今回は、次のような先生に向けて書きました。
・早く帰るために個人レベルでできることを知りたい先生
・効率的に仕事をしたい、仕事を早く片付けたい先生
読者の皆さんが本記事を読むことによって、ほんの数分でも早く帰られるようになったら幸いです。
なお、本記事は、「個人でできること」に焦点を当てています。
超勤4項目等の法的根拠を持ち出して、定時退勤するということを書いた記事ではありません。
1.現状分析の方法と考え方
1-1現状分析をする
「効率的に仕事をする」を追求するためには、現状分析が必要です。
現状分析というのは、端的に言うと、
「何にどれだけの時間を使っているか」
を知ることです。
効率的に仕事をするための大原則です。
「何にどれだけの時間を使っているのか分からない」状態であれば、仕事を効率化することは難しいでしょう。
教員用スケジュール表と振り返り表ダウンロード【やり忘れ防止】
で現状分析の方法を詳細に示していますので、分からない場合は試してください。
上記記事の中でも説明していますが、
現在の業務を
「時間を短縮できない」
「完成度を下げる」
「効率をアップできる」
「そもそもこの業務をしなくてよかった」
「その業務をする時間を別の時間へ移動させる」
に分類することは非常に重要です。
1-2仕事が最も捗る時間と場所を考える
仕事が最も捗る時間を知ることも重要です。
この時間は本当に貴重な時間ですので、誰にも仕事を邪魔されてはいけない時間帯です。
ミスをしてはいけない仕事もこの時間帯にもってくるのは基本です。
私の場合は、午前中の授業の空き時間です。
この時間に仕事を集中してしています。
また、仕事をする場所も重要です。
学年等での役割があり、職員室にいなければならない場合は別ですが、基本は職員室以外で自分が集中できる場所があればいいでしょう。
私は、教科の教室に行って、仕事をしていました。
1-3仕事がいちばん捗らない時間も考える
放課後のにぎやかな職員室で私は仕事をするのが苦手でした。また、静かな場合でも放課後は集中して仕事をする体力は残っていませんでした。
したがってその時間帯には、緊急案件を除き、重要な仕事はしませんでした。
この時間は、苦手な先生とのコミュニケーションや他の先生との雑談、単純作業等の時間と割り切って仕事をしていました。
2.早く帰る具体的な方法
私がほぼ定時退勤していたときにやっていたことを紹介します。
どこかで一度聞いたことがあるかもしれません。
やったことのないものについては、一度試してみてください。
2-1提出物は「授業中に見て、授業中に返す」が基本
詳細は、下記の記事になります。
2-2まとめてやる
教材研究、テスト作成、校務分掌等の仕事は、春休み、夏休み、冬休みにまとめてやっておくことも基本です。
ただし、校務分掌等、何人かの意見が必要なら、学期内に下準備をしておく等の工夫も必要です。
詳細は下記の記事になります。
2学期の準備でやっておくこと、2学期最初の1週間で注意すること
2-3少し考えたら「調べる」
「考える力」をつけるために意図的にやっている場合は別ですが、それでも、
「少し考えたらネットで調べる」
その後
「仕上げに自分の頭でもう一度考える」
のが一番早く、そして深い成果物に辿りつく方法です。
以下の記事も参考にしてください。
2-4採点しやすいテストを作成する
教科の特性により、難しい教科もありますが、採点しやすいテストを作成することも1つの方法です。
以下の記事も参考にしてください。
2-5時間泥棒に時間を奪われない
誰かに仕事をさせるために、わざと分からないふりをして「これやり方分かる?」と聞き、「私がやっておきますからいいですよ」という返事を待っている先生がいます。
こういう先生に対しては、「分かりません」と丁重に答えておきましょう。
このような先生を時間泥棒と言います。
ただし自分に余裕があり、信頼を得るために誠意をもってヘルプしたい先生の場合はこの限りではありません。
2-6その他、関連記事
NotToDoリストを作成して、ほんの少しでも早く学校を出る
100%の完成度で明日提出するか、80%の完成度で今すぐ提出するか
3.スケジュール管理の「型」をもつ
やり忘れや考えすぎがないように、スケジュール管理の型をもちましょう。
例えば、ToDoListの管理として、次のような方法が考えられます。
・ノートに書く
・ポストイットに書いて机に貼る
・卓上カレンダーに書く
・市販の教員用手帳に書く
・自作のスケジュール帳(プリント)に書く
・デスクトップアプリを使用する(付箋等)
何が正しい、悪いということではありません。
「もれなく」「忘れることなく」自分で仕事を管理する方法があるかどうか
これが「効率的に仕事をする」肝となります。
私の場合、上記の方法をすべて試しましたが、
「市販の教員用手帳」
で落ち着きました。
4.よい睡眠・よい食事も定時退勤のための大原則
よい睡眠・よい食事も体調管理の大原則です。
これについては、説明する必要がないかもしれませんが、以下の記事も参考にしてください。
先生が100%の力を発揮するための必要条件=よい睡眠・よい食事
5.「生徒のために」早く帰る
・プライベートを充実させるために早く帰る
・健康のために早く帰る
・趣味のために早く帰る
・資格取得のために早く帰る
・家族のために早く帰る
・残業代が出なくて馬鹿らしいから早く帰る
・早く帰るために早く帰る
・生徒のために早く帰る(☆)
例えば、家庭を持たれているママ先生。
早く帰る先生が多いと思います。
理由は簡単です。
自身のこどもの保育所の迎えや夜ご飯の準備をする必要があるからです。
私が見てきた部分で言うと、特定の曜日を除き、定時~17時30分くらいまでに退勤されている先生がほとんどでした。
彼や彼女がいる先生も同様です。
いずれにせよ、「絶対にそうしなければならない理由」があると、より強かに実行に移すことができることは言うまでもありません。
「ゲームをしたい」、「一人の時間をもちたい」、「職員室から早く脱出したい」等々も同様です。
理由は人それぞれ。
何だっていいのです。
それぞれの強烈な目的意識が必要です。
さて、「生徒のために早く帰る(☆)」では「☆印」をさせてもらいました。
繰り返し記事にしていますが、
「生徒のために何でも時間をかけてやる」
という考え方は、もう古いと言えるでしょう。
今の時代、これとは逆に「生徒のために早く帰る」のです。
それが、
「生徒の前で、エネルギッシュになること」
「生徒の前で、夢のある大人の姿を示すこと」
「生徒の前で、充実した私生活を示すこと」
につながります。
そしてこれが、本当の意味での「生徒のため」になるのです。