必要になります。
誰か一人の話だけを聞いて決めるわけにはいきません。
かといって、いつまでも決めないわけにもいきません。
この「間に立つ」という仕事は、想像以上に神経を使います。
保護者の思いを受け止める。
教職員の思いも聴く。
子どもにとって何がよいのかを考える。
学校として説明できる判断にする。
そのすべてを同時に考えなければなりません。
管理職になる前は、もう少し単純に考えていたように思います。
正しいことを丁寧に説明すれば伝わる。
誠実に対応すれば分かってもらえる。
分かってもらうことができなければ、それはそれでベストを尽くした上でのことだから、仕方がない。
もちろん、そう考えることも大切です。
ただ、現実には、それだけでは進みません。
学校の安心・安全が担保されない場合も出てきます。
万策尽きたら、教育委員会へ相談することにもなるわけですが、これについては、別に項目立てをしようと思います。
いろいろ書きましたが、今まで経験だけを頼りにしては、解決しないことは多くあります。
あらゆる人とつながりながら、ベターと思えるような判断をしていくことに、エネルギーを注げることが大切です。
管理職試験を受けようか迷っている先生には、本記事のような困難さに直面するということを肝に銘じてほしと思います。
それでも自分はこの道を考えるのか。
管理職になる前に、しっかりと考える必要があります。