中学校教師が年度末にする「今年度の振り返り」と「次年度の準備」

ブログ記事「中学生でもできる学級レクリエーション、ゲーム、遊びin教室」が本になりました。

楽天はこちら
発売(2022/07)から半年以上経ちますが、Amazon売れ筋ランキング10位以内【学級運営】を継続中です。
教室でできるミニゲームやミニレクを中心とした学級レクリエーションを120個収録しています。
★リクルート進学総研にも寄稿しております。

今年度の振り返りのポイント

1.授業の振り返り

授業を振り返るには、振り返るための資料がなければできません。
その方法として、
最後の授業は必ずアンケートをとる:実物資料
で記事にしています。
授業アンケートをとれば、自分の授業の弱点が見えてきます。
その弱点を新年度が始まるまでに、改善します。
例えば、「授業スピードが速い」という意見が多かったのであれば、誰もいない教室で、ゆっくり話す練習をしなければなりません。
一人ではできないこともあるので、他の教師に見てもらってもよいでしょう。
ビデオを撮ってもよいでしょう。
達人の授業DVDを見てまねをするのもよいでしょう。
全国区の授業のうまい先生のところにいくのもよいでしょう。
授業セミナーに出席するのもよいでしょう。
授業の基本については、今後記事にする予定です。
前年度と同じ授業をすることだけは避けなければなりません。
また、最後の教科の授業や学級の授業で、「何を話すのか」、「何をするのか」も考えておきましょう。
そうすることで、1月からの授業の組み立てや声掛けの内容が変わります。
クライマックス、重要です。

2.人間関係の振り返り

人間関係が良好だった教師、人間関係がうまくいかなかった教師をそれぞれ3人あげてください。
その後、なぜうまくいったのか?
なぜ、うまくいかなかったのか?
それを分析してください。
うまくいかなかった教師に対しては、
「自分が変わらないと、その教師も変わらない」
という意識も必要ですが、それと同時に、
「そのうまくいかなかった教師に振り回されない方法を身に付ける」
という意識も必要です。
「声の大きい教師」「自己主張の激しい教師」が周りの教師の負担になっていることもたくさんあります。
そんな教師の犠牲になってはいけません。
同じ学校に勤務している教師で「辞めてしまった」教師がいたならば、「なぜ、辞めてしまったのか?」「自分にできることは何かなかったのか」を考えましょう。
次に同じようなことが起こった時に、助けられるのはあなただけかもしれないのです。

3.お世話になったかたがたへの挨拶、お礼

「お世話になった方々への恩」を忘れてはいけません。
退職される先生、移動される先生への挨拶は、マストです。
言い争いをした先生が異動されたり退職される場合は、特にです。
電話、手紙、直接会いに行くなどいろいろな方法があります。

4.自分の仕事術の振り返り

まずは、自分がいつ何をどれくらいの時間をかけてやっているのか把握しましょう。
「なぜかいつも帰るのが遅くなる」先生のための1週間振り返りシート
なぜ、中学校教師は授業時間内にできる仕事を放課後にするのか
で記事にしています。

5.資料の整理と大掃除(職員室の机、自分の使用した場所)

机の上を見れば、その人の頭の中が分かります。
異動される先生は、特に自分が使っていた場所を綺麗に掃除しておきましょう。
・壁を綺麗にする場合
校舎内の名前シール、ガムテープのはがした跡をスッキリ綺麗にする
・資料の整理について
年度末、書類・データの整理方法
で記事にしています。

6.実務面

実務面をうまくやるコツは、「すぐに始められるような準備」をしておくことです。
例えば2月末、いざ「年度末処理をまとめてしよう」と思っても、それを始めるために資料を見つけるために時間がかかるってことはないでしょうか。
もっとひどくなると、その資料は他の先生がもっていて、もう帰ってしまっていた・・・。
まとめて作業をするには、まとまった資料が必要なのです。
その資料を2月から徐々に収集していくのです。
シンプルToDoListシートがあるので、よろしければご活用ください。
書き方は、「ToDoList」「コツ」とでも検索すればヒットするでしょう。
<シンプルToDoList 01>(※画像クリックで、PDFファイルが表示されます。)
年度末、中学校教師、やること、整理、移動
ToDoList 01 ワードファイルダウンロード
<シンプルToDoList 02>(※画像クリックで、PDFファイルが表示されます。)
年度末、中学校教師、やること、整理、移動
ToDoList 02 ワードファイルダウンロード
・校務分掌の年度末反省(引継ぎ資料作成を含む)
ポイントは、次年度担当の先生が、その資料を見たら滞りなく仕事をできる状態にしておくことです。
想定力が必要です。
引継ぎ資料の年間計画を見れば、いつ何をすればよいのか一目瞭然の状態になっているでしょうか。
・通知表
中学校|保護者・生徒に喜ばれる通知表の所見作成5つの手順
で記事にしています。
・指導要録、出席簿などの法定書類
教務主任の方に、今からできることを聞いておきましょう。
・入学式準備関連(新入生受け入れ準備)
昨年度の資料を見ておきましょう。
小中引継ぎ会、中学校教師が小学校教師に歩み寄らなければならない
勉強面から「中1ギャップ」を解決する方法
で記事にしています。

7.なぜ教師になったのか?原点にもどる

なぜ、教師になったのですか?
どの先生にも必ずきっかけがあったはずです。
それを年度末にもう一度振り返り、次年度の仕事へつなげていくのです。

いわゆるマインドセットです。

<次年度の準備のポイント>

4月を失敗したら、1年間が地獄になります。
4月に全てのエネルギーを注ぐ気持ちでやるのです。
だから新年度が始まる前に、できることは前倒しでやっておくのです。
そうすると、4月が始まれば、それ以外のことに時間をかけることができます。
例えば、「緊急の生徒指導」、「不登校の生徒の家庭訪問」、「想定外の問題」などです。

8.ゴールデンウィークまでの授業準備

中学校の場合、3月中旬にもなれば次年度の所属学年を判断できます。
もし見当がつかないのなら、校長先生に「次年度の準備をどうしてもしたいので、所属学年を教えてほしい」と言って教えてもらうべきです。
それが分かれば、準備することも決まってきます。
例えば私が授業に関係することで3月中に終わらせていたことは、
・1学期分の授業プリントの作成
・1学期分のパワーポイントスライドの作成
・1学期中間テスト、期末テストの作成
・授業で使用する「物」の準備
・使用するプリント、問題集の選定
です。
まとめてやると、仕事時間が短縮されます。

9.校務分掌関連

これは、新年度が始まるまでに決まるのは難しいかもしれません。
この時期には、「自分が次年度やってみたい分掌」について、勉強しておきましょう。
そして可能なら、4月当初の学年会議で、その校務分掌を取りにいくのです。
結果として、その校務分掌にならなかった場合でも、その当該校務分掌担当教師に資料として渡してあげることができます。
中学校 新年度の準備物チェックリスト キーワードは「想定力」
で記事にしています。
・担任の先生
担任になりそうであれば、「道徳」、「特別活動」のネタを準備しておくべきでしょう(10時間分程度)。
急に道徳や特別活動が、「担任扱い」になった時でも慌てなくてすみます。
・学年主任の先生
「学年主任になったら最初に考えること」
で記事にしています。
・新学年当初の学年便り
中学校学年便りテンプレート「ご入学おめでとうございます」ワード付
で記事にしています。
・3年担任をされる先生
中3担任の進路指導〜新年度が始まる前にすべき5つのこと〜
で記事にしています。

タイトルとURLをコピーしました